『もろくて、不確かな、「素の自分」の扱い方』 細川貂々 (幻冬舎)

先日、東京・荻窪のTitleで出会った本の一つ。
ちょうどもろい自分に対峙しないと、でもどうしたら良いんだろう、とすごく気持ちが彷徨っている日に手に取った本です。

細川貂々さんが「素の自分ってなんだろう?」という疑問を元に、10人の女性にそれぞれの「素の自分」についてインタビューしてマンガで描いてくれています。

本当に十人十色。読んでいてそれぞれの人の「自分」について少しずつ共感できたり、ちょっと違うなと思っても、その人の考え方に感銘を受けたり。
みんなそれぞれの境遇の中で「自分」と折り合いをつけて前に進んでいて、それが貂々さんのかわいいマンガでまとめられていて、本当に愛おしく思えてきます。

読みながら、自分はどうだろう?と考えられて、あまり自分では好きでない自分の一面も、せめて自分だけはこっそり大切にしてあげよう、と提案してくれます。
それでいいんじゃない、と少しは受け止められるようになる気がします。

一番好きなのは、話を整理してくれて、やんわり提案してくれるけれど、何も押し付けて来ないところ。

私自身、この本を手に取った時は、まさに「もろくて、不確かな自分」をなんとかしないと、ポジティブに持っていかないと、行動しないと、ちゃんとしないと、と思っていましたが、読み終わって、心のマッサージをしもらった感じで楽〜になりました。

あと、素の自分が特にない、それでいい、だから変化し続けられる、というきくちゃんの考え方がとても好きでした。
色々堅苦しく考えなくても、その人らしく、が一番ですね。

そんな時もあるよ、さあ、ゆっくり深呼吸しよう、と自分に声をかけてあげれるきっかけになるような本でした。


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