「社会人」は言い換えれば「システムの一人」ってことだ!〜世界はシステムで動く①〜
システム思考を身に着ける
『世界はシステムで動く』という本がございまして。
本書は『もし世界が100人の村だったら?』という一時期貧富格差のテーマで話題になった番組のコンセプトを考えた方の著書になります。
システムとはなんなのかを深掘りし、システム思考を持つことの重要性を説いています。
システムとは、何かを達成するように一貫性を持って組織されている、相互につながっている構成要素のことです。
ということから、システムというものは
・要素
・相互のつながり
・達成する目的
の3種類からなっていると考えられます。
例えば、スポーツのチームを考えてみると、ゲームに勝つために、メンバーに適したポジションを割り当て、チームというシステムを構成します。
分解すると
・メンバー
・ベストポジション
・ゲームに勝つ
という3種類からなることが分かります。
高度なシステムを機能させるために必要な3つの要素
本書では、そんなシステムの魅力と、どこに力を注げば目的に沿うようなシステムが形成されるのか、ということをテーマに展開していきます。
システムが機能する3つの要素とは
1.レジリエンス
2.自己組織化
3.ヒエラルキー
であります。
1.レジリエンス
いわゆる『反脆弱性』のこと。
押されたり、引っ張られたりしても元に戻ろうとする力。
人間に対して使うと、怒られたり失敗したりしてもすぐに気力を取り戻す力のこと。
環境というストレスに適応する力ともいう。
2.自己組織化
システムそのものが発展し、自らの構造をより複雑にしていく能力。
生物の進化を考えてみると分かり易い。
最初はバクテリアから始まった生物が、学び、多様化し、複雑化し、やがて進化する。
今や、一つの受精卵からカエルやニワトリ、そして人間といった信じられない複雑さを持った生物が当たり前のようにいる。
社会だって、燃料をもやし、電気を作り、インフラを整えて電気を行き届かせ、多くの電化製品に囲まれた世界を形成している。
3.ヒエラルキー
複雑さを増していくプロセスの中で、自己組織的なシステムによって生み出されることが多い。
細胞が集まれば組織に、
組織が集まれば器官に、
器官が集まれば生物に、
とサブシステムが集まって大きなサブシステムになる。
そして自分は家族、スポーツチーム、音楽チーム、企業チームの一つのサブシステムということ。
そして上のチームは町や都市のサブシステムであり、これらは国や世界のそれであり、社会経済システム全体となる。
こういったシステムとサブシステムの配置を「ヒエラルキー」と呼ぶ。
以上の3つが高度なシステムを構成するために欠かせない要素となります。
会社に例えるなら
レジリエンス:企業内で人がいなくなっても新たに補充し、元にもどる。
自己組織化:企業が大きくなると経理や総務といったチームが構成される。
ヒエラルキー:営業チームの中でも外国担当、国内担当、のように分解できる。
といったところでしょうか?
というわけで今回は「システム」の概要と、システムを構成する要素でした!
本書は学びになることが多かったため、次回も同じ本で書いていきたいと思います。
次回は、「システムをよりダイナミックに機能させるためには?」というテーマでお話ししていきたいと思います。