「タオルで磨く」デンタルフロス
子ども時代に飴が大好きでいつも放せなかったわたしは歯が悪い。半世紀前は、親が「仕上げ磨き」をする風潮も存在しなかったので、当時の子がみなそうであったように、わたしも虫歯が多かった。
歯を大事にするようになったのは、40代も後半になってから。いまの歯科医院、いまの担当医に出会ってからのことである。歯ブラシを何種類も使い分けてきちんと歯を磨き、歯間ブラシやデンタルフロスも使うようになった。
いま使っているデンタルフロスは、うちにある「歯磨きグッズ」のなかでも最新メンバーだ。
1か月前に「ところで久松さん、(デンタル)フロス使ってますよね?」と歯科医に問われ、「えっ、あ、はい」と答えた。そのときまではスーパーで買える、おそらく日本でシェアNo.1のフロスを使っていた。半透明の細い「フロス」でしごくと、キッ、キッと音がする。そうやってプラークを取っていた。
デンタルフロスで使ったあとは、舌で歯を触ると感触がツルッとして、「プラークが取れた感」に満足する。そう担当医に告げたら、「これを試してみてください」と渡された。
「フロアフロス」という名称だ。これまでのフロスは、見た目も感触もテグスによく似ていた。だがこのフロスを指で少し引き出してみると、それとはまったく違う。「糸」とは思えないほど、「平たくて」太いのだ。
ちょっと使ってみると、「ごしごし」という感じだ。まさに「タオルでこすり取ってる感じです!」と担当医が言ったとおり。
だがほんとうの驚きは、これを使った後である。舌で歯を触ると「ちがいがわかる」のである。自分の歯とは思えないほどにツルツルになる(白くなるわけではない)。デンタルフロスを使おうかと考えていたり
、いまのではちょっと歯茎が痛いという人は、これを試してみたらいい。
あっ、ただし、歯に詰め物をしている人は、必ず鏡の前で使ってください。あまりに効き目がすごいので、目で確認しながらでないと詰め物が取れたりすると歯科医から注意を受けました。
これさえ注意すれば、数百円と3分間で、あなたの舌が感動で震えます! (何やらあやしいレストラン風……)