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葉山先生、ずるい

みなさんこんにちは。メリアです。

本日は島本理生さんの『ナラタージュ』読了したので紹介いたします。

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あらすじ

お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある

主人公の泉は大学生。後輩の舞台公演の出演を頼まれ、高校を訪れるも、葉山先生へのときめきや卒業前の出来事を思い出す。

泉は先生への想いを再認識し、泉の知らなかった彼の事実も知ることになる。

感想

これまで読んだ小説の中でもトップクラスの恋愛文学でした。

「葉山先生は本当にずるいなぁ」と思いながら読んだお話でした。

しかし、泉も葉山先生も、小野くんもどこかズルさを含んで、みんながみんな好意を持っているのにそれを表に出せないもどかしさ。

みんなの想いが強すぎるからこそ、相手を束縛してしまったり、空回りしているようにも見えました。

その想いが故意でなくても相手を傷つけてしまったり…。

人の気持ちは簡単に理解できるものではないんだなぁと感じた作品でした。


この作品の同調したり、批判したりと、さまざまな意見に分かれるのではないでしょうか。

しかし、どちらにしろ、それくらい世界観に引き込まれる魅力的な作品であることは間違いなしです。

切なくて切なくて、最後の最後まで胸を抑えてしまうくらいの息苦しさで読了しました。

泉の人生はまだまだこれから。フィクションですが、登場人物の幸せを願っています。



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