大きい小さい
大は小を兼ねるといいますが、山椒は小粒でも十分ピリリと辛く、どんぐりに至っては、大きくても小さくても現代人にとってはどうでもよいことです。
そんな、大きさについての雑談。
それはそれは大きな
先月 5/10 にイングランドのスタントン・セント・バーナード村で、とても大きな物が発見されました。
ミステリーサークルです!風車のような折り紙のような、素敵なデザイン。
なんだか懐かしいコンテンツだなぁなんて思ったのですが、 2020 年にも 2019 年にもフランスやイギリス、イングランドで見つかっており、どうやら海外では小麦やアブラナが生い茂る季節の、一種の年中行事になっているようですね。
ミステリーサークルがメディアに取り上げられ、超常現象として話題になり始めたのは 1980 年頃です。その後 1991 年に人為的なものと製作者が告白して以降は、大規模なランドアートの仲間として扱われているようですが、全てのミステリーサークルの発生原因が解明されたわけではありません。
日本で話題になった当時は UFO の仕業であるだとか、プラズマによる自然現象であるだとか、その原因についてワクワクする議論が繰り広げられていました。
生い茂る植物を倒して巨大な図案を描く、そんなことをどうして人々は始めたのか。もとは何かの模倣だったのではないか。では、中には "本物" が混じっているのでは....などなど、妄想がはかどります。
では次はとても小さなもの......ではなく、小さく見えるものの話を。
まるでとても小さな
"ティルトシフト写真" というものがあります。どういうものかといえば、実際に見てもらえれば "ああー、あれね" と思ってもらえると思うので......
こんなのです!
これは現実の風景写真を、あたかもミニチュアであるかのように表現する手法です。数年前に結構流行っていた記憶がありますが、最近はあまり見かけないような気もします。結構好きな表現なので寂しい。
専用のレンズや機能がついたカメラで撮ると、それはそれは良い物ができるそうですが、先程の写真はインターネットの画像と ipad のアプリ(Snapseed)で作ってみました。これでも結構楽しめますね。
作り方はだいたいこんな感じ。
①画像を用意
②ストラクチャを下げて、建物の表面や水面が "のっぺり" するように加工
③ハイライトとシャドウを強くしたら、大げさにレンズぼかしをかける
あとは色味を整えて完成。どうでしょう。ミニチュアっぽく見えるかな。こういう作業は楽しいですね。
不確かな大きさ
先程はアプリの力を借りて、物の大きさそのものではなく "感じ方" を変えるという事をしました。しかしアプリを用いるまでもなく、その "感じ方" が変わってしまうということがあります。
それは一種の症候群によるもので、身の回りのものが突然大きくなったり小さくなったりしたように感じるのだそうです。その症状が有名な童話の中のシーンを連想させることから"不思議の国のアリス症候群" と呼ばれています。
子供の頃に経験する人が多いのだそうで、幼少期の不思議な体験として記憶に残っている方もいることでしょう。また大人でも症状がでる事があり、偏頭痛や他の疾患と併発したりする事もあるようです。
不思議の国のアリスの作者であるルイス・キャロルも、重度の偏頭痛持ちだったそうで、作中でアリスが大きくなったり小さくなったりする描写は、実際に体験していた症状から着想していたのでは、なんていわれています。
症状から連想される作品 "不思議の国のアリス" のシーンのモデルが、その症状そのものだったなんて、なんだか面白いですね。ルイス・キャロルの表現がそれだけ的確だったということでしょうか。
ちなみに、大きさだけでなく奥行きや時間の感じ方、音の感じ方に関しても症状が出ることもあるらしいです。
おわりに
そういえば昔からたまーに景色の距離感がおかしくなることがあるのですが、もしかしたらアリス症候群的なものかもなぁなんて思います。
普段の生活で困ることはない程度なので "不思議だな〜" で済んでいますが、症状が強く現れる人は大変そうです。早くアリスみたいに何かを食べたり飲んだりして、症状を制御できるような世の中になるとよいのですが......
今のところ何かを食べたり飲んだりしても、大きくなるのは体重計の数字だけですね。くやしい!
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Photo by steinchen (adapted)
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