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料理代行と講座ビジネス

料理代行人の大半は個人事業主として開業します。
プラットフォームに属すのだって雇用されるわけではないので、家事代行サービスの会社に属さない限り独立するしかありません。

自由ではありますが、その代償として圧倒的な不安定さや社会的立場のなさがあります。そこに対して不安や恐怖を覚えるのも理解はできますが、それを乗り越えていかないと活躍することなんて到底できません。

ここで
「資格がなくても誰でも始めれます⭐︎」
「自由な働き方を好きなことで叶えられます☆彡」
みたいに綺麗事が言えないサガなのが辛いところ…

上記のようにキラキラしていた方が講座を売る側は絶対儲かるし、敵も作らないでしょう。
もちろん私も志はあれど、あくまでこの発信その他諸々はビジネスですので「自分は違うけどね!」なんて事は決して言えませんが、しかしどうしてもそのようなキラキラしたビジネススタイルは好きになれないのです。

なんでなんだろうな?と深掘りした結果、見えてきた自身の答えがあるのでアウトプットさせていただきます。

まず第一に、キラキラ商売(以下こう総称させてください)は顧客を消費しているように見えるのです。目先の利益の為に耳障りの良い言葉でおだてあげ、その先の未来に対して責任を負わない人が多い印象。言い方を変えれば「今さえ良ければいい」というキリギリス論だと感じています。
ビジネスする側はその立場に責任を負う必要があると私は思っています。
これは欧米社会の道徳感である【ノブレス・オブリージュ】そのもの。
ボランティアや自己犠牲が先行するような行動を取れということではなく、己の社会的影響が誰かの人生を狂わせたり潰してしまうかもしれないという事実を認識し、自己の利益と他者の利益(成長)のバランスを保つ努力を、伝える側・ビジネスをする側は肝に銘じておかなければいけないと思っているという事です。

人は認めてくれる人間に心を開きます。当然財布の紐も緩みます。それに漬け込む為だけに相手を知る手間を惜しんで、適当に耳障りのいい言葉を並べ立てる行為は手抜きをしているようにしか見えず、的外れが故に信じて乗っかった側は最終的に路頭に迷ってしまいます。
そこには一方的な利益しか存在しないのです。
その図式が私の目には【消費行為】として写るのです。

ある方が料理代行人に対して初見で
「とても価値あることじゃん!もっと高額に設定しないとダメだよ!あなたの価値はそんなもんじゃない!!もっと自信持っていこう!!」
そう声をかけました。上記の文章を見てあなたはどう感じますか?

私はこれを見てなんて浅はかな言葉だろうかと思いました。
この方は一体料理代行と代行人の何を見て「価値がある」と感じたのでしょうか?
何を根拠に価格上昇を勧めたのでしょうか?経営者の第六感的なただの感覚でしょうか?それだったとしてもあまりに中身のない内容すぎて、シンプルに人間力のない方なんだなと思うだけでした。

案の定その後の展開は迷走。具体的な価値を見出せないまま時間だけが過ぎていくこととなります。
昨今、流行病の頃に乱立した利益の為だけの中身のない料理代行講座は今、次々と空中分解され、コミュニティを失った半端な方々がどんどん路頭に迷い始めています。

自分のその知識経験を売りに出して人からお金をいただくのであれば、やはりその先の相手の未来に対して責任を負う必要があると思っています。

ただ、結局はそれを活用できるか?行動できるか?は購入者次第なので、絶対的に未来を約束しろなどと過激なことは言いません。

では私が言う【責任】とは何なのか?

それは購入者を一人の人間として認知し、その方へ人として接して見ていくということ。
それが私の責任の取り方です。
その人がどのような性格なのか?何を考えどのような結論に至るのか?
どんな真意があってどうなっていきたいのか?
ちゃんと相手を知ること・理解を深めることで、その先の未来を構築するにあたって、その方にとって適切な表現方法でお伝えすることができる。
その結果吸収できてもできなくても、紛い物の甘い蜜に狂わされることは少なくともないのです。

要するに、過度な期待をさせない・人生の方向転換をする場面で正常な判断がつく状態にいてもらう。成功したって失敗したって、諦めたって頑張り続けたって、どうなってもその先、その方の人生は続いていくのです。
その先も他人の人生は続いていくという事を、適当な方はあまりにも見落としすぎていて勝手すぎるのです。

私はその様な方が好きではないし、一生関わることはないと思っています。

特にnoteでは私の極端な側面をお見せする機会が多いのですが、有難いことに共感していただいたり、感化していただいて本音を発信することを心がけるようになったとのお声もいただいていて、かなり嬉しいです。

敵をつくりかねない話、きっとこれからも発信していくと思いますが、皆様どうぞよろしくお願いします。

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料理代行6年目
地方(三重県)で独立開業
主婦で母
年間3600品調理
予約の取れない料理代行人【北村光穂】がお届けする

料理代行に興味がある方
家庭調理でキャリアを積んでいる主婦さん
料理人と栄養士(特に女性)の新しい独立の形
料理代行人として迷い悩まれている方・仲間が欲しい方に向けて各SNS発信中


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