クラシック音楽家の心の中: 演奏時の感情とアプローチ

1. 背景

• イギリスの研究者が244人の音楽家を対象に不安の傾向調査を実施。

2. サンプル詳細

• 音楽大学生：70%

• プロの音楽家：30%

• クラシック：48%

• ポップス：27%

• ジャズ：18.4%

• スコティッシュ・トラディショナル：6.6%

3. 主要な発見

• クラシック音楽家は他ジャンルに比べ、ソロ演奏での不安を多く報告。

4. ペルドモ＝ゲバラの研究

• 36カ国625人の音楽家対象。

• サンプル内訳: プロ音楽家46%、学生27%、アマチュア27%。

• 43種類の楽器、主にクラシック71%。

5. アンケート結果

• 非クラシックの音楽家は、クラシックの音楽家よりも「高揚感」「喜び」「ポジティブな興奮」「自信」を経験。

• クラシック音楽家は「心配」や「恐怖」を多く報告。

6. 演奏アプローチの発見

• 4つの基本アプローチ: 人間志向、自己中心的、フィットネス重視、マジカル・モーメント。

• 非クラシックの音楽家は人間志向が強い。

• クラシックの音楽家は自己中心的やフィットネス重視が強い。

7. 研究の結論

• ポジティブな演奏体験は、技術よりも聴衆や他の演奏者との繋がりに重点。

• 恐怖はフィットネス重視のアプローチと関連。

• 多くのクラシック音楽家は、演奏よりも練習の方がポジティブな体験。

8. 笠原彰心理学的分析

練習に集中し、技術的な完璧さを追求するクラシックの文化は、演奏における他者とのつながりや喜びの体験を疎外している可能性が示唆されます。技術的な完璧さを求めるあまり、音楽の「感じる」側面が忘れられてしまっているのかもしれません。この研究から、音楽家がより豊かな演奏体験を得るためには、技術だけでなく、感情や他者とのコミュニケーションも重要であることが伺えます。

笠原彰プロフィール：

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