ADHDは「焦りすぎている」スローダウンするだけで問題の半分は解決する。
これは、私の経験に基づくノウハウだ。最近、かなりの程度、ADHDに起因するトラブルが少なくなっている。それは、意識してスピードを遅くしているからだ。何をするにしても。
実は、この本から学んだ。(大人のADHDにおすすめの本(書評)マンガでわかる発達障害 特性&個性 発見ガイド 福西 勇夫 福西 朱美)
後半に出てくるマンガで、生き生きと自分に合う仕事を探すADHDの体験談があるが、パートでスーパーのレジ打ちをしたときに「スピードを3倍遅くしてみたら」と言われて、スローにしたら、打ち間違えが劇的に減ったという話だった。
あれ?もしかして、そうなのかもと思った。
スローな妻のお手本
私の妻は、非ADHDだが、単にADHDではないというだけではなく、私と対照的なのだ。とにかくミスが少ない。整理整頓が趣味。いつでも何でも、すぐに取り出せる秘書的能力に優れている。結婚して、様々な物の管理をお願いすることで、私はADHDの症状を感じなくなったほどだ(やってもらっているだけ)。
ところが、妻に関して、ひとつ不満なところがあった。声を大にしては言えないけれど。
とにかく、何をやるのもスピードが遅いのだ。じっくり考えながらやっているのか、妻が物を片付けていたり、整理していたりするのを見ると、イライラしてきてしまう。私なら3倍速で片づけている。しかし、そこで、ふと気がついた。もしかすると、スピードが遅いから間違えない(ミスが少ない)のかもしれないと。そして、私がミスが多いのは、スピードが速すぎるからかもしれないと。
そこで、かなり意識して、日常生活の中で判断してから動くまでのスピードを遅くしてみた。まるで、一休さんだ。「あわてない、あわてない」ってやつだ。そうすると、なんちゅうことだ。ミスが激減したのだ。不器用でどうしてもできないように思えたことも、時間をじっくりかければできることが分かった。もしかして、焦りすぎていたのだろうか。
これ、最近気づいたことなんだ。
ADHDは何も考えないと暴走しがち。意図的にブレーキを踏んでみる習慣を身につけるだけで、かなりミスが減るかもしれないって話だ。
自分のスタイルを変える
ただ、こんなにペースが遅いと、死ぬほど退屈になってしまうのも本音。信号待ちで、じっと待っているくらいだったら、抜け道を探して、あちらこちら走り回ったほうが、はるかにいいと思っちゃうタイプ。そして、抜け道でパンクしたりするのが、私の日常だった。
ゆっくりしたほうが良いのはわかっている。でも、挑戦する回数が多いからこそ、チャンスをつかんできたってのもある。でも、もう少し失敗する回数が少ないとチャンスを逃さずに生きてこれたって反省もある。まあ、トータルで言うと、ADHD特性はマイナスだ。
そろそろ、自分の人生を見直すべき時なんだろうって思う。こんな自分を変えるには、変えるべきところは変えようという柔軟さが必要なんじゃないかなって感じている。ADHDのハチャメチャな自分も大好きとか言っている場合じゃない。