#ADHDあるある(綿樽剛の場合)
ADHDを自覚したのは25歳くらいの時だ。もちろん、生きづらい日々を送っていたが、IBS(過敏性腸症候群)のほうが苦しくて、ADHDで悩みまくっていたということはなかった。そもそも、それが普通だと思っていたから。
居酒屋で、友人の彼女がADHDだと聞いた。その時、初めてADHDという言葉を知った。本を読んで驚いた。自分だけの特徴だと思っていたことが、列挙されていたからだ。
不注意
とにかくミスが多い。男性だけど、会社では「ミス〇〇さん」と呼ばれていたこともある。よく、こんなミスができるねと言われることもある。棚卸では、商品の数量を数えることができなかった。何度数えても違う数になる。電卓をたたいても、何度計算しても結果が違う(涙)
テストではよく名前を書き忘れた。それなのに見直しが嫌いで、何度も怒られた。先生からもらったプリントを家にちゃんと持って帰ったことがないので(だいたい机の中でグシャグシャ)母が心底嘆いていた。
注意を継続できない
学校では、この傾向がひどくて、とにかく座っていられなかった。授業中に走り回るので、小学校3年の時は担任から「尻軽」と呼ばれていた。参観日には、隣の人としゃべりまくっているのを見て、親が心底嘆いていた。今、考えるとADHDに1時間座って授業を受けろ!なんて無理に決まっている。
計画を立てられない
これに関してはちょっと特殊で、異様なくらい計画を立てる。ただ、それを守れたことはない。中学生の時には、夏休みが始まると、宿題をいつ、何ページやるのかをギッチリ予定表に書き込んだ。しかし、まったく守れず、数日でどうでもよくなり、最終日まで手をつけない。
大人になってからも計画を立てるのは好きで、定期的に1日、家にこもって計画を立てている。一週間、一か月、三か月、半年、一年、三年後、五年後、十年後、、、計画を立てだすと止まらない。しかし、それを守れた試しがない。おそらく、単なる空想癖なのだろう。
順序だって物事を行えない
料理が苦手。うちの場合は妻が料理をしてくれるが、一人暮らしの時は大変だった。男の趣味の料理本などを買って取り組みだしたから、一応、そういうのにあこがれはある。でも、同時並行で様々なことを整理して、順序良くできないので、料理が終わるとキッチンがひどいことになる。結婚してから、数度、チャーハンを作ろうとしたが、3回目からは「出入り禁止」を通告された。
注意が持続できない
とにかく黙ってみているとか、考えることが苦手。しゃべりながら考えるのは得意(文章を書きながら考えるのも大丈夫)、受け身的な教育はまず無理。退屈で、退屈で、駆け回りたくなる。大人になってからは会議中に走り回らないが、脳内では変わらない。資料を見ているふりをしてネットサーフィンをしていることがある。
物をよく失くす
天才的に物を失くす。小学生の時は、授業で使うたびに、朝に学校の向かいにあった文房具屋さんで分度器を購入した。なぜか毎回、消えてしまう。ボールペンとかシャープとかも、とにかく消えてなくなる。だから高価なものは一切持てなかった。買った瞬間になくなるから。先日、購入したシャープもやはりない。いったいどこにいったんだろう。
資料なども、とにかくなくなる。電子ファイルにできて、検索ができる時代になったから、この面での不具合があまり見えなくなっているけど、とにかく管理能力はゼロだ。今は、必要な書類はすべて妻の手元にある。
すぐに気が散る
とにかく集中力散漫。仕事に集中できない。メールチェックをしようと、PCを見た瞬間に、ネットニュースを見て、youtubeを見て、SNSに書き込んでいる。ハッと気が付くと、数十分経っていることが多い。恐ろしい。何をしようと思ったんだっけということだらけだ。
人の話を聞けない
とにかく人の話を聞くのが苦痛。黙っていられないからだ。でも大人になってからは、表面上は聞くようにしている。「聞き上手」と呼ばれることも多くなった。でも、すみません、全然覚えてません。
妻と話していて、以前あった出来事とか、言ったことの話になるけど、ほんと初耳なんだよね。いっつも。まったく記憶喪失かと思うくらいだ。
用事や約束を忘れやすい
相当、忘れやすいのは間違いないが、この面ではACの高さが奏功していて、人との約束を完全に忘れることは皆無だ。何とかして守ろうとする。ただ、人がかかわっていない時は、かなりの確率で忘れる。
IBS(過敏性腸症候群)だったこともあり、遅刻は常習犯だった。どれだけがんばっても、確実に5分遅れる。
時間の見積もりが甘い
とにかく遅刻してしまうのは、時間の見積もり・逆算ができないからだと分かった。これは、結婚してからわかったこと。妻の動きを見ていると、出発時間に合わせて、かなり前から準備が整っていく。
私の場合は、時計を見ると「まだまだ時間あるじゃん」と思い、どうしようかな、退屈だなと思って、本とか読み始めるのだが、気が付くと致命的に間に合わない時間になっている。よく妻から「今、なぜ、それをやろうと思ったの!(怒)」と叱られるので、だいぶ早めに準備するようにはなった。
でも、どれだけ時間があっても、玄関を出ようとした時に、最後にトイレに行こうとするので、妻に呆れられている。
人の注目を浴びようとしてやりすぎる
なぜか、クラスの中では目立ったことをやろうとして、おどけものになりたがった。面白いと思う定義が違うのか、芸人みたいなことばかりやっていた。小学校の習字の授業では、墨汁を飲んで見せるという無意味なパフォーマンスをやって見せた。隣の女子の憐れむような目が忘れられない。
高校時代は親友に「笑わせるのと、笑われるのは違うと思う」という、冷静な一言をいただいた。今でも忘れてないから、けっこうグサッと来たんだと思う。
とにかく考えがまとまらない
先生から「とにかく、しっかり考えろ!」と叱責されたことがあるが、何を考えてよいのかわからなかった。目を閉じると様々な心象風景が入り乱れていて落ち着かない。心に静寂がない。いつも、頭の中でラジオが鳴り響いている感じ。
今でも、静かに考えようと思うと、寝てしまうか、気が散ってあきらめてしまうかのどちらかしかない。とにかく集中しようと思う時には、文章を書くとか、マインドマップを書くとか、他の人に話すとかアウトプットするようにしている。まあ、そういう術を覚えたのは良かった。
まとめ:ADHDの診断は受けていないけど、、、
時々なんだけど「ADHDの診断を受けていないのに、ADHDを名乗るな!」と言われることがあるので、一応、ADHDあるあるを書いてみた。書いているうちに、なんだか、周りの人がかわいそうだなと思えてきた(笑)
さらに詳しくは、個別記事にしている。マガジンにまとめてみた。ADHD気質を持つ人であれば同意できることが多いだろう。
だいたい精神科には行っていないので、ADHDとの診断を受けてはいない。今のところ、ADHD傾向ゆえに病院に行く来もしない。ただ、明らかに普通ではないけど。(普通ではないと思ったのは、妻と生活し始めてから。だから、きっと親もADHDだったんだろう。)
それでも、私は、とくにADHD特性があることを悲しく思っているわけではない。だからこその、長所がアリアリだということも分かっているから。人間には多少なりとも凹凸があるし、ADHDはその辺が激しいということだけなんじゃないかなと思う。
かなりの程度、工夫とツールでやりくりできることも多いし。
ADHDの集中力を最大限に引き出すノウハウを下記の本にまとめてみた。今は、人並み?にできていると思う。たぶん。
ADHDならではの、小さな工夫
下記のマガジンにとにかくまとめていこうと思っている。
妻には全く不要なノウハウだけれども、私の場合は、工夫とツールで乗り切らないと、ほんと普通の仕事もできないので。同じ傾向を持つ人に教えると、喜ばれるので、そんな感じで。
ハッ!!
ちょっと仕事の合間に、noteでも書くかと思っていたところまでは覚えているんだけど、もう30分も記事を書いている。これなんだよなぁ、これ。