あの有名番組ヘキサゴンの楽曲を未だに許せん 【いやなもの】

皆さんはご存じですか?
かつて一世を風靡した『クイズ!ヘキサゴンII』というクイズ番組を。

この番組が放送されていた当時、私は地方の公立中学校に通っていました。この番組は本当に流行していて、地方の子供は皆こぞってこの番組を見ていました。ややタイミングは違いますが『はねるのトびら』や『ピカルの定理』も流行していて、文化祭で再現したがる生徒が少なからずいたのを覚えています。

私の通っていた中学校には、「音楽の時間に生徒たちが投票によって1か月間歌う歌を決める」という活動がありました。そこで生徒たちから投票される歌の大半が、このクイズ!ヘキサゴンII発の楽曲だったのです...

どんな歌があるのかを少しだけ紹介します。

『羞恥心』

ちなみに、羞恥心の影響ではねるのトびらで誕生したユニット『悲愴感』の楽曲も、音楽の時間に歌ったことがあります...

『泣かないで』

『風をさがして』


色々ありますが、特に私が一番許せないのがアラジンというユニットの『陽は、また昇る』です。

歌詞の一部を引用します。

頑張れ日本 凄いぞ日本 頭のいい国 日本
青色ダイオード 昔 亀の子タワシも考えた

『陽は、また昇る』 2008年

そりゃ中村修二さん(2014年ノーベル物理学賞受賞)も、こんな風に青色LEDを使われたら嫌になって国外に行きますよね。

この歌を歌わされることは、とにかく中学生の多感な自意識には到底耐えられない屈辱です。メロディを使用した公教育の辱めです。

特に嫌だったのが、この歌を歌うことを決めたのが自分を含むこの学級だという事実です。まだ、頭のおかしい愛国心に溢れる教師に無理やり歌わされるのなら、「この教師頭おかしいな...」で済む話でした。そうじゃなくて、この学級で、多数決で、一体何を主体的に決めて自分はこんな歌を歌わされているんだという不快感と怒りが自分の中に強烈にこみ上げてきました。音楽と合唱の鳴り響く騒がしい教室に、たったひとりだけになったような気がしました。
それでいて、この歌を猛プッシュしていたクラスの活発な運動部男子たちは、毎回歌う気がないんですよね。せめて投票したお前は真面目に歌えよ。先生も止めろよ。
そしてこの歌を購入して支持した消費者のことも許していません。公教育の音楽の授業にまで資本の力を持ち込んだのは間違いなくあなた達です。

中学生にして、民主主義や多数決は誰も望まない方向に進んでいき誰もそれを止められないということが身に沁みてわかりました。(某オリンピックの開会式も全く同じです。)


あの教室でここまで嫌な気持ちになっていたのは自分だけかもしれません。というのも、数年ぶりに会った当時のクラスメイト数名がカラオケで、この『陽は、また昇る』という歌をノリノリで歌っていたためです。自分と彼らの間には深く暗いクレバスのような断絶が存在していることを実感せずにはいられませんでした。二度と、同窓会には行っていません。


最後に音楽の合唱あるあるを言って終わります。

『さとうきび畑』(寺島尚彦 作詞作曲)で合唱時間を延長して
授業時間を減らす牛歩戦術をやりがち

以上です。ありがとうございました。


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