1億年史

食と健康の一億年史(スティーブン・レ著)

・はじめに
ベトナム系の移民である研究者である著者が様々な珍味を求めて旅するお話
様々な旅と研究から1億年史を書き上げた逸品

・内容
 自然人類学者である著者は、食と健康の関係を探ろうと放浪の旅に出た。
世界各地でさまざまな食を試し、学者や飲食店経営者、狩猟者、サケの養殖業者などの各方面の第一人者たちに話を聞いて歩いた、貴重かつ示唆に富む見聞録。
昆虫食、果物食、肉魚、植物などを人間が食べるようになった歴史や食べなくなった理由を、1億年を俯瞰した進化史の見地から示していく。

・感想
 「現実に健康的(肉体面はもちろん、精神面も)な人種ってどんな人?」っていうことがよくわかる本。私たち人類は身体的には旧石器時代から変わっておらず、幸福度を調べても狩猟民族が最も高かった。
 そう思うと現代の先進国民は「幸福」なんて求めてないかもしれない。ただただ「快楽」を求めて食事体形を変えてきたのだなということがわかる。
 巻末に、著者が研究の元健康レベルを上げるためのノウハウが記載されていて歴史書として楽しめる上に実用性も高い実にいい本だと思う。


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