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甲賀・伊賀・大津のホーム長調査の旅の記録

11/8(金)~11/9(土)にかけて滋賀や伊賀のホームの長さを測定してきました。
調査した駅は
JR西日本
JR京都線:山崎駅、長岡京駅
湖西線:大津京駅、唐崎駅、比叡山坂本駅、おごと温泉駅
琵琶湖線:大津駅、膳所駅、石山駅、瀬田駅、南草津駅
草津線:手原駅~柘植駅全駅
関西本線:笠置駅、大河原駅、佐那具駅、新堂駅、柘植駅
京阪電車
京津線:びわ湖浜大津駅~御陵駅全駅
京阪本線:七条駅、清水五条駅
使用したきっぷは宇治・大津 紫式部めぐりパスです。

ここからは今回調査した各路線についての簡単なまとめを。


JR京都線

山崎駅にある府境標
府と府の境界が駅の上にあるのはJR山崎駅だけ

今回調査した山崎・長岡京の2駅はいわゆる「高槻から快速」の電車が停車する区間で、12両分が確保されています。
外側線に鉄柵を設置して無警告で列車を通過させているのもJR京都線・JR神戸線の複々線区間ではおなじみの光景です。
長岡京駅は「(京都から)快速」電車も停車する駅ですが、今は「(京都から)快速」電車も高槻以東では内側線を運行するため外側線は鉄柵で閉鎖されています。高槻以西では外側線を運行する快速があるので茨木駅などはロープで閉鎖という形をとって平日朝だけ開放するなどしているのですが。

湖西線

おごと温泉駅京都方
雄琴川にかかる橋梁のおかげで待避線が長く取れている

琵琶湖線とともに長大編成の貨物列車が頻繁に走る湖西線。
新快速停車のために小野(未調査)・唐崎を除く全ての駅に12両分のホームが確保されていますが、貨物列車はそれより長いものも多いため待避線はそれ以上の長さが確保されています。
大津京駅や近江今津駅(昨年調査)にはホームとして15両分確保されていますが、写真に示したおごと温泉駅はもっと長く、設備上は22両分もの長さの列車を待避させることができるようになっています。これは雄琴川にかかる橋梁をうまく活用して長さを稼いでいます。
なお、新快速が通過する唐崎駅は8両分しかホームを設置していませんが、スペースとしては12両分を確保しているようです。新快速が停車することが今後あるかと言われると難しいでしょうが、12両快速が堅田まで運行されることは需要次第ではあるかもしれませんので、その際にはホーム延伸がなされると考えられます。

唐崎駅京都方
3両分のスペースがある
唐崎駅敦賀方
作業用階段の手前だけで1両分確保が可能

琵琶湖線

膳所駅京都方
全部で6本線路がある。一番外側は貨物待避線

今回調査したのは琵琶湖線内の複々線区間に当たる大津~草津間です。滋賀のJRを見ていると湖西線にしても琵琶湖線にしても実は貨物が主役だと感じてしまいます。写真のような貨物待避線と旅客列車がそれほど運行されない外側線を見ていると特に思います。
琵琶湖線内は全駅12両分のホームが確保されていますが、必要量より若干長く端部が落ち込んでいる…というよりかさ上げを省略している駅がよく見られます。

大津駅米原方
12両分のホームを確保しても写真のようにまだ余る

草津線

甲西駅
右側に交換設備を設置するスペースは確保してある

草津線は4両の各停電車が単線を往復するだけの路線だと思っていましたが、なんと各駅とも8両分…どころか11両分近い長さが確保されています。
普段から平日朝などは京都駅への直通電車などを8両で運行しているため8両分は電車の高さに合わせてかさ上げされているのですが、どの駅も11両で建設してあります。これは線内で最も新しい甲西駅(1981年開業)ですらそうなので、国鉄時代は11両の運行があったのでしょうか…?あまりそんな路線には見えないのですが。
ちなみに写真の甲西駅の右側のスペースは交換設備の準備構造だそうです。

関西本線

新堂駅亀山方
この辺りは全て使用されておらず立入もできないどころか下からだとゴルフスコープでも見通せない

各駅とも調査の結果建設時点では概ね9~10両分の長さがあった(大河原駅加茂行きホームのみ7両分が現存)のが確認でき、往時が偲ばれます。
この中でも特筆すべきが新堂駅で、JR化後に南口整備の関係で駅舎を現在あるホーム上に移し、跨線橋を南口に延伸して自由通路に転用しました。これにより駅施設の大幅なスリム化が行われ、ホームも島式1面2線の4両分に縮小されました。北側の旧駅舎とそれに接する旧1番線(写真左)は線路を含めてまるごと放棄され、旧駅舎はしばらく待合室として活用されたものの2020年に解体されています。

京阪京津線

上栄町駅
勾配標には28.6‰とあり、本来とても駅のホームとして活用できる土地ではない

京都市営地下鉄東西線に乗り入れるために路面電車を地下鉄対応の4両編成に総入れ替えした京津線。ここのホームは長さ(全駅過不足なく4両分)より傾斜の方に目が行きます。電車もよくこの傾斜で止まれるもので、車両の建造費用が高すぎて赤字になるのも分かるというものです。50‰の急傾斜に対応したいわゆる「登山電車」なんて普通は地下鉄に乗り入れたりしないんですよ。
また、山科駅では地下鉄東山駅に行きたいと言う方に話しかけられました。東山駅へは京阪で行けなくはないんですが当然高くて運行頻度も少ない。それでも迷い込んでくる人いるんですね…。

京阪本線

七条駅
端にある係員通路はホームに転用できそうな幅あり

今回調査したのは七条駅と清水五条駅。以前三条・祇園四条については調査を行っており、その結果京阪本線の地下区間は三条~七条についてはほぼ10両分が確保されていることが確認出来ました。
大阪方で10両分のホームがある駅は存在しないのでこの設備が活用されることがあるのか難しいところですが、祇園四条駅や清水五条駅のような島式1面2線のホームだと混雑緩和のために停車位置をずらす等の活用方法が考えられます。

まとめ

一番印象に残ったのは「草津線の駅が長い」でした。正直4両の電車が往復するだけの路線と思っていたので…。かと言って11両編成なんかが運行されるような路線とも思えず、真相は謎のままです。有識者の方いたら教えてください…。
今回久々に調査のまとめを書いてみました。以前はデータの羅列だったのですが、今回は調査しての印象を主体にまとめてみました。今後も行く度にあげていきたいと思います。

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