はちふみ

ヨネダコウ『囀る鳥は羽ばたかない』の感想と考察。 単行本未収録の話も、雑誌掲載後にアップしますので、単行本派の人は注意。

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ヨネダコウ『囀る鳥は羽ばたかない』の感想と考察。 単行本未収録の話も、雑誌掲載後にアップしますので、単行本派の人は注意。

最近の記事

百目鬼の悲しみについて(未完)

  百目鬼と葵救えなかった大切な人。百目鬼の被虐体験あるいは父親からの去勢  百目鬼の抱えた傷は、まずは妹が晒された父親からの性的虐待だろう。この経験は大事な妹を傷つけられた怒りと同時に父親への信頼の棄損として百目鬼自身をも傷つけた。妹からのSOSを見逃したという結果は警察官であった百目鬼を殺す結果をも引き起こす  百目鬼のことを語るのに葵の存在は欠かせない。血の繋がりは無くても、10歳までひとりっこだった百目鬼の元にやってきた5才年下の少女の葵がすぐに大切な存在になっ

    • ふせったーまとめ②

      2022/2/2 ①矢代の絶望は思いの外深くて、もしかしたら死んじゃってたかもしれないなと思った。その前に百目鬼に再会できてよかったなと思う。でも矢代にとっては死ぬよりツラいかもしれない。 ②実は矢代がレ…プされるのは想定内だった。ただ、それを商業BL雑誌でやるのかなって思ったけど、やったね。井波と体の関係が続いてるのも全然想定内ではあったけど、百目鬼の女は考えてなかったというよりは考えたくなかった。考えたくなかったということがまたあらたな地獄を生むのでほんとヨネダ先生は

      • ふせったーまとめ①

        あまりにも下品なものは省いて、リアルタイムで何を考えていたのかを残しておきます。 2021/8/3 【囀る】メキの4年間。本誌にふれるかも。矢代に会いたくて、でも一方では893の世界を知れば知るほど、矢代にこの世界に戻って来てほしくなくて、だったら893になった自分とは会わないほうがいいとも思っていて…。だけど、この世界にいないと矢代との繋がりも消えてしまうという堂々巡りの中にいて、矢代がかつて「お前をどうすることもできない」と言ったように、百目鬼も矢代のことを「どうする

        • その54:お互い、知らないことがある

          思ったこと、感じたことを反射的に書きだしていきます。 読み違えなどはご容赦ください。 クラブのシーン神谷の性格 神谷の恫喝から始まる54話。時間的には神谷、百目鬼、矢代、七原がステーキハウスにいたときから時間が経っているため、その日の営業終了後か翌日の営業開始前か。 後ろ手に縛って抵抗を抑えた状態で容赦なく制圧していくところに慣れたものを感じます。暴力と恐怖で手っ取り早く情報を引き出そうとしている。 以前、見聞きした情報ですが、こういうときに相手の心を折るには血の匂いが有