#エッセイ
2024/08/19
私たち、今週の月曜日はお部屋の中で気まぐれにチュウをしてた。生まれたままの姿。ふわふわの布団にくるまって、近づいたり離れたり、時々ぴったりくっついたり。全面ガラス張りの入り口は燦々と陽の光を部屋の中に誘うけど、たくさんの緑に隠されて私たちは誰にも見つからない。生まれたての私たち。華奢な骨格と薄い体があいまって少年のように見える。
私の左手首に巻き付いた華奢なバングルは26歳になった日から一度も離れ
悲しかったことを悲しいと思わなくなることが悲しい
あんまりにもあっさりと剥がれたものだから、なんだか間抜けで笑いが漏れた。
畳んだベッドカバーを棚に入れようとしただけでジェルネイルが剥がれた。とてつもなく、あっさりと。マルっと剥がれた爪の抜け殻は1枚レイヤーを余分に持ってったみたいで、撫でる指の腹にザリザリと感触を残す。洗い物の時、ゴム手袋をつけなきゃなあ。ウニウニしてて苦手なのに。でも、つける。しょうがない。だって薄い爪、割れやすいんだもん。
2023/12/16 京都・モーモールルギャバンを見て
東京から京都まで1人で行くのは、実に初めての経験で。1人で乗る新幹線は出張で何度も経験してるからもう随分慣れているはずなのに、頭も体も信じられないくらい重い。きっと、寝不足のせいだけじゃない。
モーモールルギャバンのライブに向かっていた。
元恋人と行くはずだった。
私と元恋人は音楽の趣味が面白くらいあわなくて、同棲中の部屋に流れるのは決まって私が好きな音楽だった。耳馴染みのない音を聞くのは苦手