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人は意外に深く考えていない。ちゃんと考えるために、自分の思考の癖を知る
最近の私のテーマは「私自身の思考はどのようになっているのか?」今回の話は、平井孝志さんの「本質思考」という本の第1章「人は意外に深く考えていない - 本質思考を妨げる9つの思考のクセ -」について
書籍|本質思考: MIT式課題設定&問題解決
人は意外に深く考えていない
人は誰でも「自分は考えている」と思っている。「何も考えていない」と自分で自覚している人はあまりいない。しかし「本質から考えているか?」と問われて、自信を持って「はい」と言える人はどれくらいいるだろうか。
もし「はい」と答えられる人がいたら、さらに「では、どのように考えているのですか?」と聞いてみるといい。もしその返事が「真剣に考えている」「時間をかけて、きちんと考えている」といったものであれば、本質から考えていない可能性がある。真剣に考えることはあたり前であり論外として、時間をかけて考えることも、それはあまり「本質から考える」とは関係がない。では、本質から考えるとはどういうことか。本書では、このことについてじっくりと議論していきたい。
本質から考える、つまり「本質思考」については次のCHAPTERから詳しく述べるとして、ここではまず、多くの人が本質から考えることなく、表層的に考えてしまっていることに気付いてもらおう。誰しも「思考のクセ」によるバイアスを持っていて、これが本質から考えることの邪魔をしているのだ。
「本質思考: MIT式課題設定&問題解決」より
本質思考を妨げる9つの思考のクセ
1.裏返しの結論のクセ
現象の裏側にある本質には目もくれず、現象の裏返しをそのまま答えとして導き出してしまうクセである。最も初歩的なクセである。
2.一般解で満足してしまうクセ
解決しなければならない問題に対する答えが、一般解に留まってしまうクセである。
「太ってしまった⇒食べる量を減らそう、運動しよう」
の類である。こちらも初歩的なクセである。
3.フレームワークに依存してしまうクセ
何かフレームワークを使ったらそれでおしまいというクセ。
これは思考法を勉強したりビジネスを読んだりしている人が陥りやすい思考のクセである。
4.カテゴリー適応のクセ
物事を分類することで考えた気がしてしまうクセ。
「彼って理屈っぽいね⇒彼理系だもん」
の類。
5.キーワードで思考停止に陥るクセ
流行のキーワードで思考停止になってしまうクセ
バズワードを使ってればオッケーと言うようなレベル。
6.初期仮説に固執してしまうクセ
仮説思考ができるようになり始めた人が陥りやすいクセ。
ほんのすこし見えはじめた本質の「一部」に思考が留まってしまい、本質の「全体像」から目をそむけてしまうもの。
典型的な症状は「でも・・・。」「しかし・・・。」「ただ・・・。」
7.考えている目的を失ってしまうクセ
作業に埋没するあまり本来の目的を見失ってしまうクセともいえる。
例えば情報収集とその整理を行っているとそれ自体が知らず知らずのうちに目的化してしまうということ。そして何の何のために何の情報を集めているのかを見失ってしまうクセ。
8.プロセス偏重のクセ
「プロセスを回すこと」を「考えること」だと勘違いしているクセである。
何らかの質問に対して、行う作業、すなわちプロセスの返答をするという類である
9.主体性を喪失するクセ
主体性喪失のクセは、自分の頭で考えるというより知らず知らずのうちに他人の頭で考えたことに頼ってしまうクセ。
この人たちの口癖は「・・・ということは、こうですね」「・・・だとすると。こういうことですか?」「そうですよね〜」
自分のクセを知り、修正する。
ほとんどの人がいくつかのクセを持っているはずだ。まず自分の思考のクセを知り、表層的な思考の違ないように、それらを修正することが第一歩だ。
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