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義両親との関係から学んだ「家族との向き合い方」

家族との関係は、
近いからこそ、
"難しい"こと
があります。

特に、義両親という存在は、
価値観や距離感の違いが際立ちやすく、
時に大きな悩みの種となります。

私も、夫の病気をきっかけに
義両親との関係に向き合い、
たくさんの葛藤を経験しました。

今回は、その中で感じたことや
学んだことをお伝えします。

忙しい日々と義両親との距離

看護師として復帰した年、
私はお盆や正月も関係なく働いていました。

そのため、
義実家にとって初孫である
子供達を連れていく余裕がなく、

夫と子供たちだけで顔を出して
もらうようにしていました。

それでも、義両親の「孫に会いたい」
という思いにできるだけ応えたい
気持ちはありました。

夫が月1回子供たちを連れて
里帰りしてくれていたのもそのためです。

しかし、夫の病気が発覚する少し前から、
仕事と家庭の両立に追われ、
義実家に足を運ぶ機会が
さらに減りました。

そんな中、義母から
「お盆や正月に来ないことが
息子(夫)の病気の原因ではないか」

というメッセージが届きました。

その言葉は、すでに夫の病気に
責任を感じていた私の心に
深くささりました。

コミュニケーションエラーの連続

義両親との関係がギクシャクし始めたのは、
直接の対話ではなく、

感情的なLINEが送られてくることが
増えた頃からです。

ご両親の希望で
夫の病状に関して、夫から
こまめに伝えているようにしていました。

ただ、その内容をもとに
義両親の間で憶測や妄想に近い
考えが生まれていたようで

フラストレーションのようなもの
がたまり、ある時それが爆発する。

義母は普段は物静かで優しい人ですが
一度感情が爆発すると、

コントロールが効かない反面もあり、
その状態で送られてくるメッセージは
毎回、私たち夫婦を困惑させました。

感情を爆発させてしまうと
後に引きずることがないのですが、
私たちはその言葉にモヤモヤし、
時には傷つくこともありました。

夫もその影響を受け、
徐々に義両親への
信頼が薄れていき

次第に義実家への足は遠のきました。

特に印象的だったのは、
義両親が夫の許可なく
病院に連絡をした件です。

夫が怒りを見せると、

義母は
「主治医に挨拶することも
できない世知辛い世の中なのか」
と強く反論。

また、義父が病院に連絡した理由について
「寿命を聞きたかった」
と話した時には、

まだ治療を始めたばかりで
少なからず希望を抱いていた
私たちにとって、大きな衝撃でした。

終末期に求められる配慮

夫が終末期を迎えた時期、
義母が家に来て

「1週間眠れていないので、横になりたい」
と話したことがありました。

その気持ちは理解できるものの、
「それなら顔を見て帰れば良いのに」
という思いもわいてきました。

さらに、「クリスマスパーティをしたい」
「手料理を食べさせたい」といった
義両親の提案も、

義両親の思いは痛い
ほどわかるけれど

腹痛もあり、食事も食べられない
家族でゆっくりと過ごしたいという
夫自身の希望には合わないものでした。

このような場面では、
相手の「やってあげたい」という気持ちと、
自分たちが「今本当に必要としていること」
の間に大きな溝が生じることがあります。

愛情があるからこそ、
その違いを埋めるのは難しいものです。

距離感を保つ大切さ

義両親の行動には、間違いなく愛情がありました。

ただ、その愛情が必ずしも私たちの状況や
気持ちに寄り添ったものではなく、
すれ違いが生じました。

今振り返ると
「義両親と私たちは同じゴールに
向かっていたけれど、見ている方向が違った」
と思います。

こうした経験から学んだのは、
家族であっても距離感を保つことの重要性です。

適度な距離を保ちながら、
冷静にコミュニケーションを取ることで、
お互いの思いが伝わりやすくなります。

また、全てを完璧に解決しようとするのではなく、「自分にできる範囲」で向き合うことも必要です。

今を振り返って

義両親との関係をもっと良くできた
のではないかと思う瞬間もあります。

しかし、その時の私にはそれが精一杯でした。

今は「過去の自分を責めずに許すこと」が、
自分を大切にする第一歩だと感じています。

そして、家族との関係を見つめ直す中で、
「思いやり」や「相手を知ろうとする姿勢」が
何よりも大切だということに気づきました。

家族の問題は、どの家庭にも大小あるものです。

しかし、その経験があるからこそ、
自分の成長につながることもあります。 

同じ悩みを抱える方々に、
少しでも参考になれば幸いです。

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