【オススメ本第1位】行動経済学 サクッとわかるビジネス教養
【🤵♂️井上】
「どうも〜ポジティブカレンダーを出しました!井上です!」
💁♀️「いや、ノンスタイルじゃねーだろ」
💁♀️「改めまして、記者会見で涙した井上さんです」
🤵♂️「そうそう、実はメンエスで過剰要求して警察に捕まって、、そして記者会見に、、、」
🤵♂️「って、おーーい!違ーう!!」
(おいでやす小田さん風にツッコミ)
💁♀️「以上、メンエス嬢を笑わせようとして滑りまくっている井上さんでした」
さて、いきなりですが質問です!
あなたは前から気になっていたリラクゼーションサロンに初めて行く事にしました。
そこにはオイルトリートメントのコースが2種類ありました。
90分 12,000円
2時間 16,000円
あなたはどちらのコースで予約を取りますか?
その日の疲れ具合や値段の相場、初めてという事など、様々な要素から考えると思います。
ただどちらも1時間当たりの金額は8,000円となっているので、多くの方は悩まれたのではないでしょうか?
ちなみに類似アンケートを取った所、このような結果となりました。
このアンケートを取る前は半々か、安い方が多くなると予想してました。
しかし、私が思っていたよりも2時間を選択する人が多くいました。
統計人数が多くないのでたまたまかもしれませんが、
・相場より安かった
・日頃から2時間コースを選んでいる
・実際に消費する訳じゃないので希望も兼ねて高い方を選択した
などの理由が考えられます。
客単価
近年メンズエステ店も増え、閑散期やコロナ禍など、集客に苦戦するお店も多い事でしょう。
売上=客数×客単価
売上を上げる為に客数を増やすのは大変です。
そこで、オーナーや店長、セラピストなどの店側の人は、客単価を上げたいと考えるのが自然です。
90分 12,000円
2時間 16,000円
では、どうやって客数を維持したまま、客単価を上げるのか?
・オプションを取り入れる
・値上げ
・2時間コースに特別サービスを盛り込んで2時間コースの比率を増やす
など
他にも様々な方法が思い浮かぶと思います。
オプションはセラピストの負担が増えるリスクがあります。
値上げは客数が減少するリスクがあります。
特別サービスを盛り込むのもセラピストに負担をかけます。
「リスクやデメリットを考えてたら経営が成り立たない」
確かにそうかもしれません。
ここではこの後にオススメする本の都合上、サービス内容は変えず、全コースの値上げは客数が減る可能性があるので一部コースのみの値上げを考えます。
サービス内容はそのままで、客単価が上がれば店側にとってはメリットが多いはずです。
是非、一旦立ち止まって考えてみて下さい。
いかがでしたか?
良い方法は思い浮かびましたか?
それでは私の提案する方法を、ご紹介していきたいと思います。
①フレーミング効果
90分 12,000円
120分 16,000円
2時間から120分に表記を変えます。
フレーミング効果とは、表現の仕方が変わると印象が変わるという効果です。
有名なのは、
『タウリン1,000mg配合』
です。
これは『タウリン1g配合』と同じ意味です。
1,000mgの方が多く感じませんか?
成分の質量のように、具体的にイメージしづらいものは単純に数字の大きい方が多く(効果が大きそうに)感じるのです。
2時間と120分だとイメージがしやすいので、時間の場合は効果が少ないかもしれませんが、120分の方が長く感じる方もいるかと思います。
長く感じてお得だと思ってもらえれば120分を選ぶ人が更に増えます。
フレーミング効果は、言い方1つで結果が大きく変わる事があるので知っておいた方がいい効果の1つです。
②アンカリング効果
90分 14,000円⇒12,000円
120分 20,000円⇒16,000円
アンカリング効果とは、最初に提示された情報がのちの判断に影響を与える効果です。
例えば、高くて買えないと思っていた1,000万円の車。
あるWEBサイトで700万円で売っているのを見つけて「安い」と感じました。
人には最初に受けた印象が錨(いかり・アンカー)のように心に残る傾向があります。
新しい情報を処理する際、そのアンカーが強く影響するのです。
この例では1,000万円がアンカー(基準)となって700万円が安いと感じたのです。
このアンカリング効果は、フレーミング効果の1つとされています。
メーカー希望小売価格を表示して、店頭の金額を安く見せるのもアンカリング効果が利用されています。
確かによく見ますが、お得だと感じますね。
オイルトリートメントのコースの場合
90分 12,000円
120分 16,000円
⬇️表記を変える⬇️
どうですか?
特に120分コースはアンカーである20,000円よりも4,000円も値引きされているので、お値打ちに感じますよね。
アンカリング効果を使えば値段を変えずに安く感じさせる事ができるのです。
消費者の一般的な判断基準を超えた偽りの価格表示は「二重価格表示」として、景品表示法に反する違法行為であるという規制が整備されていくことになりました。使う際には、二重価格表示にならないよう注意が必要です。
③極端の回避効果(おとり効果、松竹梅の法則
90分 12,000円
120分 16,000円
150分 20,000円
人間には極端なものを回避する傾向があります。それを極端の回避効果(おとり効果)と言います。
選択肢が3つの時は松竹梅の法則とも呼びます。
松:10,000円
竹: 6,000円
梅: 4,000円
松竹梅の法則とは、商品を3つの価格帯に分けて展開した場合、多くの人が真ん中の価格帯の商品を購入する傾向にあるという法則です。 つまり、4,000円の「梅」の方が価格が安いにもかかわらず、6,000円の「竹」の方が売れることになります。
松竹梅の中で選ばれる比率は「松2:竹5:梅3」と言われています。
この、『人は両極端を嫌う』という効果を利用する事で、真ん中の120分が選ばれやすくなるという事です。
90分 12,000円
120分 16,000円
150分 20,000円
また、おとりである90分と150分を値上げするとさらに120分を選びやすくなります。
90分 13,000円
120分 16,000円
150分 21,000円
そして、順番は下記の通りに並べると効果的です。
1. 高い商品
2. あなたが売りたい商品
3. 安い商品
なぜなら、人は「最初に見る数字を基準に、そのあとの印象が左右されてくる」からです。(アンカリング効果)
消費者の心理を読み取ると、
1. 質・効能は良さそうだけどあまりにも高いなぁ…
2. さっきよりは効果なさそうだけど割と良さそう!
3. 安いから不安だな…また他の商品を買うことになりそう
こんな感じで消費者の心理は変化していきます。
オイルトリートメントのコースで考えるとこんな感じですね。
150分 21,000円
120分 16,000円
90分 13,000円
「松2:竹5:梅3」となれば7割の人が120分以上を選ぶ事になり客単価が大幅に上がります。
120分16,000円という価格は変えてないので来店人数が減る事も考えにくく、売上が上がることが期待できます。
物件編
物件を決める時なんかは、高級物件→ボロ物件→オススメ物件の順で、初めに高級物件でアンカー(基準)を作ってオススメを最後に見せる方法が多いようです。
150分 21,000円←高級
90分 13,000円←安い
120分 16,000円←オススメ
さすがにこれがメニューだと見にくいですが、コース説明を求められた時にこの順番で説明すると最後のオススメを選びやすいかもしれませんね。
④同調効果・バンドワゴン効果(社会的証明の原理)
90分 12,000円
120分 16,000円⇦1番人気
150分 20,000円
同調効果・バンドワゴン効果(社会的証明の原理)とは、自分の考えを周囲に合わせたり、周りの人と同じ行動を取ろうとする効果です。
例えば「赤信号みんなで渡れば怖くない」のように、間違った行動であっても周囲に合わせてしまうこともこの効果ですね。
行列が出来るラーメン屋が気になってしまうのもこの効果です。席数を少なめにして、わざと行列ができるようにする営業戦略もあるようです。
このように人は常に他人を意識してしまうのです。
90分 12,000円
120分 16,000円⇦1番人気
150分 20,000円
確かに迷ったら「1番人気なら安心かな」って思ってしまいますね。
極端の回避効果と同調効果でかなり120分が選びやすくなったのではないでしょうか?
⑤希少性の原理
希少性の原理とは少ないものや限定された物に価値を高く感じる効果です。
・期間限定
・今だけ
・残りわずか
など
こんなワードを見て、ついつい衝動買いをしていませんか?
①②③④と⑤希少性の原理も加えるとこんな感じですね。
初期のメニューと比べて見ると、かなり違う事が分かりますね。
初期メニュー
90分 12,000円
2時間 16,000円
①〜⑤の効果を使えば、2時間の金額やサービス内容を変えずに、90分コースを選ぶ人が減り、2時間以上を選ぶ人が増える事が期待できます。つまり客数を維持したまま客単価を上げる事が狙えます。
そうすれば売上も上がることに繋がります。
売上=客数×客単価
行動経済学
どうですか?
メニューをいじるだけで印象が変わるって凄いと思いませんか?
①〜④は実は行動経済学の効果です。
①フレーミング効果
②アンカリング効果
③極端の回避効果
④同調効果・バンドワゴン効果
では、行動経済学とは一体どんな学問なのでしょうか?
行動経済学とは、経済学と心理学のハイブリッドであり、マーケティングの別称ともいわれており、ビジネスで大いに役立ちます。
行動経済学≒経済学+心理学≒マーケティング
詳しく説明すると長くなってしまうので、行動経済学が気になった方は是非私がオススメする本を読んでみて下さい。
この本に詳しく記されています。
【オススメ本第1位】
サクッとわかるビジネス教養 行動経済学
阿部誠 監修 (東京大学 教授)
東大教授が書いた本です。
2021年の3月に出版された本なので比較的新しい本です。
私はこの本を偶然本屋で発見してビビッときました。
「こんな本が欲しかったんだよな!」
この本は、私の興味にベストマッチしていました。
知っている効果や法則もありましたが、この本は絵があって分かりやすく、例も挙げられていて、とても読みやすいです。
上手くまとまっているので辞書的な役割も果たします。
行動経済学は、経営者、営業マンなどの売り手はもちろんの事、消費者としても役に立つ知識ばかりです。
本当に必要ないものを買わされる事も減ります。衝動買いが減るのです。
また、行動経済学はマーケティングはもちろんのこと、マネジメント、自己実現など様々な場面で応用可能です。(人や自分をコントロールする)
さらに、新型コロナウィルスの対策メンバーにも、行動経済学の権威が選ばれています。
もちろん、メンズエステでも価格の事だけでなく、施術中にも使える行動経済学の知識があります。
まぁ簡単に言うと行動経済学を知っていると、消費や様々な事で損をせずに役立たせる事ができるということです。
今後の人生を豊かにするために読んで損のない本です。
私が大好きな本というのもありますが、メンエス 大学院と関わる方には是非読んで欲しいと思い第1位に選びました。
本書には私のnoteで紹介した内容以外にも、たくさんの効果が分かりやすく紹介されています。
・初等効果
・ピークエンドの法則
・ハロー効果
・プラシーボ効果
・サンクコスト効果
・プロスペクト理論
・ナッジ理論
など他多数
興味ある方は是非読んでみて下さいね。
以上、井上が、オススメしたい本ベスト3を1ヶ月に渡り紹介してきました。
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来週からは、コミュニケーションの質問力の続きをやりたいと思います。
また来週〜
数字や単位で印象が変わる。
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