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副作用の話
メンタル系の薬につきものなのが、副作用。 個人差はあるけれども、ほぼ全ての薬に副作用はあるという。 無論、お薬の効能はわかっているのですが、問題なのが効能よりも副作用の方が先に出ることが非常に多いこと。 これが嫌がられる。
ある本に、副作用の説明としてピッチャーとキャッチャーの例えがあった。 薬はピッチャーで、脳の中の受容体というキャッチャーにボールを投げる。 この受容体が、その時の体調や精神的な理由からうまくキャッチング出来なかったりすると、副作用がでる。 また、ボールがミットに合っていない場合も然り。
では、実際にどういうのがあるかというと
💊三環系の副作用
三環系界隈の抗うつ剤、トフラニール、トリプタノール、アナフラニールなどは、セロトニンなどの取り込みをコントロールするための薬で、反対の作用を持つ成分がお互いに反発しあうことのより、副作用が出るという。
副作用として主に
・眠気 ・低血圧
・口が乾く
・便秘
・おしっこが出にくくなる
・夢を多く見て疲れる
ひどい場合は ・せん妄 ・躁転 ・妄想 などがある。 この兆候がある場合は、医者に相談した方がいい。
それから、緑内障の人には、三環系は禁忌。 すぐに医師に相談してほしい。
💊SSRI、SNRI界隈の副作用
三環系より副作用が少ないように作られたのが、SSRI、SNRI系の抗うつ剤。 とはいえ、メンタル系の宿命なのか、副作用はあるようです。
SSRI系の副作用
・吐き気
・嘔吐
・食欲不振
特に飲み初めに多く見られるようです。
これは、SSRIがセロトニン受容体を刺激するため胃腸系に副作用として出るためだそうです。 医師に言えば、抑える薬を処方してくれる筈です。
パキシルの場合、効果が強い薬なのですが、副作用として不安感やイライラが出ることがあり、まれに希死念慮も。 その場合、すぐに医師に相談を。
SNRI系の副作用
・めまい
・便秘
・吐き気
・頭痛 ・眠気 など
個人差はあるけれど、運転をされる方は避けた方がいい。
副作用でも、言葉だけを聞けば軽そうに感じる人もいると思いますが、それが2~3回ぐらいですむなら我慢も出来よう。 だが、それがずっと続いてるのなら、どれだけ辛いことか!
💊抗不安薬の副作用
抗うつ剤よりも先に処方されることが多かったり、併用されがちな抗不安薬。 不安というのは、脳の中の「偏桃体」という部署が担当しているという。 ここの働きをサポートするのが、抗不安薬。というわけらしい。
抗不安薬にも副作用はある。
・眠気
・めまい
・便秘
・倦怠感 など
他に、アルコールと一緒に飲んでしまうとその後の記憶を失ったりする例もあるそうだ。
厄介な副作用として、「依存性」があるという。 症状は治まっているのに、薬を欲しがる。 不安というもの、ある意味恐ろしい。
💊注意が必要な副作用
メンタル系の薬の副作用で、要注意なもの。
悪性症候群
向精神薬の開始時や増量時に出ることがある。 高熱や頻脈、手足が動かしにくくなったり振戦、ジストニアなど。重篤な場合、意識障害も。 治療は、安静にして水分補給など。
セロトニン症候群
薬の処方開始や増量時、薬剤併用の相互作用に伴って出ることがある。 痙攣・目が揺れ動く眼振などの新経筋症状、発熱・悪寒・高血圧・頻脈などの自律神経症状、不安・焦燥・錯乱・軽躁などの神経症状に分けられる。 治療はセロトニンに作用する薬を中止。 24時間ほどで軽快する事が多い。
遅発性ジスキネジア
抗精神薬剤を長期に渡り服用している人に起こる事がある。 顔面や首の筋肉の不随意運動が起きる。 例えば、本人の意思とは関係なく、口をもごもごしたり、引きつるような表情になったり、チックのような症状が出たりする。 治療は処方薬の減量や種類の変更など これ、辛いそうです…。
「患者さんに、処方薬の副作用を細かくは説明しない方がいい。 不安にさせてしまうから。」と教えられたという医師の話を聞いたことがある。 ケースバイケースだけど、患者側だって自分の飲んでいる薬のことを知りたいと思うのは当然だと思う。
薬のことは医師より薬剤師に聞いた方が良い、と聞いた。
成程、専門家に相談だ!