妊娠によるマイナートラブルに市民権を #1
こんにちは、メルです。
妊娠してから、というよりもはや排卵日後からずっと体調が悪く、妊娠4週目には早々につわりが始まり、しばらく休職していましたが、9月から仕事に復帰しました。
現在は妊娠13週目。つわりは少しずつ治まってきているようだけれど、まさに一進一退の状況が続いています。
そんななかで、今回は妊娠発覚から現在まで、自分の体や心に何が起こったのかを言葉で残していきたいなと思っています。
超赤裸々に書いているので、気になる方もいらっしゃるかもしれません。悪しからずご容赦ください🙇♀
また、これはあくまでも私個人の例であって、妊娠中の症状は千差万別、個人差があるということも、予めご承知おきください。
お酒大好き人間の私が一瞬で禁酒できた
もともと排卵痛はある方だったとはいえ、排卵日直後から吐き気、腹痛、腰痛がとにかくひどく、高温期とはいえmax 37.7℃とまあまあな熱があったこともあり、なんだかいつもと違うかも?と淡い期待を抱いた瞬間に思い浮かんだこと。それが禁酒でした。
帰国と同時にワインセラーも買って、大量の某国ワインをコレクションとして保管しながら、夫と一緒に(ハウスワインを)バカバカ飲むのが超至福!
日本酒も一升瓶で買い置きし、ビールは箱買い。美味しいウォッカも、割る用の炭酸水もしっかり常備!な私でしたが、もしかしたらと思った瞬間、どれだけ夫が飲んでいても、まだ検査したわけじゃないしちょっとぐらいいいんじゃない?と言われても、ううん止めとくって断れるくらい、どうしてだかお酒が欲しくなくなったんです。
あとから思うと、既に体は赤ちゃんを受け入れて育てていく準備が始まっていて、防衛本能としてあれだけ好きだったお酒でさえ、「飲まなくても大丈夫」と思わせてくれてたのかなと感じます。
つわりが酷かった間は、食べることもままならずお酒なんてもってのほかでしたが、少し収まってきた今でも、正直全く飲みたくならないのが、人類の神秘だなとすら感じています。
おっぱいがでかい
妊娠前はどちらかというと貧乳に分類される私でしたが、妊娠かな?と思い始めた頃にはもうぐんぐんおっぱいがでかくなってきて、痛いし、重いし、なんなら昨日までつけてたブラが苦しくて、着けていられないくらいでした。
私史上最大級にでかくて、正直違和感しかなくて、個人的には全く違う人生を歩んでいる気分です。
乳輪がでかいしなんか黒い
こんな症状、妊娠してネットで調べるまでは正直全然知らなかったのですが、妊娠すると乳輪が大きくなったり、黒ずんできたりするそうで、私も例に漏れずしっかりでかく、黒くなりました。
おっぱいがでかくなった時は、わーいでかいの嬉しい〜なんて、能天気に思っていましたが、乳輪が大きく黒くなってきた自分を見て、「女から母親になるんだ」と強く感じて、なんだかものすごく怖くなったし、気持ち悪さすら感じたのを、今でも鮮明に覚えています。
脱毛終わっているのに…
その次に気が付いたのは、体毛が濃くなってきていることでした。ひと通り全身の脱毛は終わらせていたにも関わらず、お腹や脇、腕、何故かスネの一部分だけなど、とにかく部位関係なく毛が生えてきていて、かなり凹んだのを覚えていますし、いまでも生えてきた毛を見ると悲しい気持ちになります。
だって、全身脱毛やってたのに…
永遠に止まらない鼻水
これは正直、風邪を引いているだけという可能性もありますが、妊婦性の鼻炎というのもあるそうで、私はちょうど9〜10週くらいのときから始まりました。
とにかくもうずーっと鼻水が止まらず、横になると詰まるし垂れるし、かんでもかんでも出てくるし、挙げ句鼻の下は痛くなるし、頭も痛くなるしと、良いことなし。
産科で言えば、妊婦が飲んでも大丈夫なお薬ももらえるのかもしれませんが、如何せんわざわざこれくらいのことで病院に行くのも憚られて、次の検診でと思うけれど、初期検診の周期は長く、なかなか行けない状態が続きます。
肌荒れとは無縁だったはずなのに
海外生活でもさほど荒れなかったのに、妊娠すると早々にニキビやら湿疹やらがぽつぽつと現れ始めましました。一気にできるわけじゃないのでなんとか耐えられますが、治ったと思ったらまた次の新しい子が出てきて…の繰り返し。
なんだかんだ肌の調子は気分にも影響してくるので、ニキビを見つけるとテンションだだ下がりで、それでなくても妊娠中のガタガタメンタルにはこたえます。
妊娠性の歯肉炎ってなんやねん
海外から帰ってきた頃、ちょうど日本でもコロナ感染が広まりつつあり、緊急事態宣言が出された時だったのもあって、帰国後1度も歯医者さんで検診をしてもらえていなかったのでクリーニングを兼ねて行ったところ、まさかの「妊娠性の歯肉炎」。
それも影響しているのかは分かりませんが、妊娠後はなんだか常に口の中がネバネバしているし、磨いても磨いてもすっきりしない感じです。
これまでも色んな症状を書いてきましたが、妊娠性の症状ってこんなにも多岐にわたっているのかと心の底から驚きました。
吐き気にプラスされた激烈な眠気
私のつわりは、とにかく常時吐き気があり、無理して起き上がっていると吐きます。頭痛もひどく、体もだるく、ご飯もほとんどたべることができませんでした。
例えるならば、水を飲んでもいくら吐いても良くなることのない、重度の二日酔いが、数カ月続くような感じです。
幸い休職させてもらうことができ、全ての家事を夫に委ねることができたので、起き上がっている必要もなく、吐きグセを付けたくなかったこともあり、とにかく安静に、トイレと水分をとる&何か少しでも口に入れる時以外はベッドの上という生活をほぼ2ヶ月続けていました。
最近は、週を重ねるごとにだんだん吐き気も弱まってきて、ご飯も食べれるものが増えてきたのですが、12週中盤くらいから、昼間唐突に、激烈な眠気を感じるようになり、とにかく起きていられなくなってしまうようになりました。
眠気に抗おうとしようものなら、恐ろしいほどの頭痛がやってきて、いざ寝てやろうと思えば、吐き気や腹痛でなかなか寝付けないという拷問を受けるのです。
これがなかなかに、復職にあたっての大きな壁のひとつとなっています。
ついに思考力や理解力まで奪われた
そして何より今、私が復職をして1番困っていることは思考力や理解力の低下が著しいことです。
休職中はベッドの上で過ごすことが大半だったとはいえ、全時間を寝て過ごしていたわけではなかったので、この機会にたくさん映画やドキュメンタリーを見てやろうと密かに画策していました。
しかし、意気揚々と見始めたはいいけれど、ものの15分もすれば何がどうなっているのかついていけないし、脳が信じられないほど疲れてしまい、見続けることができないのです。
私は、一定水準以上の学府にて修士号を取り、総合職として働き、自らの強みの1つとして論理的思考力を挙げられるほど、自分の思考力や理解力には自信がありました。
そんな私が、15分も集中して映画やドキュメンタリーを見ることができない、その内容を理解するのにとてつもなく時間がかかる、というのはものすごく気持ちが悪い体験でしたし、この時に初めて、自らの思考力や理解力の低下を認知しました。
9月に復職して、早くキャッチアップしなければと色々な資料を読み漁ってみたものの、やはり15分くらいすると脳が疲れる感覚に陥り、文字をただ目で追っているだけでちっとも内容が頭に入っていないことに改めて気付いたのです。
これは本当に、仕事をする上で本当に由々しき問題で、産休までの短い期間とはいえ、こんなポンコツな私に何ができるのだろうという不安でいっぱいです。
何より怖いのは、妊娠前の、思考力や理解力に問題がなかった頃がどんなだったのか、どんな風に働いていたのかが全く思い出せないことです。
こんなポンコツではなかったはずだと思いながらも、すっかり変わってしまった自分に、やはり戸惑いと不安、気持ち悪さを感じざるを得ないのです。
妊娠によるマイナートラブルに市民権を
今回は、私が妊娠が分かってから今までの間に、どう変わってしまったのか、それを受けてどう感じたのかを書いてきましたが、とにかく変化が多すぎて、まずは心がついていかないというのが本音です。
母になるのは嬉しい、赤ちゃんを授かれて本当に幸せだと思う反面、何がなんだかよく分からない体の変化に振り回され、何をしているでもないのに、とにかく毎日が疲労困憊という感じです。
今日ここに記した様々な症状は、いわゆる妊娠による「マイナートラブル」として片付けられることがほとんどです。
そして、マイナートラブルであることや、症状が千差万別で、個人差も非常に大きいことから、世間一般的によく知られているというものは本当に少ないと思います。
あまり知られていないが故に、怠けていると判断されたり、もうすぐ産休で休むから手を抜いているんじゃないかなどと邪推されたり、ただの甘えだと罵られたりするのではないでしょうか。
会社の先輩で、奥さんがつわりがひどかった方は、本当によくつわりの苦しさをわかってくれます。けれど、今日ここに書いたように、妊娠による辛さや苦しさはつわりだけじゃない。
本当にたくさんの不調や症状を妊婦は抱えているのだということを、男性も女性も、すべての人が理解し受け入れることができれば、もう少し、妊婦が安心して働けたり過ごせたりする社会になるんじゃないかなと思っています。
そしてそのためにも、ものすごくナイーブな話だとはいえ、女性側はもっともっと声を上げていかなくては、いつまでたってもこの「無限のマイナートラブル」は市民権を得られないのではないかと思っています。
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