成功した時こそ平常心を保とう!「勝って兜の緒を締めよ」の感情コントロール。
先週までで、ずいぶん前から準備してきたプロジェクトが一段落した。準備に時間がかかっても終わるのは一瞬だ。結果から見ると大成功だったが、こういう時に浮かれるのはよくない。日本には素晴らしいことわざがある。「勝って兜の緒を締めよ」だ。「好事魔多し」という言葉もある。
うまく行っているなと思う時ほど、足元が不安定になっているのだ。ネガティブ思考の人のほうが、冷静にリスクを評価できるという調査もあるようだ。ポジティブ思考だったり、ハイテンションだったりする時の人は、慎重さに欠けていて、大きな落とし穴に陥りがちなのだ。頑張ってきたことが報われた時ほど「平常心」が大切だ。
6倍速仕事術の石塚氏が平常心を保つための方法が興味深かったので紹介してみたい。
平常心を失ってはいけない
「勝って兜の緒を締めよ」と言うが、ビジネスでも失敗したときは落ち込んで反省し、次はもっと努力しようと思うが、本当に厄介なのは、大きな契約が決まったなど、絶好調のときなのだ。いつまでも心が高揚して平常心でいられなくなると、次の仕事で大きなミスを犯すかもしれない。
・・・だから、大きな仕事で成功したときなど、その高揚感をあえて断ち切るために、コンビニに入って漫画を立ち読みしていた。漫画で起きることは、自分の現実世界から遠く離れているので、2、3分も読んでいると簡単に心が別世界へトリップできる。・・・もちろん漫画でなくてもいい。短時間で集中できる何かをして、平常心に戻る」
石塚氏の方法が興味深いのは、成功した時や、絶好調の時も、気持ちが昂りすぎないようにコントロールしているところ。ハイでも、ローでも、テンションが乱れるというのは危険なことだと自覚しているところが、一流のビジネスパーソンだ。
テンションの戻し方も面白い。とにかく、目の前の感情をリセットして、ほかの何かに没頭できると、気持ちの波は落ち着くのだ。私も、今回のプロジェクト終わりで、テンションが上がったまま、動きそうになったので、ドラマや映画などを少し見る時間を取ってみた。すると、確かに盛り上がったテンションが一時的に落ち着くのが分った。
人間は一つのことにしか集中できない。集中力が高まるのは良い反面、視野が狭くなることもある。そういう時には、大きなミスをしやすくなる。気持ちが大きくなっている時には、ミスも大きくなりがちなので、いつも薄氷を踏む気持ちでいたほうがよい。特にビジネスの世界では。ネガティブ体質のほうが、ビジネス社会では「長生き」するだろう。
感情のコントロール方法を学ぶ
ビジネスで一定期間安定して成果を出す人で、感情が乱高下する人はいない。ビジネスの世界で生きていこうと思うなら、良い時も悪い時もあるものだ。どんな時でも粛々とやり続ける人。安定性が成功のカギだ。気分が良いからできるとか、やる気になっているからできると言っているうちは、成功はおぼつかないだろう。
成功のためには「感情心理学」の知識が必要だなと感じる、今日この頃だ。内面への追及は、決して終わりのない旅だ。こういう時は、内向型でよかったな~と思う。一生飽きないもんね。