今夜パパに内緒で#6 パソコン教室な日々(崎山蒼志/I Don't Wanna Dance In This Squall)
お世話になっております。日比野めんちと申します。
しばらく更新を休んでおりました。
何があったわけでもないのですが、仕事がことのほか負担だったようで、このシリーズの原稿は休日に書くのが主だったのですが、休日は寝ていたいと、すっかり放り出してしまっていました。
今も変わらず、私は中間管理職のような立場にあります。
後輩を育てるという名目ではありますが、人は簡単には育ちません。
現代のホワイトカラー労働者はパソコンのプロであるべきで、後輩にもそうなってもらうべく、私は日々、パソコンの使い方を教えています。
Command + Aで全選択。 Fで検索。Zで戻る。
なんだかちょっとだけ高尚なパソコン教室のようです。
まあ、そんな私もVLOOKUPはすっかり忘れたので、人のことをとやかく言えませんが。
崎山蒼志/I Don't Wanna Dance In This Squall
第6回で紹介するのは崎山蒼志「I Don't Wanna Dance In This Squall」です。
崎山蒼志を世に広めたのは、まず「バラエティ開拓バラエティ日村がゆく」における「高校生フォークソングGP」でしょう。
掲載こそしませんが、当時の映像は今でもYouTubeで見られます。
※彼がパフォーマンスした楽曲「五月雨」のMV
2021年のアルバム「find fuse in youth」でメジャーデビューした後も、さまざまなヒット曲を生み出していた彼ですが、なんといっても取り上げざるを得ないのは、テレビアニメ「呪術廻戦」の「懐玉・玉折」にてエンディングテーマとして採用された「燈」でしょう。
昨今の「週刊少年ジャンプ」原作アニメの多くがそうであるように、このアニメも世間の注目を浴び、彼もまた世で広く聴かれるアーティストとなりました。
Spotifyの月間リスナーが一時期220万人を超えていたのもその証左と言えそうです。
彼のイメージが、アコースティックギターと共にあるのは間違いないと思います。
それは、「高校生フォークソングGP」という出自や、彼のデビュー曲「五月雨」もそうですし、「THE FIRST TAKE」での「燈」のパフォーマンス映像のサムネイルでギターを抱えていることからもそう言えるでしょう。
しかし彼には、メジャーデビューアルバム「find fuse in youth」の頃から、弾き語りや、ギターといったものとは異なる一面があります。
それが、打ち込みを多用したエレクトロニカ的な楽曲です。
知られざるというほど、隠されたものでもありません。
しかし、世間のイメージから見ればギャップがあるのではないかと思い、今回はあえてこの方向性から、選曲をしてみました。
あの自転車に乗れないことを悩みだと言っていた少年が、黄色いジャケットを着て踊っている姿には、目頭が熱くなりませんか?
彼のギターの腕は間違いなく光るものがあります。
彼のギターを主軸に置いた楽曲は魅力的です。
しかし私は、彼の、さまざまな領域へと侵入していく貪欲さも同時に楽しみでなりません。
10代でキャリアを始めてしまった彼が、どこまで辿り着くのか。
彼の、瑞々しい言葉の選び方——ここも今回あまり扱えなかった彼の魅力ですが!——と共に、彼のサウンドがどうなっていってしまうのか。
その危うさを思いつつ、私は期待してしまうのです。
Spotifyにて、このシリーズ「今夜パパに内緒で」にて紹介した曲を入れたプレイリストを公開しております。
では、来週(?)もまたお会いしましょう。
See you soon…
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