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境界型パーソナリティ障害(BPD)についてかんがえる

境界性パーソナリティ障害(境界例、BPD)の話を。
境界性パーソナリティ障害。 知らない人も多いと思います。 リスカする人?と誤解している人も。 それはあくまで行動の一面にしか過ぎません。

境界性パーソナリティ障害の特徴として、
・スプリッティング
・見捨てられ不安
・衝動、解離
・テスティング
などがあります。 私の友人がそうでしたから。

境界性BPDに関わった事のある方、いますか? もしかしたら、振り回された思い、しませんでしたか?

境界性の特徴に、「スプリッティング」があります。
分ける、という事。例えば、あの人は自分にとって、味方、敵。 そういう傾向があるのです。
敵と味方に分類する。 味方と思う人にとても親密になろうとしますが、敵には容赦なく攻撃する傾向があります。 でも、それも常に、という訳でもありません。 気分が変わることもしばしば、 昨日と敵は、今日の味方。味方は、敵。 みたいな。ラピッドサイクラーとも言えるでしょう。

スプリッティングが、周りを巻き込む場合もあります。 好き嫌いをそれとなく言って、周りの人達を二分させる。「自分だけが分かってあげられる」と思い込む人が出てくる傾向も。 そういった言語や行動で、振り回されたと感じる人もいると思います。でも、本人がわざとそうしている訳じゃないのです。

他人を試す事、「テスティング」。
境界性で見受けられる特徴のひとつです。 言動や行動を仕掛けて、相手が自分の敵か?味方か? スプリッティングに繋がる行為です。

私の友人の話をします。 友人は新しい担当医の前で、リスカをしたことがありました。 そう、テスティングでした。 担当医は冷静に、傷口の処置をしたそうです。 友人は「おっ、なかなかやるじゃん!と思った」と、後で私にメールしてきました。 「見どころ、ある奴じゃん!」と返事しました。
テスティングは敵味方だけでなく、自分を受け入れてくれるかどうか、それを試したい願望もあると思います。見捨てられたくないという心理の現れとも。 ただ、不安感が強く心にある為か、支えてくれる人ですら何度も試そうとする傾向があるのです。傍らでその行動を見ていると、哀しくやるせなかった。

境界性には「見捨てられ不安」が強くある、と言われます。
周りの態度からそう察する事もあれば、不安定さからくる想像が強くなる時も。 「見捨てられ不安」を感じた時、どうなるか?
見捨てられ不安を感じると、まず怒りが来ます。 そして、ピンポイントに攻撃する事もあります。 その怒りは、簡単には静まらない事も。 興奮してしまうのです。 怒りの後に、酷い落ち込みが襲う時もあれば、たまらなく自傷行為に走ったり、ODをしてしまう事も。 周りの人が、遠巻きになって行く。

「スプリッティング」も「テスティング」も、「見捨てられ不安」から来ているとも言われます。 人一倍、愛情を求めている、安心できる関係を求めている筈なのに、ぬぐい切れない不安感が思いとは違う方向に走らせてしまう。 哀しいんです。 本当に。


境界性は「Borderline Personality Disorder(BPD)」といい、うつ病と統合失調症の境目、ボーダーと考えられた処から来ています。 それは今は、双極性や発達障がいなどに似た症状を併せ持つような、正に際に立っているような危うさ辛さがあると思います。

境界性の方はまるで万華鏡のようだと、誰かが言ってました。 キラキラとした心の景色は、回るたびに違って見える。 見る周りの人によって、色も形も違う。 だからそれが受け入れられず、振り回されるの嫌って、離れていく人も多いのも仕方のない事だと思います。

でも、これだけは知っておいてください。 「誰かに分かって欲しい」と、とても強く思っている事を。




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