漫画レビュー5 新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。
30過ぎの冒険者ギルド受付が2年間死にながら修行して無敵になった。
今回の漫画レビューはこちら
「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」です。
今回オススメするこの漫画は自分がよく紹介している異世界転生などではなく普通に魔法ありきのファンタジーバトルです。
原作/岸馬きらく キャラクター原案/Tea 漫画/荻野ケン
30歳をすぎるまで冒険者ギルドにて受付をしていた中年のオッサンがいました。
この世界での冒険者とは魔法やスキルを磨いて若い時になるのが常識で、20代半ばで冒険者になるのでも遅いと言われているほどです。
しかも戦闘に大きく貢献する「魔法」を使う為の源である「魔力」は20歳頃までにしか鍛えることが出来ないという厳しい世界でもあります。
この世界ではまれに固有スキルが発現する人がいます。
そういう人はそのスキルでモンスターと渡り合ったりできるのですが、主人公は検査で素質があるとされていたにも関わらず大人になってもスキルが発現しませんでした。
いつか絵本の英雄のようになりたいというありふれた少年心を描いていた主人公ですが、親に冒険者ではなく安全で安定した真っ当な職についてほしいと言われたこともあり、特に冒険者になる為の訓練をしませんでした。
そして普通に冒険者ギルドの受付に就職して30過ぎまでもんもんと働いていたのです。
そんな世界で30歳を回ったオッサンがモンスターと戦う冒険者になるのは無謀を通り越して自殺行為であり嘲笑の的となってしまいます。
ですが主人公はとあるきっかけにより固有スキルが発現し、強くなる修行の機会を得ることが出来ました。
ただし強くなる修行は想像を絶するほど辛いもので・・・・
という前提です。
ちょっと閑話休題しまして
傾向の似ている漫画を挙げてみます。
かつて週刊少年サンデーにて連載していた「史上最強の弟子ケンイチ」です。
ケンイチはケンカとは無縁の冴えない学生でしたが、きっかけにより梁山泊という空手や中国拳法などそれぞれ専門分野でトップレベルの実力を持つ最強武道家集団に弟子入りして強くなっていきます。それに近いですね。
ただし長い巻数を通して少しずつ修行して強敵とも闘い強くなっていくケンイチとは違い、この漫画の冒頭ではすでに主人公は人外の強さを身に付けています。
そして冒険者ギルドの試験を受けるところからこの漫画は始まります。
実際に冒険者の戦闘を目にしたことがなかった主人公は(自分は修行して強くなったつもりだけど冒険者の中では弱い方かもしれない)と考え謙虚に試験に臨んでいきます。
ですが、規格外の人外に育てられたオッサンはその辺の高ランク冒険者よりもはるかに強くなっていました。
魔力こそ修行が遅かった為に増えなかったものの、それ以外の要素が最高ランク冒険者レベルにまで達していた主人公は試験が進むにつれ少しずつ自信をつけていきます。
ですがここで(主人公にとっての)問題が発生します。
強くなりすぎてしまったのです。
主人公は強くなりました。でも自分がまだまだ未熟と思っていた主人公は試験を通して自分が思っているよりも強くなりすぎていたことに気づきます。
そして手加減しないと相手を必要以上に破壊してしまったり殺してしまうと考えました。
そして主人公は手加減(手加減の修行風景はカット)覚えることにしました。
そんなこんなで話は進んでいくのです。
ここで気になるのは主人公の師匠たちです。
師匠は4人います。
詳細は省きますが、それぞれが専門分野の達人で冒険者ランクもSランクで最高ランクとなります。やっぱりケンイチっぽいですよねw
その師匠の修行がえぐい。
よくある漫画の修行風景だと修行だけで本当に死ぬまではやらないことが多いですよね。
死にそうでも修行中はなんとかなったりする。でもこの師匠たちは違います。
普通に無理難題を振って主人公が「できるか!?」となっても容赦なく死んでしまったりします。師匠の一人に死んでもすぐなら生き返らせられる魔法を使える方(オーガ顔の人語を喋れるモンスター。厳しくも優しい。)がいます。
更に時空をゆがませてその空間内では外との時間の差が生じており中での時間が延ばされ永遠とも言える時間修行ができるというドラゴンボールでいう「精神と時の部屋」みたいな修行もしていたとの事。
なるほど。嫌でも強くなる。くじけなければ。普通はくじける。
主人公は昔からくすぶっていた幼少期の夢という信念がありくじけませんでした。
三十路からよくそこまで・・・・。
主人公は年齢的に魔力が育たないので魔法ではなく鉄拳がメインの戦闘スタイルです。
超スピードとタフネス、攻撃力をもって相手を圧倒します。
読んでて思っていたのが、
この漫画は少し古いタイプの書き方をする感じですね。
影の付け方が半リアルよりでべたなギャグや突っ込みが多いです。
基本的に異常な強さの主人公や師匠たちの異常さにビックリする描写が多いです。
自分はシリアスなギャグが好きなので面白いですが、退屈な人もいるかも。
でも話は間延びせずポンポン進みますし、サラっと流すべきストーリーに対して変に時間を掛けたりはしません。
ほとんどの登場人物の理解力が高く、話がてっとり早いのでスイスイ読んでいけるのです。
それに戦闘シーンは主人公も師匠も半端な強さではないので派手で面白いですね。
いわゆる雑魚に手こずったりしません。
というより雑魚でなくそこそこの強敵でも手こずったりしません。
そういった爽快さや、主人公の強さの割りに謙虚な姿勢も好印象だと思う方はスキをお願いします。
ファイアクロスにて5話まで無料で読むことができます。
自分はアプリ「ピッコマ」にて無料で読み進めています。
まだコミックスは4冊(2021年11月時点)だけですが今後の展開が楽しみですね。
では今回はこんなところでノシ メルカ