PMOは何の業務を負担すべきか? - PMO業務を整理するその2
PMOとはProject Management Officeの略。このPMOの需要、今まさに凄くあるんじゃないか?って肌感覚があるので整理のためにnoteを書いていく、本日は2日目
PMOは何の業務を負担すべきか?
別の言い方をすればPM(プロジェクトマネージャー)ができない・やらないけど重要な業務範囲はどこか?って事。
これを組織の中のPMとPMO役割をプロジェクトを期間までに成功させる。という視点で考えてみる。
PMは、自分のプロジェクトを期間までに成功させる。
PMOは、組織の全てのプロジェクトを期間までに成功させる。
と定義してみる。組織で活動するので当たり前と言われれば、その通り。そして通常PMがプロジェクトの責任者である。というお作法も理解している。
では簡単なシミュレーションをしてみる。
同時に4つのプロジェクトが動いている場合で、なおかつPMOのリソースの潤沢な場合、PM-A〜PM-Dの全てのプロジェクトを成功させるために、以下のような工数配分でPMOスタッフを分担させ支援する。いずれも成功までに最低限必要なスタッフ構成とする。PMOスタッフは3人いれば、計算上全てのプロジェクトは上手くいく。
ではPMOスタッフが2人の場合はどうなるのか?
以下の3通りしかPMOスタッフを配置できない。
一番スキルの低いPM-Cのプロジェクトを、支援するか、しないか。ここがポイントになる。
そしてこの時点でPMOの役割である
PMOは、組織の全てのプロジェクトを期間までに成功させる。
は成立しない。なぜなら人が少ないから。そしてほとんどの組織では理想的なスーパーPMは何人もいないし、PMOスタッフも潤沢ではない。これが現実だと思っている。
さてここからが本題
ここからが本日のテーマである「PMOは何の業務を負担すべきか?」の部分
PMOは何の業務を負担すべきか?の考察
組織としては、全てのプロジェクトが期間通りに終了し成功させるのが理想。
しかしPMのスキル・マインドのバラツキとPMOスタッフの充実度+PMOスタッフのスキルとマインドを鑑みて、「全部を期間通りに終了し成功させる」は無理な場合が(圧倒的に)多い。
だから「全部を期間通りに終了し成功させる」はこのままでは100%無理、ということを判断するための材料を常に用意しておく。そしてステークスホルダーに伝えて決断してもらう。いつでも聞かれたら即返答だ!これをPMOの業務としたい。
例えばこんなプランは何時でもステークスホルダーに提出できる状態にしておきたい。
1. PMOスタッフの拡充を提案(スキルもセットで)
2. プロジェクトの期間をずらす事を提案(PM-Cのプロジェクトの期間を延ばし、まずPM-A、PM-B、PM-Dのプロジェクトを優先して終わらせる。など)
3. PM-Cはスキル不足、よってPMを変える提案をする
4. 早々にPM-Cのプロジェクトを失敗とし終了させる
PMOは何の業務を負担すべきか?
組織で動いている複数のプロジェクトを最大限成功させるために、PMのスキル・マインドの把握と各プロジェクトの進捗をモニタリングしつつ、ステークスホルダーが直ぐに決断できる状態を維持しておく業務。
「最大限、出血しないように、全てのプロジェクトが崩壊しないようにモニタリングしている」とも言える。
ここはPMでは負担できない部分なので、PMOとしては確実に抑えた方がいい業務だ。
組織は生き物、市場も大きく変化をしていく。この変化に対応するためには、こういった部分が大事。常に新しいプロジェクトが差し込まれても即対応できる体制をPMOとしては意識しておくことが大切。
これが本日私が言いたかった事。
(もちろん、PMOはPMを支援する業務がメインだと思うけどね。)