小説×イラスト織りなす美しいストーリー
今回はこちらの3冊を紹介いたします。
著者、村山早紀さんとイラストレーターのげみさんのコラボ小説です。
全て短編集となっています。
1. 約束の猫
あらすじ
4匹の猫が私たちの元へとやってくるストーリー。
猫のいる暮らしがどれだけ私たちを温かな気持ちにさせてくれるのか。
猫を愛し、猫に愛された人間の物語を村山さんの世界観とげみさんのイラストで愛おしく描かれています。
感想
私自身、猫と共に生活を営んでおります。なのでより一層共感しましたし、猫の温かさに小説を通して触れることができ、感動しました。
この作品を読みながら、涙を流さずにはいられません。
2. 春の旅人
2冊目はこちらの作品。3篇の物語が収録されています。
あらすじ
「花ゲリラの夜」「春の旅人」「ドロップロップ」3篇収録。
少し、非現実的なストーリーながらもどれも美しく優しい内容で、げみさんのイラストがより一層引き立ててくれる華麗な作品です。
どのストーリーも心に残る、温かな作品です。
感想
特に「春の旅人」が深く心に残りました。
ゆうえんちを訪れた少年の前に佇む1人のおじいさんが体験した亀とのお話
非現実的でありながらも、戦争問題にも触れ、静かに平和を語りかけるような優しいお話となっています。
3. トロイメライ
あらすじ
作品のタイトルとなっている『トロイメライ』
近未来、人間とロボットが共存する世界になった世界。死んだお兄ちゃんはロボットとして側にいてくれる。ペットの犬もロボットで家族に癒しを与えてくれる。
しかし、心の平和を最も簡単に壊してしまう戦争。
戦争の終わらない世界。戦争へ繰り出されるロボットたち。
家族の大切さ、世界平和について、本当の幸せとは何かを考えさせられるお話。
感想
『トロイメライ』では、人間とロボット、そして戦争を主に描かれた作品です。近未来、このようなロボットは登場してくるに違いないのですが、戦争はどうでしょうか。
今この瞬間にでも戦争を行なっている国がいると思うとすごく悲しいです。
毎日思うがままに生き、美味しい食事を食べ、便利な世の中で生活をしていても、戦争が起こってしまえば全てが無になってしまう…。
本当の幸せとは一体なんなのだろうか…。
私たちは悔やんでも悔やんでも過去へと戻ることはできません。
私たちが過去へと戻れるのであれば、未来の地球に何を願い、どう行動していくでしょう。
私にとっては、"今"を深く考えさせられる作品でした。
最後に
3作ともに全て子供視点で書かれ、優しく、ちょっと切なくて深く感動する作品となっていました。
げみさんオールカラーの作品にも魅了され、心に深く刻まれ、地球という美しい星で暮らせている今に感謝の気持ちを持つことができす。
また、環境問題や戦争をメインとしているのでは無いのにも関わらず、それらの大切さをじんわりと考えさせられたのです。
ふと書店で目に留まった作品たち。
まるで芸術作品のようなこれらの本をいつまでも大切にしたいと思います。
私にいつか、子供を授かることができるのであれば、いつか読んで聞かせたいなと…。
どの作品も30分から40分で読めるような作品でした。
ぜひ気になる方はチェックを✔️
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