失恋電話
mixi日記(2004年)より転載
パンツ万国旗のHとの通話。
「もしもーし。おーす♪」
「もしもし。おう。お前失恋したんだってな。」
「うーん♪ そうなのー♪ かわいそーでしょー♪」
「なに?どんな感じだったの?」
(中略)
「私もそういうわけで過去の辛い恋を乗り越えて
いくつか男のチェックポイントを見つけたわけだ。
とにかく自分で痛い目にあわないとわからないからさー。」
「そうかー。で、そのチェックポイントは?」
「1.ピンチをチャンスにできる男
2.心が強い男
3.酒に飲まれない男
4.お金の感覚が極端にルーズだったり貧乏だったりしない男
5.私の尻に敷かれてくれる男」
「おー!5はさておきかなり素晴らしいチェックポイントかも」
「でしょー♪ ここまで到達するのに大変だったのよ。
身を削って、涙を流して、ここまで来たんだから!」
「で、なんで失恋したの?」
「そう。相手と半分付合ってるぐらいの感じでね、
デートもしててお互いラブラブだったのよ。
それにこの5つの条件バッチリ満たしてたのよ、相手。
でもね、ふと思い出したのよ。
あれ?そういえばこの人結婚してるんだよなーって」
「……はぁっ!? 結婚してる!?」
「奥さんいる人だったこと思い出したのよー。
これってやばいんじゃんって感じてきてね、
一応私から別れを切り出したの。
すっかり忘れてたわよ、結婚なんて。
チェックリストの中にないじゃん!
かわいそうでしょー。
もう失恋よー。」
「……お、思い出したのよーって…ねえさん……」
「いやー。
この5つの条件は絶対にもう間違えないって
バッチリ頭に入れてチェックしてたんだ。
だから実際バッチリ。
本当に完璧な相手だと思ったんだけどなあ。
結婚は盲点だったよー。
本当に盲点。
まだそこでは痛い目にあってなかったからねー♪」
「も、もうてんだったのですか……」
世の中、色々な人がいる。