諸刃の剣
秋を感じるだけで涙が出てくる。
この季節の、切なく、気持ち良い感覚に身が震える。
まるで、秋が夏に恋い焦がれ、想いを伝えられぬまま
夏が過ぎ去ってしまったような。
様々な感情・感覚を呼び起こしてくれる四季に感謝を伝えたくなる。
秋から冬にかけては、元々鋭い私の感受性の刃がさらに鋭利になる。
寒さが深くなるにつれ、鋭度・透明度を増し、氷の剣のようになって行く。
この鋭く繊細すぎる剣は、自分でもよくコントロールできなくなる。
自分の心を知らぬ間に傷つけ、弱らせてしまう。
それでもこうやって生きることができているのは、
内に秘めた消えない炎のおかげ。
私の存在そのものが、諸刃の剣だ。
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