深海のような場所
ふと家にいて思う。
「1人で本に囲まれながら過ごせる場所ないかな」
突然だが、私は旅が好きだ。
予定も立てずフラフラと直感のまま進むひとり旅。
その日も変わらずフラフラと流れ着き宿に泊まっていた。
昭和レトロな雰囲気が良いゲストハウス。
その近くにはどうやら深夜に営業している本屋さんがあるらしい。
ぽすぽすと商店街を歩き本屋へ向かう。
雨がぼたぼたと降ってるが、傘なんてものは持ってないので(持っててもなくす)
そのまま歩く。それさえも心地よい。
本屋へ着いた。
現在時刻1時。深夜なのに開いてるって不思議やのう
レトロな灯りが路地にぼうっと映る。
中に入るとつまれた本がたくさん。
文庫本もあるし、いつのだろうっていう昭和の雑誌とかもある。
少し古本の香ばしい香りもするが、それもまた良い。
私の好きなスポットは、本棚の間にある1人掛けソファ。
気になった本を1つ手に取り、そのソファでぽすっと座って読む。
私は体育座りで見る派。
こんな深夜のゆっくりした時間が流れる空間を自分も作ってみたいと思った。
1人だけど、寂しくなくてゆっくりできる、自分に還れる空間。
職場と家だけじゃやはり足りないなぁ。
3時。
宿に戻ってサーっという雨の音を聞きながら日記を書く。
旅ってええなぁ
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