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【環境にやさしい建物の考え方】YOXOフェス@横浜で登壇!
昨日横浜ランドマークタワーで開催された、YOXOフェスティバルの技術ピッチで、登壇しました!神奈川で活躍する活気あふれるプラントやメーカーなどの大手企業さん達に混じって、ピッチしました!
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会場はなんと横浜で一番目立つランドマークタワーという、超パブリックな場所….しかも、一緒に登壇した方々は、神奈川で活躍されているプラントやメーカーや食品などの大手企業さんばかり…
今日は、そんな中で創業2年目のメンテルとしてピッチを行った内容についてご紹介します!
背景1:建物による健康被害
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都市部では、通勤時に家を出て地下鉄に乗ってそのまま駅直結にオフィスに出社して、外に出ることがない人もいます。屋内で過ごす時間が増えることで、自然光を浴びる時間が減って体内時計が乱れることで生産性の低下が問題視されています。また、建材等から出るホルムアルデヒドなどの化学物質や通風の不足などに伴うカビの発生なども対策が必要です。アメリカやヨーロッパを中心に、このような建物の健康被害に対してウェルビーイングなどの文脈で取り組みが行われています。
背景2:建物によるCO2排出
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また、世界のエネルギー消費量やCO2排出量における建物が占める割合の大きさも課題視されています。
課題定義:快適vs環境の両立
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快適で健康な環境を整えるには、建物を外部の環境に近づける必要があります。それは外の光や風や熱を取り入れることですが、反対に建物のエネルギー消費割合の大半を占める空調のエネルギー消費量を増大させることになります。なので、快適と環境の両立はトレードオフの関係にあります。
解決1:形態は機能に従う
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アメリカの建築家ルイス・サリヴァンの言葉で「形態は機能に従う」という言葉があります。デザインは不要なものを取り除く行為で、ガジェットは複雑なシステムを組み合わせ行為と定義すると、建物の設計がガジェット的なアプローチにならないように意識する必要があると思っています。つまり、高効率空調や太陽光パネルで発電して省エネを達成する以前に、そもそも空調や照明を使わなくてもいい空間や時間をなるべく確保するようなデザインを施す必要があ離ます。
解決2:快適>温度
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快適性を室内温度で評価して、空調の設定温度をどんどん下げるような考え方にならないようにも配慮が必要です。風が当たると涼しく感じたり、冷蔵庫を開けた時にひんやり感じるように、温度以外の放射や気流の要素を考慮して快適性を評価できると理想です。
解決3:環境資源を扱う
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ガラス張りで高密度な高層ビルが立ち並ぶ風景は、一見すると均一で美しいですが、世界中の都市が同じような景観になると少し寂しく思います。なので、地域の気候特性に応じて光や風や熱を上手に取り入れた、その土地の気候に馴染む建物が個性にある景観を生み出せるよう計らいたいです。
事例:世界の先進環境建物
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グローバルの有名企業は環境問題に積極的に取り組んでいて、Googleのオフィスなとは昼光利用を最大化しつつ眩しくない明るい空間を構築し、水も再利用することで自給率を高めています。
考え方:環境設計の基本
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このような環境に配慮した省エネな建築を設計するアプローチとして、パッシブとアクティブの両面から考える必要あります。まずは、外部の光・熱・風を上手に取り込むことで空調や照明の負荷をなるべく抑える受動的なパッシブのデザインを行い、抑えきれない負荷を効率よく処理する設備のアクティブなデザインを検討します。
考え方:環境設計のフロー
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パッシブデザインを考える手順として4つのステップがあります。
手順1
まずは、モデリングから始まります。特に外部環境を考える上では周辺環境も重要です。なので、対象建物とその周辺環境を含む街区空間をモデル化します。
手順2
その地域の気候特性を把握する必要があります。太陽の動きや風の流れが周辺建物からの阻害や影響も考慮しながら、対象建物にどのような取り組む余地があるかあるいは遮断が必要かを分析します。
手順3
光・風・熱などの目に見えない環境が建物にどう影響をするかをシミュレーションで可視化をします。この時に、建物の要求は季節や時間によって異なるので、季節や時間の違いに応じた動的な計算が求められます。例えば、夏は光を遮り空調の負荷を抑えたいけども冬は光を取り入れたく、また夏と冬や時間によって太陽の位置が異なることで光が入射する角度が異なるなど。
手順4
最後に、色んな建物や部材や空間の形状をパラメトリックに変化させながら、パッシブなデザインの期待効果が最大化するような形状を反復計算によって探索します。この際に、制作や施工のコストとの兼ね合いが生じるため、複雑な形状でコストが増大しないよう、同じ部材形状で設置角度の変更の違いだけや場所ごとの取り付け有無の違いだけなど、シンプルな探索条件を施すことでコストパフォーマンスの最大化を目指します。
事例:国内の環境建物事例
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以上のような環境シミュレーションを実施した国内の事例として、ZOZO本社屋さんや中野区役所さんの建物があります。いずれも自分が在籍していた竹中工務店時代に実施設計段階での部材形状等の環境解析で関わらせて頂いた事例です。外部からの直射光を遮りつつ光を取り入れる明るい空間を再現しつつも、内部からの視界を遮りすぎないよう配慮したデザインになっています。
以上のような内容でピッチをさせて頂きました!建築不動産以外の色んな業界の方々に建物に関する環境分野の取り組みについて共有できる貴重な機会をありがとうございました!
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