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『無意識の力を伸ばす8つの講義』 前野隆司 (講談社)

前野隆史さんの本は以前友人の勧めで『7日間で「幸せになる」授業』という本を読んだことがありました。どちらかというと自己分析のところは一生懸命やって、そのあとはささっと読んでしまっていました。

全体的に読み終わったらすごく元気が出た記憶は残っていて、本屋さんで見つけたのが今回の本。「無意識の力を伸ばす」というタイトルに惹かれたのと、以前元気をくれた著者だったことでチョイスしました。

この本に出てくる「人間万能仮説」は割と最近よく聞くことがあって、無意識の力の重要性は感じていたところでした。流行りの腸活もここに繋がっていますよね。

実践目的の本なので、ワークをやりながらしっかり読みました。いつも実践本のワークはやったりやらなかったりなのですが、結論やって良かったです。というか、この本でワークやらないと読み進めても面白くないかも。
ワーク以外のところにも、科学的な見地から幸せとは、ということを教えてくれるので、そこも自分の好みにあっていました。どうもスピリチュアルが論拠だと信じきれないところがあって。

この本を読んで数週間たちますが、なんとなく、幸せの4つの因子が自然と意識されて毎日を過ごせている感じがします。私は「なんとかなる」因子と「ありのままに!」因子が低く、特に「ありのままに!」因子がとても低いです。感覚的に分かっていたけれど、この本の分析で納得。(ちなみに前述の『7日間で「幸せになる」授業』はこれら因子をもう少し詳細に自己分析できました。)

本に刷り込まれたのか、自分で理解できたから行動を変えてみよう、と無意識にどこかで思えており、本を読む前よりこの二つの因子が上がってきている気がします。また、この本の内容をたぶん頭のどこかで覚えており、他の本を読んだり、日常で仕事をしたりテレビを見たりしているときにビビビときて、4つの因子を意識する機会が多いような気がします。(特に他の本を読んでいる時が多いです)

その他印象に残っているのは今を意識すること、また思い込みを外すこと。最近よくお風呂で聞くのにハマっている、Elleのポッドキャスト「聴く開運セラピー」でも考え方の雛形を外す、マインドのくせを外す、という話が出ていて、ふむふむ、と思っていたところでした。そのためのワークがこの本で出ていますが、やるとそれなりに辛いことを思い出してズーンとなりましたが、自分の思考の癖をはずして客観的になれるから最終的には落ち着きました。

また、「嫌いだと感じる人の特徴は、あなた自身の特徴として自覚しましょう」というところは、!!、という感じでしたが、よくよく考えてみると本当にそうかもしれません。私は本にある特徴リストから「冷淡な人、人を見下す人、人のせいにする人」を選んでいて、確かに自分にこういう面があってみたくないから、他人に見えると嫌だと思うのかも・・・。同様に好きだと感じる人についても自分の好きな特徴であり、選んだ特徴の他人と関わることはチャンス、というところは目から鱗でした。

正直本を読みながらワークをやって、直後はすぐに忘れてしまって日常に戻った感じがしていましたが、今思い返してみると、結構潜在意識に働きかけてきていることをひしひしと実感します。そんな長期的にじわじわと効果をもたらす本でした。


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