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薬物としてのアルコールは危険度がかなり高いという事実

アルコールは日本では合法的な薬物である。これに異論は無いと思います。摂取したら、脳を麻痺させ、ブラックアウトさせ、最終的には死に至らしめる。そう、アルコールは薬物なのです。

アルコールを薬物として考えた時の危険度について、様々な軸での調査結果があるのですが、代表的なものを今回はサマリしました。

①物質依存薬物の依存性と身体の有害性

下記はWikipedia「薬物依存性」項目の図から抜粋。アルコールは真ん中辺りにあります。アルコールは精神依存だけでなく、身体依存も引き起こすので、依存性が2とかなり高いことが分かります。

薬物の王様ヘロインは右上に振りきれてますね。

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②使用者と社会への有害度

これはイギリス政府の元主任薬物アドバイザーであったDavid Nutt教授がほかの研究者と共同執筆したレポートとのことです。

何とこのランキングだと、アルコールは薬物の王様ヘロインを抑えて第一位。アルコールはグラフ紫の割合=他者への有害性が圧倒的に高いことが分かります。

アルコールは安価で入手しやすく、簡単に脳を麻痺させるため、犯罪=喧嘩、暴行、飲酒運転等周りへの迷惑が他の薬物と比べてもかなり多いことが分かります。

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③救急病院に行くことになった薬物ランキング

これは世界50カ国11万人以上が参加した『世界最大のドラッグ調査2017年度版の救急病院に行くことになった薬物ランキングの図です。

図がぼやけてますが、1位覚醒剤・メタンフェタミン、2位合成ドラッグ、そして3位がアルコールです。

世界調査なので、色々な薬物が含まれていますが、日本に絞ればアルコールが1位では無いかと個人的には思います。

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◼️アルコールは危険な薬物であるという認識を持つこと

上述3つの例から分かるようにアルコールは依存性も高く、他者への有害性も高い、そして自らも救急病院送りにしてくれる、厄介な薬物と言えます。

大きな理由は

合法的かつ安価で入手しやすい環境、そして酔っぱらった人のトラブルの多さ、何よりアルコールに対して異常までの寛容性にあると思います。

「昨日覚醒剤飲んで意識朦朧とした後にブラックアウトして、翌朝聞いたら友達と喧嘩してたみたい。」

上記の文だけ見れば完全に薬物中毒者とイメージしてもおかしく無いですよね。これをアルコールに変えます。

「昨日お酒飲んで意識朦朧とした後に意識飛ばしちゃって、翌朝聞いたら友達と喧嘩してたみたい。」

やっている事は変わらなくてもアルコールだと急に寛容になる気がしませんか。仕方ないな、みたいな。

合法、違法や依存性の強さは考慮外とした時にお酒はやらかした時に寛容過ぎる気がします。それを覚醒剤でやってたら、どう思いますか?お酒で同じことをしていませんか?

だから、お酒の規制が必要だという立場では私は有りません。飲みたい人は迷惑掛けない範囲で飲めば良いと思います。

ただ、アルコールは薬物で危険性は高いんだ、ということだけは頭の隅に留めておいて損はないはずです。

◼️最後に:ある記事の一言

③の調査を取り上げた記事の中の印象的な言葉を引用して、この投稿の締めとします。お酒は楽しく程々に飲みましょう。

実は酒がヤバイって、みんなも薄々は分かっているはずなんだよな。だってよ、下手したら死ぬんだぜ? アル中とか壮絶だぞ? そもそも飲み過ぎたらゲロ吐くとか、二日酔いとか、記憶なくすとか、冷静に考えたら相当にヤバイぞ?
でもよ、みんな気軽に「飲もう」ってなるだろ。単にアルコールにキマってるだけなのに、「酔っ払ってる」って言葉でホンワカしてる。実は相当ヤバイのに、「ヤバイ」ってことを忘れてる。それはなぜか? 合法だからだよ。それだけさ。
実は超危険なドラッグなのに、身近にも危険な目にあってる人が大勢いるってのに、ただただ合法だから「大丈夫」って思ってる。ぜんぜん大丈夫じゃねえから。こんな状態を何て言うか知ってるか? 「洗脳」って言うのさ」

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