Off Topic #197 いまC向けアプリを作るのはなぜ難しいのか?
こんにちは。
このnoteは個人的に「Off Topic」をまとめているmemofleetが書いてます。
今回はOff Topic #197「いまC向けアプリを作るのはなぜ難しいのか?」のまとめです。
ポッドキャストはこちらです。
いまC向けアプリを作るのはなぜ難しいのか?
概観
いま、C向けアプリが難しい理由について。
Appleのデータプライバシー戦略への対応が必要なことと、EUの規制への対応が必要なことの2点があげられています。
そしてAppleのATT関連はOff Topic#153のグラフィックとしてまとめています。Appleシリーズの3回目です。
規制はだれのため?
EUのビッグテック規制は、ほんとうにヨーロッパ内の企業競争力を伸ばしているのか?という疑問について触れています。
大量のユーザーを持つGoogleやFacebookにとって、ユーザー1人当たりのEU対応コストは小さくて、逆に中小企業にとってはそのコストは大きいという見方です。
これは今までにはなかった阻害要因になっています。
これからのアプリのアイディア
C向けアプリ用プレイブックとしてのアイディアがいくつか挙げられています。
「クロスプロモーション」は、サービス初期ユーザー獲得事例としてBitlyやYouTube、またグラフィックには入れられませんでしたがPayPal、AirBnBの例も紹介されています。
「言語ゲーム」は哲学者ヴィトゲンシュタインの概念です。言葉には与えられたひとつの意味だけがあるのではなく、それが使われる場面によって意味がいろいろと生じていくという「文脈」のような考え方だと思うのですが、ここでは言葉だけではなくサービス上でユーザーが行うアクションや機能の使い方全般を「言語」だと拡張しているところがOff Topicらしいところです。
「市場の波を読む」部分は、Off Topic#157でも触れられています。
中国アプリのプレイブック
Apple、EUに続く3つ目のハードルとして中国アプリの脅威があるようです。
とくに広告費、手段を選ばないスタンスがすごいです。日本のSNSでもTemuの広告をよく見るように思います。
感想:ヴィトゲンシュタインと小林製薬
今回のC向けアプリの難しさの理由のなかでもEU規制や中国アプリなど、シリコンバレーの外からくる要因が大きくなっているのもポイントです。日本の企業もまたアメリカを見るだけでなく、EUと中国もみていかないといけない状況なのかと思いました。
あと、ヴィトゲンシュタインの言語ゲーム。言葉は`シンボル`というか箱のようなものであり、その意味は文脈によって変化します。そういう新しいシンボルを作っていくことがサービスのひとつになるということで、そうした事例を考えてみると、日本の製薬会社は薬の本来の名前ではなく独自の商品名で効能を説明しているところがあって、これがシンボルにあたりそうです。
とくに製薬ブランドで気になるのは小林製薬さんです。つい口にしたくなるネーミングはその薬を飲んだらなにがどう良くなるのか、分かるようになっているものが多いです。
ケシミン(シミを消す)
コリホグス錠(肩こりをほぐす)
サカムケア(さかむけをケアする)
ズッキノン(頭痛を改善する)
チクナイン(蓄膿症を改善する)
ナイシトール(内臓脂肪を落とす)
既存の言葉をつなぎ合わせた新しい言葉ですが、ドラッグストアで見かけたときにそれとなく薬の効能が伝わるのと、またCMなどで聞いたら覚えやすいという機能を備えていて、ネーミング開発としてよくできていると思っています。
Off Topicのまとめ
「Off Topicのまとめインフォグラフィック」として、noteをいくつか書いています。よければお読みください。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。