【数字なんていらねぇんだよ!】2023-24シーズンの三遠ネオフェニックスのロスターを紹介するよ!SG・SF編【多分これが一番早いと思います】
前書き
思うに、10人以上もいる選手の紹介文をひとつの記事でまとめようとした自分の考えがそもそも浅はかだった気はするんですよね。
普通に1人500字だとして6000字はゆうに超えるわけで……そもそも1人500字にもまったく収まっていないので。なんで僕は「1記事でイケるやろ!Vやねん!」とか思ってたんでしょうか。
まあそんなことを今更考えても覆水盆にノーリターン、アフター・ザ・フェスティバル。今回はSG・SF登録の選手を紹介します。
よければPG編、PF・C編も見ていってください。
SG編
まず紹介するのが、SG(シューティングガード)登録の選手です。
SGはバスケの中でも特に得点能力が求められるポジションだと言われています。すなわち高い精度のシュートや、ドライブと呼ばれる、ゴール下に鋭く切り込んでいくスピードのあるドリブルなどが第一に求められるということです。
バスケ選手といえば誰しもが名前くらいは聞いたことがあるであろうスーパースターである、あのマイケル・ジョーダンも現役時代にSGを務めていました。
三遠のオフェンスを支える選手がどのような強みを持っているか見てみましょう。
#0サーディ・ラベナ:Bリーグを切り拓くフィリピンの至宝
サーディ・ラベナは三遠が「帰化・アジア特別枠」の選手として契約する、フィリピン国籍の選手です。
帰化・アジア特別枠とはアメリカなどの国から日本国籍に帰化した選手や、フィリピンや中国、韓国など特定のアジアの国の国籍を持つ選手を登録できる選手登録枠のことです。
Bリーグでは日本人登録の他に3名の外国籍選手と1名の帰化・アジア特別枠の選手を登録することができます。
Bリーグのアジア特別枠は2020-21シーズンから導入され、サーディはその前年オフに当たる2020年6月24日に三遠に入団しました。これはアジア特別枠第1号の記録となりました。
サーディはフィリピン大学バスケ界No.1の呼び声も高い選手です。アテネオ・デ・マニラ大学在籍時にはフィリピンの大学選手権3連覇を達成。その間3年連続MVPを受賞するなど、チームの中心としてプレーしました。現在もバスケットボールのフィリピン代表に中心選手として毎回招集されており、フィリピン国内で高い人気を有しています。
そんなサーディの強みといえば、やはり日本人離れした身体能力を活かしたドライブと身長・体重で勝る相手にも競り勝つ強いフィジカルを用いたゴール下からのシュートでしょう。
ボールを持つや凄まじい速度でゴール下へ突っ込み、多少押されても揺るがずにゴールへボールを押し込み、あげく相手の反則を誘うそのプレーは、まさにサーディがフィリピン大学No1プレイヤーたる所以です。
またサーディはただ身体能力に任せてプレーするだけの選手ではありません。実は入団以来1.6→2.5→4.3と1試合平均アシスト数を伸ばし続けているのです。
この数字はBリーグ全体で見ても21位、三遠では佐々木やコリンズワース、オクインを抜いて堂々のトップに位置しています。
強いフィジカルを用いたプレーのみならず、年々そのクレバーさを発揮し始めていることが数字から読み取れ、2023-24シーズン以後の成長もとても楽しみです。
2020-21シーズンに導入されたアジア特別枠も、既にBリーグ全体に浸透しています。サーディの兄であるキーファー・ラベナ(現B2滋賀レイクス)、身長220センチを誇るビッグマンカイ・ソット(現B1広島ドラゴンフライズ)など名だたるフィリピン国籍の選手がBリーグにやってきましたが、その先駆けとなったのがサーディ・ラベナです。
これからも多くのアジア特別枠の先頭に立って、Bリーグを切り拓く活躍を見せてくれるでしょう。
#29細川一輝:入り出したら止まらない三遠の“花火師”
夏の夜の風物詩といえば、やはり花火です。
今でこそ全国で花火大会が行われていますが愛知県、特に三河地方は日本の中でも特に花火を楽しむ文化が多く伝わっています。
豊橋でも、それは例外ではありません。豊橋では竹製の筒から巨大な火柱が噴き上がり、ハネと呼ばれる炎が最後に炸裂する迫力満点の「手筒花火」が有名です。
さて、そんな手筒花火の街豊橋をホームタウンとする三遠にも、もちろん花火師が在籍しています。
とは言っても手筒花火を手づから噴き上げるわけではありません。花火師・細川一輝の放つ花火とは、ズバリスリーポイントシュートのことを指しています。
2022-23シーズンの細川のスリーポイントシュート成功率はなんと39.4%。4割近い数字です。
スリーポイントシュートは通常のシュートよりも遠くから打つ必要があるため成功率が大きく下がります。3割も入れば武器になると呼ばれる部類なのですが、約4割というのは驚異的な数値と言えるでしょう。
Bリーグ全体で見ても、細川のスリーポイントシュート成功率はなんと6位に位置しています。日本人なら宇都宮ブレックスの比江島慎に次ぐ2位です。
そんな細川の強みが全面に表れたのが、2022年12月24日に行われた、豊橋市総合体育館での名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦です。
この試合で細川はスリーポイントシュートをなんと7本も成功し、自身キャリアハイタイ記録となる25得点をマーク。西地区の強豪である名古屋ダイヤモンドドルフィンズ相手に勝利を収める原動力となりました。
この試合で見られるように、一度スリーポイントシュートが入り出したら止まらず、試合を決定づけるような爆発力を有しているのが細川一輝という選手なのです。
2023年1月には、細川は自身初となるバスケットボール男子日本代表の合宿参加メンバーのひとりとして選ばれました。日本代表のトム・ホーバスHCは代表メンバーにシュート能力を求めており、高いスリーポイントシュート成功率を記録する細川が抜擢される形となったのです。
2022-23シーズンは細川にとって、飛躍の年となったのは間違いありません。しかし細川に期待するのは、やはりチームを躍進に導く活躍です。
三遠の花火師がチームをどこまで高く打ち上げられるか、2023-24シーズンは期待の年となるでしょう。
SF編
続いて紹介するのが、SF(スモールフォワード)の選手です。
SFはあらゆる役割を期待される、オールラウンドなポジションであると一般的に言われます。オフェンスではゴール下からのシュートからスリーポイントシュートまで、ディフェンスでも同じSFのポジションの相手を中心について失点の機会を減らすことが求められます。
このような特性ゆえにSFの選手はSG、PF(パワーフォワード)といった別のポジションを兼任することも多く、SGと兼任するとウイング、PFと兼任するとフォワードなどと呼ばれることがあります。
三遠を支えるオールラウンダーにはどのような選手がいるのか、見ていきましょう。
#14金丸晃輔:復活を期する日本一のシューター
2021-22シーズンオフ、三遠ネオフェニックスはBリーグ史上稀に見る大改革を行いました。
運営会社である株式会社フェニックスの代表取締役社長に牛尾信介氏が就任。牛尾氏は千葉ジェッツふなばしで法人営業に携わっていた人物で、三遠でもアドバイザーとしてクラブ運営に関わっていました。
社長に就任した牛尾氏は、編成の責任者であるゼネラルマネージャーとして総合格闘技団体などの運営をしてきた実業家の秦英之氏を招聘したほか、自らの古巣である千葉から大野篤史HCと大野HCのもとでチームを支えてきたスタッフ陣を文字通り根こそぎ三遠に就任させています。
この大改革において大野HCと共に大きな話題を呼んだのが、島根スサノオマジックから移籍した金丸晃輔でした。
金丸は2016-17シーズンから5年連続でBリーグのベストファイブに選ばれた実績を持つ、Bリーグでも屈指のスタープレイヤーです。その武器は日本一と言っても過言ではない高いシュート精度にあります。
スリーポイントシュートの成功率は毎年40%を超える高い水準で推移しており、2020-21シーズンはなんと46.6%というとてつもない成績を記録しました。
決して試投数が少ないわけでもなく、むしろ自身がボールを握ったときには隙あらばスリーポイントシュートを狙う生粋のシューターでありながらこの高水準は驚愕です。
また金丸のプレーで最も水際立ったものとして、フリースローがあげられます。金丸はフリースローがとにかく上手く、シーホース三河在籍時の2019-20シーズンにはフリースロー成功率97.4%を記録しました。
この年はフリースロー試投数78に対して成功が76、65連続フリースロー成功と驚きの記録が目白押しです。大門未知子もビックリ。
その成功率の高さたるや、むしろフリースローを失敗したときのほうが実況・解説が驚くほどとなっています。
このような輝かしい実績があるために、金丸がコートに立つだけで相手チームはその対策に迫られてしまいます。具体的には金丸に対して激しくディフェンスをし、高確率のスリーポイントシュートを打たせないようにするのです。
しかし相手が対策を取ってきても、その上を行けるのも金丸の強みです。わずかな隙を突いてスリーポイントシュートを決めたり、相手の接触を誘ってファウルをもらうプレーでチームに貢献します。
バスケではシュート中の選手に対してファウルをした場合、シュートをした選手にフリースローの権利が与えられます。
フリースローの本数としては、そのファウルされたシュートが入った場合は1本が、入らなかった場合は2本(スリーポイントシュートへのファウルの場合は3本)が、それぞれ与えられます。
特に前者、シュートを入れつつファウルをもらうプレーはバスケットカウントと呼ばれ、高い評価を受けるのです。
金丸は相手の激しい守備を逆手に取り、シュート時にファウルをもらうことでバスケットカウントを成立させ、フリースローで追加点をもぎ取ることで、対策されてなお高い得点能力を誇ります。
更に相手のディフェンスが金丸に向くことで相手の選手の配置が外へ伸び、コートの真ん中付近が空くことも期待できます。
そうなればサーディや佐々木といったスピード自慢、身体能力自慢の選手が真ん中に切り込み、得点しやすい形となるでしょう。
自分のプレーのみならず、その存在感で味方の選手を活かすことができるのも、金丸の持つアドバンテージです。
三遠への移籍初年度となった2022-23シーズン、金丸はコンディション不良や相次ぐ故障でその能力を充分に発揮することはできませんでした。年齢的にも2023-24シーズン中に35歳になるなど、ベテランの域に入り始めています。
三遠の躍進には金丸の爆発は不可欠です。復活を期する日本一のシューターの活躍から今シーズンも目が離せません。
#15兪龍海(新規):帰ってきたビッグマン
2023年6月30日に三遠ネオフェニックスが兪龍海の獲得を発表したとき、僕も含めた多くのフェニブーが驚きと共に「豊橋におかえりなさい」と思ったのではないでしょうか。
兪は2001年生まれ、22歳で現在早稲田大学在学中の選手です。大学1年時から早稲田大学バスケットボール部のレギュラーを掴み、同部を全日本大学バスケットボール選手権大会ベスト8に導く活躍を見せました。
このような活躍から兪は2020-21シーズンの三遠ネオフェニックスに当時大学1年生でアマチュア契約を結んで入団し、実際にコートにも立っています。
ちなみにこの2020-21シーズン、三遠は故障者が相次ぎチームも低迷。途中補強として兪に加え、東海大学から津屋一球(現サンロッカーズ渋谷)、筑波大学から井上宗一郎(現越谷アルファーズ)を特別指定選手として獲得。
2021年3月にはコロナ禍の日本人選手短期契約ルールに基づき、当時三遠の練習生だった鈴木空(現トライフープ岡山)と契約を結ぶなど、多くの若手を保有することとなりました。
しかし結果として2023-24シーズンに三遠でプレーするのは兪のみです。若手に経験を積ませ、チームに定置させることの難しさを感じさせます。
閑話休題。兪のプレースタイルとしては公称198cm/92kgという恵まれた体格を活かすプレーがまず挙げられるでしょう。
バスケにおいて体格は正義です。小柄なPGと相対すればサイズによるギャップが生まれ、スピードで負けなければ優位に立つことができます。ディフェンスでもオフェンスでも相手に当たり負けしなければ、ボールを保有しやすくなるでしょう。
兪は三遠での登録こそSFですが、早大ではこの体格からPF(パワーフォワード)、C(センター)といったポジションでプレーすることが多かった選手です。
この2つのポジションは俗にインサイドと呼ばれ、他よりもディフェンス時により自分のゴールに近いところに位置し、身体を相手に寄せるようなプレーも多いポジションです。
このような経験はSFでも生きるでしょうし、登録こそSFですが兪をPFの外国籍の控えとして起用するケースも充分に考えられます。
またオフェンス面ではまだまだ荒削りではあるものの、悠々とダンクを決める高い身体能力やゴールから遠いところのシュートやスリーポイントシュートへの意識も見られます。
兪はディフェンスでもオフェンスでも素晴らしいポテンシャルを持っている選手だと言えるでしょう。
もちろんまだ弱冠22歳で、高い水準を求めるのは兪にとっては少々酷です。三遠としても金丸の控え、外国籍の控えとしてまずは守備から入ってもらえればいいという考えなのではないでしょうか。
ただしアマチュア契約だった2020-21シーズンとは異なり、帰ってきた2023-24シーズンはプロ契約です。早大バスケ部も退部しました。
三遠にはそのプレーから学べる選手が数多くいます。帰ってきたことだけではなく、シーズンを重ねる中でその成長も楽しめるような、兪にはそのようなビッグマンであってほしいと思っています。
後書き
ないよ、そんなもの。
そういえば今回の記事は三本立てで、書いている順番としてはPG→SG・SF→PF・Cとなるのですが、実はPGだけノートパソコンで書いていて、あとはスマホとかになる予定です。
だから細かい書式とかが少しずつ違っているのですが、許してニャン許してください。
なにぶん久しぶりのnoteなので色々と執筆環境をテストしている状態です。
で、思ったのですが、スマホだと書きにくいですね……。
カーソルの移動がやりにくい……。太字とかもやりにくいですし。このあたりは早急になんとかして欲しいなって感じました。
では。