ネカフェの個室、あのこの部屋とおんなじにおいがしたんだよ。
雨を気にしながら行き交う人波の中をバイト先へと向かっていた。街に人が多ければ店に来る客も多くなる(もちろん必ずしもそうだとは限らないが)。家を出たとき雨に打たれながら「きっと今日は客は少ないだろう」と考えていた期待は、駅を出たときには打ち砕かれていた。 道を覆い尽くす黒服を潜り抜け、綺麗なお姉さんを眺めながら、僕は今の生活の限界を感じていた。大学とバイトの両立、人間関係の気苦労、いつになっても貯まらない貯金。いつもバイト前に寄る煙草屋で、今日は煙草が買えなかった。 いつも
今まで暇だったのに「1時間後に3人で行きますー!」という客からの連絡でげんなりとした顔しながらバイト先の先輩と煙草を吸っている。こんな時間に飲むな。 顔のいい人間は基本嫌いだ。バイト先の先輩は顔はいいけどめちゃくちゃいい人だからセーフ。顔のいい人間よりも嫌いなのは顔も服のセンスもからっきしイケてないのに村上春樹の小説に出てくる男みたいな言動をする奴だ。お前らは顔も服のセンスもたいして俺と変わんねぇぞ。 村上春樹は「色彩を持たない~」は好きだ。それ以外はあんましよく分からな
世界が美しいのか心が美しいから世界が美しく見えるのかどっちだ? 出来れば後者であってほしいな。 視覚が無くなると貴女が見えなくなるし、聴覚が失われるとあの音楽も聴こえなくなるし、味覚が消えたら飲み会あとのラーメンも味わえなくなるしね。 「セックスで世界が変わるなら精通の時点で変わってらあね」
「かもめが翔んだ日」みたいなタイトルだな。 実は私事になりますが人生で初めてバイトをとびました。今まで色んなバイトをしてきて無断欠勤とかは何回かあるんですけど「ガチ」でとぶのは初めてです。さっきから何回かバイト先から電話がかかってきています。 バイトとび経験者である友達は言っていました。「バイトとぶの、めっちゃ気持ちいい…」と。恍惚って感じでしたね。僕は彼よりかは多少道徳教育を真面目に受けてきたので幾分か心が痛みます。すみません。 なんか、いくら金が入るとはいえ楽しくな
母親の持ってきた猿の臓器を二人して抱きしめながらアハハと笑う血まみれ少女,黒い服が似合う彼女は白い肌に目立つ黒い血も気にせずやがてやってくる馬車を心待にしている,ハイウェイ沿いの海岸は少し八重歯のあの娘を祝福するように髪を愛撫しそしていつの間にか知らない男に抱かれている-あの娘はハタチ,男は25-,セックスピストルズはいい何故ならアルバム1枚しか出さなかったから世界は赤髪の女の子に支配されていて常に戦場,染色体って何色?,サングラスなんて着けるなだってお前は目が悪いから-頭が
ドントストップザミュージック! 薄汚れたライブハウス(これまたお誂え向きのステージ!) 段差の上で歌ってる。糞みたいなポップミュージック! 貴女がそれで手を挙げる。周りの皆のように手を挙げる。 貴女は厚底のサンダルを履いてる。 貴女の足を初めて見たよ。きれいだなぁ。 流行りのポップミュージック! 今すぐ止めてくれ。なんなら僕が出ていくさ。 流行りのポップミュージック! 貴女がそれに合わせて手拍子するなんてさ。 僕は古のロキノン少年。 貴女に似合うのはART-SCHOOLも
俺はアホだなぁって思うよ。ほんとアホだ。 俺がいま何をしているかというとね、梅田で徘徊してるんだ。これから夏になるってのに、気分はまるでホールデンコールフィールドさ。 てなわけで、この文章は『ライ麦畑でつかまえて』みたいな感じで書かせてもらうよ。僕はあの小説が好きでさ。高校のときなんて全編音読してたくらいなんだ。 えーと、まず今の僕の状況なんだけど、そもそも僕は京都の大学に通っててさ、んで、一応実家暮らしなんだけど、最高の友達が家を貸してくれて、今やもうほとんどそいつんとこ
大好きな人がいる。恋愛感情じゃなくて、ずっとこの人と遊んでいたい、この人が笑ってくれると嬉しい、この人が幸せになってほしいと心から思える、そういうかっこいい人がいる。 ここでは、仮にAさんとしよう。僕はAさんと一緒にいるのが好きだ。笑いながら僕に手を振ってくれたときには胸が張り裂けそうなくらいだ。Aさんがいるだけで、僕は笑顔になれる。 Aさんは人気者だから、色んな人が周りにいる。その中には、僕からしたらとてもくだらない奴らだっている。だけどAさんは優しいからそんな奴らにも
サクラが咲いた。 と思ったら散った。 サクラを見たのは3日前。 ハロー、I'm in 死にたい季節。 かっけぇ先輩が教えてくれたバンドの曲を、 そっとプレイリストに入れた。 ついていけない大学の授業。 ラーメン食いたい。 ハロー、I'm in 死にたい季節。 煙草を吸い始めた先輩が、 むかし教えてくれた曲。 宙ぶらりんのまま生きてきた。 と言いたいだけ。 私は至極普通の人間です。 プレイリストから流れてきた70年代のあのミュージシャンは、 16歳のころには売春宿に
カフェインって良くない。コーヒーを飲んだあとの気分は最悪。高校のときにカフェイン中毒で酷い目にあった。今でも治っていない。なのになんで飲むんだろう。単純に味が好きだからか。大学近くの喫茶店は暇な時間を手軽に潰せる。だからいつも行ってしまう。 本当に暇な時間なんてものが俺にあるのか。昨日はゼミだった。ゼミの皆がコツコツと卒論を進めてるのに俺は何一つ進んでいない。やらなきゃいけないことはたくさんあるのに暇なんて宣っていられないはずなのに。 「死にたい」と歌う音楽を聞いて「あー
人からの期待に応えることができるのかどうか分からなくて怖い。 なんで俺みたいなやつを信用できるのか、俺のどこにそんな信頼をおいてくれるのか分からない。 現実の知り合いと誰とも繋がっていないSNSのアカウントで毎晩のように希死念慮と俺のことを馬鹿にしたやつへの呪詛を呟いて、結果なにかが進展するでもなく明日もアホ面して大学へ行く。 卒論はほとんど進んでいない。春にはあんなにやる気があったのに。最近うまく文章が読めない。何も頭に入ってこない。今日は電車のなかで倒れそうになった。
家に帰ろうとして大学の最寄り駅に行ったらホームで既に酔っ払ってそうなカップルがキスしてた。 世の中わからん。人間ってこんなにも簡単に誰かとキスしてセックスできるものなのかしら。 天性のコミュニケーションブレイクダンサーなので僕にはわからん。 あの二人は大学生だろうか。だとしたら僕と同じ大学なのかな。どこで飲んできたんだろう。今からどこへ行くのだろう。 モリッシーは「毎日が日曜日のように気分は灰色。核爆弾でも落ちてこないかな」と歌っていたけど本当にそんな気分。 ここではな
寝てた。多分1時間くらい。起きたらスマホの充電は21%だった。Twitterを開いた後に見ると20%になってた。何か書かなきゃと思った。 そういうわけで机の上に積み重なっていた本やら大学のレジュメやらを全部文字通り放り投げて、ペンとノートを用意した。 何か書かなきゃという気持ちがずっとある。でも何も書けない。少し前に書き始めた小説はどん詰まりだ。続きが書けなくなった。 ウスノロだ。何一つ出来ない、のでむしゃくしゃしているから今こうしてよく分からない文章を書いている。書いてい
リバティーンズとの出会いはフロントマンのピートドハーティについてオアシスのリアムギャラガーがけちょんけちょんに貶しているのを知ったことからだった。 当時の僕はオアシス狂いで、私服はアディダスのジャージ、髪の毛は2000~2004年ころのリアムを意識して伸ばし、事あるごとに中指を立て、学校の廊下を「マスタープラン」のMVよろしくがに股で歩き回っていた。 怖ろしいことにその時期を思い返しても赤面するどころかファッションや言動に今と比べて特に違いが見受けられないため、僕はおよそ6~
タイトルは小沢健二の「ある光」の歌詞の一節。ふと頭に思い浮かんだから。理由は以上。 小沢健二、好きです。小沢健二を聴いていると、自分が小沢健二になれるような気がするんですよね。例えば僕は普段はダサくてダメダメで冴えない学生なんですけど、小沢健二を聴いてるとお洒落な東京の通りを恋人と闊歩しているイケてるヤツになれてる気がするんです。 おんなじ効果を持っている音楽家(あえてアーティストとかミュージシャンとは言いたくない。何故?そういう気分だから今)、THE1975や、リバティ