【翔太と猫のインサイトの夏休み】最適な哲学入門書

翔太と猫のインサイトの夏休み　哲学的諸問題へのいざない (ちくま学芸文庫)

・永井均先生著作の『翔太と猫のインサイトの夏休み』を読了したので軽くご紹介。

・本書は一応子ども向けの哲学入門書となっております。哲学ってなんだか難しい話なんじゃないの？って疑問を分かりやすく噛み砕き、様々な哲学的問答について思考する事の良さを認識させてくれる素晴らしい本でした。

・物語テイストな対話式の内容となっている為、一見堅苦しく見える哲学とは一体何を意味して伝えたいのか？という疑問をマイルドに捉えやすい。正に常識を再構築する、言葉遊びの極地だ。

・結局の所は、この世界には哲学が必要な人と哲学が必要でない人が居ます。根本的には全ての人は哲学をしているandして来たとも言えるのですが、本を読んでまで知りたいとなる方は間違いなく前者に属する方々です。

・全てに対して漠然とした疑問を抱いたり、自分の存在や生と死について不安定な感情を見い出しがちな人。そういう症状に悩まされがちな人は哲学を手立てに、己の中に内在するその思考の産物と向き合い受け入れ認識を深めるのがやはり最良の術ではないでしょうか。

終