人間は「あそぶひと」である!と説いた古典を読んでみたぞ!〜ホモ・ルーデンス〜
知能の高い動物はみんな遊んで頭を発達させていた!
自然はわれわれに遊びを、それもほかならぬ緊張、歓び、面白さというものをもった遊びを与えてくれたくれたのである。
ーヨハン・ホイジンガ
というわけで本日紹介するのは「遊び」に関する超古典書である『ホモ・ルーデンス』です。
本書の内容は
人間がいかに『遊び』に特化した生き物か
を説明するもの。
ホモ・ルーデンスを直訳すると「遊ぶ人」というものでして、
・人間文化は遊びのなかにおいて、遊びとして発生し、展開してきたのだ。
・遊びは秩序を創っている。いや、遊びは秩序そのものである。
・遊びは文化よりも古い
というニンゲンという生き物は遊んだことで発展したんだぞ〜ということを500ページ以上かけて説いた素晴らしい古典。
なぜ遊びで文化が発達したのか?と言いますと個人的に納得したのが
・ニンゲンは生き続けるにつれ「衣・食・住」が安定していった
・そうなると「余裕」が生まれた。言い換えれば「エネルギーが余った」。
・そのエネルギーを発散させるのに最適なのが「遊び」だった
・遊びによるルール設定がスポーツや音楽といった様々な文化を生み出した!
という説。大雑把な解釈ですけどだいたいこんな流れですね。
人間は寝続けられないのを例に出せばイメージしやすいと思いますけど
人間は、エネルギーの吸収(食事・睡眠)と発散(運動)を循環させないと健全とは言えません
なので、豊富な食事と安心できる宿だけあっても、人間幸せになれないんです。。
本書からは脱線しますけど、これは何も人間だけじゃなくて
・サルは石を積み上げて遊んだり
・イルカは水の輪っかを作って遊んだり
・カラスはつがいで雪遊びをしたり
と、知的動物はみんな「遊んでる」んですよね。「生きる」ために脳を発達させたのですが、過剰に発達しすぎて、余裕で食糧調達できるもんですから、それで発散させるために遊んでます。
「遊び」ほど真剣になれるものはこの世にない!
人間の文化には音楽、スポーツ、美術、ゲームなどなど本当にたくさんの「遊び」から生まれたものがあります。
そんな「遊び」が人間にどういう恩恵をもたらすか?それは・・・
・クリエイティビティの向上
・追求することの楽しさを知れる
といったものです。
クリエイティビティの向上は分かりやすくて、遊ぶことを心がけると
「1~10まできっちりやるぞ」
が
「A~Zまでやったら面白いんじゃないか?」
みたいに、前のめりに量をこなしていく思考になるから。試行錯誤して量をこなし、盗みまくらなければ、クリエイティビティは生まれません(下記参照)
ちなみに上の例はとあるマンガで言ってた例えです(あのマンガホントに例えうまいから勉強になるんですよね)笑。
また、追求することの楽しさを知ることは、遊びがもたらす最も大きな恩恵じゃないかなと個人的に思いまして。
遊びの特徴として
・真面目にやればやるほどおもしろくなる
・美徳とか、悪徳みたいな道徳の概念がない
・一方で「機能美」みたいな「美」とは強く関係している
みたいなモノがございます。
正義や悪みたいなものとは関係ないから、凝り固まったものにならず、それでありながら、追求する楽しみがある、というのはいかにも理想的ですね。
真面目にやればやるほどおもしろくなる、というか遊びとは
おもしろさの追求
なのでさもありなんと感じました。
豊かな人生を送りたいなら、「遊びごころ」を持ちましょう!
ということで、豊かな人生を送りたいなら「遊びごころ」を持つことではないかと。
遊びごころというのは
どんな状況でも、自分や周囲に対して楽しさやユーモアをもって解釈する能力。
のことです。
そんな、遊びごころを適切に発揮させるには「心の余裕」が何より大事。
仕事やお金の不安をもっていても、遊びごころは発揮しづらいと思いますので、
安心できる環境を作り出す
自分が安心して遊べる趣味を見つける
遊べる趣味を友人と共有する
そうやって「人生を遊び場にしていく」ことができれば、人生は間違いなく豊かになるかなと感じましたね(もちろんこれがなかなか難しいのですが笑)。
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