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日ノ岬崩落に見られる白馬山脈の地層について


 
紀伊山地に属する和歌山県の白馬山脈は、
護摩壇山から有田川と日高川の間を西へと抜け、
紀伊半島の最西端である日ノ岬に至る美しい山脈です

昨年、フィールドワークで日高川町から印南町のエリアを視察した際に、
山の地層が非常に脆いことが確認されました
手で触れるだけで地層が崩れ落ちるほどであり、
風化や侵食が進んでいることが実感できるものでした

このような地質的条件の中で、
大規模な「風力発電施設」
の設置が計画されている点について、
地盤の不安定さから災害リスクの増加が懸念されます

さらに、写真に見られるように、
実際、白馬山脈最西端の日ノ岬では崖の崩落が進行しており、
その規模は年々拡大しています
崩落の大きさは白浜からでも確認できるほどで、
道路は安全確保のため通行止めとなっています

この崩落により、白馬山脈全体が
いかに脆弱な地層であるかを推し測ることが
できるのではないかと考えます

土砂災害や岩石の崩落リスクが
周辺住民に与える影響は計り知れず、
特に豪雨や地震といった自然災害が発生した場合、
さらなる被害の拡大が危惧されます

この地盤の脆さは、山が森林を形成しているのではなく、
むしろ山を支えているのは森林、木々の根であることを示唆しています
森の木々が根を張り巡らせ、
山体をしっかりと固定していることで
ようやく山が崩壊を免れているのです

このバランスが崩れると、
災害が住民に直接影響を及ぼす可能性も高まります
今後の開発計画には慎重な検討が必要であることを感じずにいられません

写真は、沖から見た日ノ岬です


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