伝える力④数字の罠
1️⃣リピート率90%
2️⃣指名数1位
3️⃣日本一予約の取れない
4️⃣世界一
5️⃣口コミ平均5
6️⃣10,000円→5,000円
あなたはこんなフレーズを見たことありますか?
情報の溢れる社会になってきて、多くの情報が無視されるようになりました。
そこで伝える側は少しでもインパクトのあるフレーズを作る為に努力してきました。
そして数字を使うのも目立つための方法です。
しかし、多くの方は知っていると思いますが、これらのキャッチフレーズには多くの罠が仕掛けられているのです。
では1つずつ見ていきましょう。
1️⃣リピート率90%
飲食店やリラクゼーション、その他の店でも、リピート率90%と聞くとかなり高く感じます。
それだけサービスの満足度が高いのだと感じられます。
しかし、多くの場合90%の詳しい説明がありません。
A、1000人のお客様のうち900人がリピート
B、10人のお客様のうち9人がリピート
AなのかBなのか利用者には分かりませんよね?
たまたまリピーターが集中した期間があって、そこだけ抜き出したら90%だったのかもしれません。
そう考えるとリピート率100%はかなり怖いです。
今日来た3名のお客様が3人ともリピーターなら、リピート率100%と言えてしまうのです。
リピート率83.7%だと結構リアルなので、信憑性が上がるかもしれません。
90%の詳細を調べるようにしましょう。
再来は2度目の来店で、固定は3回目以上の来店。リターンは6ヶ月以上空いて来られたお客様。
リピート率でも細かく分類すると色々とあるのですね。
2️⃣指名数1位
これも凄そうに見えるけど、実際はどうなのでしょうか?
まず、対象者が分かりません。
仮に店舗No. 1だとしても、ランキングに参加してない人もいたりします。
ランキングに参加してるのが2人だけという事もあるかもしれません。
そしてもっと不思議なのは、No. 1が複数人いる場合です。調べると毎月ランキングが更新されて過去にNo. 1を経験した事があればNo. 1を名乗れるみたいですが、それでは価値もかなり下がるし、お店の信頼も落とすのではないでしょうか?
指名数1位の背景をしっかりと確認しましょう。
3️⃣日本一予約の取れない
これはパッと見は「人気が凄くあるのだろうな」と思えますが注意が必要です。
受付数が少なければ当然予約は取りにくくなりますし、ほとんど休みなのかもしれません。
しかも、他店の状況をすべて把握するのは無理なので『自称日本一予約の取れない』となってしまうでしょう。
とはいえ、最初に見つけてもらうためにはいいキャッチフレーズなのかもしれません。
厳密に調査できないような数字は疑うようにしましょう。
4️⃣世界一
これもパッと見は世界で1番凄いのだと感じてしまいます。
しかし、世界一という表現もかなり曖昧な表現とも言えます。
例えば野球の世界大会ではメジャーリーガーがほとんど出なかったり、サッカーのオリンピックには年齢制限があったりします。
野球やサッカーなどのメジャーなスポーツでさえ、全員が参加していないのです。
『世界一美味しい』『世界一施術が上手い』というのも厳密に審査するのは難しいですね。例え世界大会があったとしても全員が参加しているわけではないので微妙な所です。
但し、大会への出場はその団体や個人のやる気や、向上心が見えるのでプラスにはなるだろうし、世界一というフレーズは非常にキャッチなフレーズで、注目を得られるかと思います。
5️⃣口コミ平均5
ネットで店や商品を決める時代になって、口コミで判断する人も増えてきました。
ただこの口コミにも注意が必要です。
まずは口コミ件数。件数が少ない場合1票の価値が大きくなり平均が極端に高かったり低かったりします。身内などの口コミがある場合もあるので件数が少ない場合は注意が必要です。
点数だけでなく、内容もしっかり確認する事が大切です。
あまりに良い内容しかない場合は、サクラの可能性も考えた方が良いでしょう。
6️⃣10,000円→5,000円
これはパッと見は半額で、とてもお値打ちに見えます。
しかし、いつもこの状態だとしたら、定価が5,000円と言えるのではないでしょうか?
アンカリング効果によって10,000円と比較したら安いので勘違いしてしまいますが、しっかりと物の価値を考える事が大切です。
対策としては、似たような商品の相場を調べたり、半額の期間を調べるのも良い方法です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
世の中には数字の罠がたくさんあります。
その背景には、情報化社会で少しでも目立つようにしなければならないと考える人が増えてきたからです。
下手したら詐欺や犯罪に巻き込まれる恐れもあります。
投資でもそうですが、しっかりと理解してから購入するようにしましょう。
私が昨年オススメ本第1位にした行動経済学の本もかなり参考になります!
他には両学長の『お金の大学』も勉強になるかと思います。(本やYouTube)