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今年のマイベスト本はコレです!!
年末でもない今!?と思うでしょうが、今です。
私は「今年のこの本よかったな~」は自分の年齢単位で選ぶことにしていて。
20歳のときのマイベスト本、25歳のときのマイベスト本、など年齢とあわせて思い出したいからです。
今月末でまたひとつ歳を重ねる私が選ぶ「今年のマイベスト本」を今日はご紹介します!(ベストといいつつ2冊あります)
①北欧こじらせ日記 移住決定編
やっぱり「chika」さんの北欧こじらせ日記は、私にとって今年の顔みたいな本でした。
何度だって読み返したいコミックエッセイです。
もともとTwitterでず~~っとファンだったchikaさん。フィンランドに惚れ込んだひとりの女性が「フィンランドで働くためには?」と、まさかまさかのOLから寿司職人を目指し、見事移住成功するまでの胸アツエッセイです。
会社員のかたわら寿司学校に通うって想像しただけで大変なこと。ましてや私のような素人でも、その環境(職人の世界)の厳しさが察せる寿司店での修行の日々。
ほんわかした絵柄についつい惑わされ(!?)てしまうけど、勝手に三次元にトレースして考えると相当しんどいことをしているはずなんです。
ただ、この「しんどい」は、決してマイナスなことばかりを含んだ言葉ではなくて。絵で表現された100倍スゴいことをリアルの世界では努力し、悩んだんだろうなあと思えるのです。
【ご報告】「フィンランドで寿司職人になる」という夢が、、ついに叶うことになりました😭まだ信じられません😭🎉 (1/2) pic.twitter.com/APdOWaZspG
— 週末北欧部 (@cicasca) March 19, 2022
でも、それをほんわか、そして前向きにイラストで表現してくれるところがなによりもの魅力だと思うのです。
よく、いつもご機嫌なひとは「半径1mの幸せを見つけるのが得意なひと」といわれるけど、私にとってchikaさんは半径1mの「しんどい」に自分なりの楽しみ方と前向きさを見いだす天才なんです。
おすしの道のり pic.twitter.com/dRtswT8ENq
— 週末北欧部 (@cicasca) February 22, 2022
↑こんなエピソードも、「大将が厳しい」「修行がつらい」ではなく、その大将の奥にある人間性にフォーカスして「自分にとっていい思い出」として記録に残せる着眼点があって。
身のまわりにいるひとを大切にすること。
生まれたご縁を大切にすること。
生まれたチャンスの前髪はしっかり掴んでおくこと。
努力の過程の「しんどい」のなかに、ちょっとした楽しみ方を見いだしたり、発想の転換でプラスにとらえ直したりしてみること。
chikaさんの人生から、間接的に生きやすさを学びました。
物理的にも精神的にも「私の現在地はここでいいのか」と悩んでいるひとにとっては必ずグッと込み上げるものがある一冊。
本当に本当に大好きな本です。
②佐久間宣行のずるい仕事術――僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた
新卒も、中堅も、ベテランも、あらゆる社会人が読むべき本だと思っています!!世の「仕事術」本のなかでいちばん好きです。バイブルです。
気になってビジネス本をたくさん買ってしまうくせに、いつも「いやいや、それってあなた(著者)の環境だから成功しただけじゃん」なんて斜に構えた読み方をしてしまう私。
そんな私が、佐久間さんの書く仕事術を読んで、ビジネス本にもかかわらず「なんてあたたかいんだ」という感想を抱きました。
その姿勢・その発言がよしとされる理由を、佐久間さんがめちゃめちゃやさしく伝えてくれるのです。
そもそも、佐久間宣行さんとは「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」などをはじめとする人気番組のプロデューサーさん。もとはテレビ東京の会社員でしたが今はフリーで活動されています。この本は主にテレ東時代に培った仕事術についてまとめられている本です。
正直、最初は一般企業の会社員である私からすれば、業種も何もかも違う「テレビ局プロデューサー」の働き方になにか参考になることってあるのか?と思っていたんです。いい意味、よすぎる意味で、裏切られました。
「ご機嫌にみせる」メリットは、計り知れないのだ。
逆に、やりたい仕事をやっているはずなのに言い訳ばかりしたり、いつも不機嫌だったりすると、まわりのテンションは下がる。次の仕事がなかなか回ってこなくなる。組織にいるうえで、不機嫌でいるメリットなど一つもないのだ。
悩みについての相談を、ただの愚痴やストレス発散で終わらせず、根本から解決したいと思っているなら、相談相手の選び方から変えてみよう。
「話を聞いてほしい人」ではなく「その問題を解決できそうな人」を選ぶのだ。
まだ何者でもないうちから「これをやりたい」と主張しまくったってかまわない。恥ずかしがる必要もない。
(中略)
たとえば僕らの仕事で言えば、バラエティの案件が発生したとき、「なんでもできる優等生の○○さん」より「絶対にお笑いをやりたい佐久間」のほうが、仕事が回ってくる確率はずっと高い。
ときどき30代半ばになってから「じつは俺……ずっとお笑いの番組をやってみたかったんですよ」と言ってくる後輩がいるけれど、これは僕に言わせれば「それまで主張しなかったお前が悪い」だ。
「上司・佐久間宣行」からの、こういった金言が毎ページあるのです。
自分にとって「いやほんとそうだな、なんか私間違ってたな」と刺さるものはもちろん、特に最初に引用した「組織にいるうえで、不機嫌でいるメリットなど一つもないのだ。」の話なんて、どこかの誰かさんに読ませたいわね!なんて、過去すれ違った同僚の顔が浮かんだりもする。
トレーニングも必要ない、特別なガジェットも必要ない、この本を読んで「気づき」さえした者ならば明日からすぐにトライできる仕事術が満載で、まさに「ずるい仕事術」とは言い得て妙な一冊でした。マジで読んでくれ。
以上、今年のマイベスト本でした。
この記事を書いていて思ったんですが、2冊とも共通して自分が「好きだな」と思える人(著者)の経験を追体験できるような本に心動かされたみたい。
正直、これまで私は自分自身がうまくいっていないときに、先を進む他者に対して積極的に憧れや好感を抱ける人間じゃなかったんですね。うまくいってそうなひとや、努力が実りそうなひとにはみんな嫉妬してしまって。
でも、なんだか今年は「このひとは素敵だな」「このひとから学んでみたい」と思えるひとを、このお2人をはじめとして何人か見つけることができました。
どうやら、うまくいっていない・道半ばなりに、誰かを羨んで遠ざけるよりも「糧にして、学ぶ(真似ぶ)」という方法が漸くわかってきたのかもしれません。
来年はどんな本が好きになるのかな。
おわり。
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