一瞬の幸せ

観覧車に乗ったら
日差しが眩しくて
君の姿が影になったけど
微笑んでるのは分かった

地上のビルや道路では
車や人が忙しなく動く
あと半周すれば現実に還る
休日の夢よ僕達を離さないで

気がつけばすり抜ける
つかみきれない幸せは
一瞬だからこそ幸せが濃くなる
永遠は望めないけど
だからこそ忘れないようにと
強く抱きしめるほど時は速くて

気がつけば現実の朝になっている

君は観覧車に乗ったまま
一緒に降りてこなかった
降りたのは僕だけだったけど
君はずっと笑顔で手を振ってた

今日も世界は回るよ
誰がいなくなっても
でも僕はこれからずっと
君の心と共に生きるだろう

気がつけばもう居ない
あの日君を見送らずに
一緒に乗って行きたかった
君の体と共に燃えて
星になってしまった夢は
僕がつかみとっても意味が無い

君じゃないとその星は輝かない

久々に会った君は
穏やかに眠っていた
美しい顔は目を覚まさない
指先で頬をそっと撫でても

気がつけばすり抜ける
つかみきれない幸せは
一瞬だからこそ幸せが濃くなる
永遠は望めないけど
だからこそ忘れないようにと
強く抱きしめていたはずなのに
君と過ごす時間が足りなかった
多すぎるほどに欲しかったのに

気がつけば君は遠い空にいた

気がつけば現実の朝になっていた

気がつけば君の歳を超えていた

僕はこの世界を生きてる間
君を忘れられないままだった
君との一瞬の幸せを抱きしめ続けていた