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失言したのは猫又という上司
上司の猫又は、部内のコンプライアンス担当である。
コンプライアンスとは、一般的には、企業や組織が法令や倫理といった社会的な規範から逸脱することなく適切に
事業を遂行することを意味する言葉。「法令遵守」と訳されることが多い。
上司猫又の生態資料はこちら。
月に1度、30分程度のコンプライアンス勉強会的なものが開かれる。
コピーした資料はメンバーに配られ、それをみんなで読み合わせしていき、所々で猫又の説明が入る。
猫又はこの勉強会でよくわからない冗談を言っては、一人で笑っている。(きもい)
ひとりノリツッコミしている。
たまに、心優しいおねえさま一人二人が仕方なく、
「あは、はは、は。」
引きつりながらも、お愛想で笑ってあげているのが痛々しい。
部内には女性が多い。
平均年齢は高めだ。
私は現在51才だが、この私が真ん中あたりの年代になるので、超絶熟女なお姉さま方で構成されている。
しかし、そんな孫がいるようなお年には見えず、年齢を感じさせないアグレッシブなお姉さまばかりだ。
猫又が資料の次の題目を読み始める。
その個所は、ストーカーやセクシャルハラスメントに関しての項目だ。
「え~っと。あはははは。この部分はみなさんには関係ないかと思いますがw」
と、一人で笑いながら猫又は言った。
冗談を言って場を盛り上げたかったのだろう、ここでドッ!と笑いが起こると踏んでいたんだろう。
しかし、その場は冷たい空気で凍り付いていた。
誰がやねん、私たちの年齢の女はそんなん(ストーカーやセクハラ)に無関係だと言いたいんかい。
そりゃそうだ、そうなんだけど、自身で言うのと第三者が言うのとでは重みがちがうだろうが、この化け猫がっ!
そんな無言の圧が押し寄せていていた。
その凍り付いた空気を裂くように、ボスは小声で猫又に
「そんなん言うてたら怒られるで。」
と窘めた。
その言葉にも誰一人反応しない。
女性陣の空気は凍りついたままだ。
「えへえへえへ(笑)では次の項目行きます。」
猫又はへらへら一人で笑いながら資料を読み始めた。
笑うとこ違うし。
誰一人笑ってないし。
この猫又は何が悪いかもわかっていないんだ。
ボスもボスだ、「怒られるで。」じゃなくてあんたが怒れ!
ボスの様子はまるで、騒ぐ我が子に
「ほらほらうるさくしてると怒られちゃうよ(周りの人に)」
と言ってる親の様であった。
公衆の面前、一応親としては子を叱ってますよ的なアレである。
仮にもコンプライアンスの勉強会なんだぜ。
猫又がコンプライアンス担当者なのも、こういう部署ということでおわかりいただけるだろう。
(要するにポーズよ)
適材適所なんて無い。
ルーレットかクジでコンプラ担当決めたをちゃうのと思ってしまう。
ま、所詮こんな職場っすわw
期待はしていないし、今に始まったことでは無いのだけどね。
こうやってやってますアピールばかりに力入れて、体裁ばっかり整えて中身が伴っていないのよ。
日本の縮図みたいな部署よw
お飾りみたいな勉強会で出た法令遵守に関すること、結局何も頭に残っちゃいない。