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本気になるのが怖くないですか?
不真面目な振りをしていた
ある本を読んでいたら「これまで本気で生きてきたのか?」と、問われたような気がして、痛いところつつかれたように感じました。「確かに本気だ。」と、言えない自分がいました。
かつでの僕には、ある信念がありました。見た目はどうであれカッコ良い大人であることでした。カッコ良い人間にとても憧れていたのです。
その姿は、みんなが必死になっている中で、さらっと、やりのけてしまうような人でした。例えば、宿題はしてこないのに、いつもテストはクラスで一番だったあの子のように。普段は何も考えていないように見えて、いざとなると、隅々まで状況が見えていて的確な指示を出してくれる上司のように。いつもふざけては笑わせてくれるのに、僕が本当に困っている時は、真剣に話を聞いてくれる友のように。自分の苦労や努力を見せないで、本気であることを周りに悟られないで、何気ない顔で結果を出すことが出来る人に憧れていたんです。つまり、才能がある人に憧れていたんです。
ただ、その憧れが、いつの間にか、どんどんとねじ曲がった方向に向かってしまったのかもしれません。
いつの頃からか、本気になるのを辞めたのです。
本音を言えば、クールな人間を目指していたこともあって、クールな振りをしていた訳ではないのです。ただただ、本気になって失敗したときに、自分が傷ついてしまうことを恐れていただけなんです。クールな振りをしていた方が、人にも自分にも言い訳しやすいからでした。「本気じゃないから仕方がない」と言えば、それでその場は誤魔化すことが出来るからでした。
本気になった分だけショックは大きいのです。
もちろん、結果を手にすることが出来ればいいのですが、そうならないことの方が多いと思っていたから。
そんな自分を誤魔化すために、僕はクールな人間の振りをしていただけなのです。
憧れていた先輩のノート
そんな風に、いつまで経っても煮え切らない僕を、叩き起こしてくれるような出来事がありました。
誰も思いつかないようなアイデアを、今思いついたかのようにさらっと言うことが出来るような人。みんなが、苦戦していて躊躇しているのに、そつなくこなすことが出来るような人。それでもって、自分の技術や知識を、もったいぶることなく教えてくれる先輩がいました。その方は多くの人が憧れるような存在であり才能あふれる人なんです。
まさに、僕が理想としていた人であり、当然のことながら憧れて、よく見様見真似でその方の真似をしては失敗していました。
普段から、可愛がってもらっていた為に、その先輩は僕をよく飲みに連れていってくれました。そんなあり日のことです。お互いに明日が休みであったので、とことん飲むぞってなりました。最終的にその先輩の自宅で飲ませて頂くことになりました。
その先輩が、どんな生活をしているのか凄く興味があったので、嬉しくてワクワクしました。そんな期待を胸にお邪魔させて頂くと、部屋の中は、やけにものが多く、散らかっていたのです。本もたくさんあって、いくつも積み重なっていました。その隅っこに、段ボールが確か2つくらい積み上げられていました。こっそりとその段ボールを覗いてみたんです。その中にはボロボロになっているノートがびっしりと詰め込まれていました。そのうちの一冊を手にすると、なにやら手書きでびっしりと書き込まれていました。そこで、この人は本気なんだと感じたのです。
何も才能がある訳でも、何でもすぐに卒なくこなせるわけでもありませんでした。まさに、鬼のように努力していた訳だったのです。
その時から、気付かされたのです。
本気で何かに取り組むから、大事なものを得ることが出来るのだということです。これまでの自分の在り方を省みずにはいられませんでした。
それまで、なんとなく生きていたのです。自分が傷つかないことばかりを考えていたんです。だから、誤魔化すことばかりだったのです。やりたいことも、ただ何となくやりたいことにしていたんです。それでは、何も生まれてはこないのです。
今でも、あの時の衝撃は憶えています。
そして、僕に時々警告してくれるのです。
「本気にならないと何も生まれてはこないぞ」と。
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メルシー