企画書における忖度について考える
忖度は大事
「忖度」とは、目上の人に限らず誰に対しても使える言葉で、相手の気持ちを理解し意を汲むべきという気持ちを表したいときに使うとされています。
忖度は使われ方によってポジティブにもネガティブにも変わる。だから使い方が難しいと私は思っています。
本日のテーマは、企画書における「忖度」
企画書における「良い忖度」とは何か?
ステークホルダー(企画の合否を決める人)が、企画の合否について”決断することに集中できる”企画書が「良い忖度」
「ごまをする」じゃないですよ。
ステークスホルダーは大体が忙しい、時間も少ない。
ステークスホルダーは必ずしも企画者と同等の専門知識があるわけではない。
だから”決断することに集中できる”企画書が「良い忖度」
決断に集中してもらうために押さえるポイントは3つ
「判断」材料を整える
表にして比較しやすくする。
データを分かりやすく可視化、グラフ化する。
不要な情報を排除する。
ステークホルダーの思考の癖・好みを見極める
結論が先か?
テキストだけで良いのか?
データや事例を重視するのか?
ビジュアルが大事か?
丁寧につくる
あくまで私の好みですが、企画書はあくまで「決断」してもらうためのもの。時間をかけて過剰に作り込む事は不要という考えです。
が、それでも読んでもらうために、フォントを整えるとか、見出しを同じ位置におくなどはして欲しい、読みやすさは大事です。雑な企画書は雑な仕事しかしないのではないか?という印象を少なくても私は持ちます。
このあたりを非常に軽く捉えている人は多いのではないか?
と感じることは多々あります。
企画書は「アイデアが書いてあるだけ」では駄目なのです。
企画書における「悪い忖度」とは何か?
ステークスホルダーの意向に沿うように「答え」を用意した企画書、「答え」に誘導する企画書は「悪い忖度」
つまり「決断させない企画書」
または「決断させたつもりにさせる企画書」
ステークホルダーを思考の癖を悪用するハッキングみたいなものです。例えば「承認」の判子をもらうためだけのもの。
「良い忖度」と「悪い忖度」の違いを企画者は理解しているか?貴方はコントロールできるのか?
「企画書の良い忖度」と「企画書の悪い忖度」この違いを理解してコントロールしている企画者がどの程度いるのかは正直わかりません。
ビジネスは戦いという視点に立てば「悪い忖度の力」、「決断させない企画書」「決断させたつもりにさせる企画書」で承認を得ることは、その瞬間では勝利です。結果、成功する場合も多々あるかもしれません。「勝てば官軍」というイメージでしょうか。
でも企画を生業としている人ならば、企画者ならば、ステークホルダーが「決断に集中できる企画書をつくれる」ことは、企画者にとって必要な最低限のスキルの1つだと考えています。
「良い忖度」と「悪い忖度」の力を使い分けましょう
「フォースと共にあらんことを」