2.寵辱には驚くが若し(ちょうじょくにはおどろくがごとし)
世俗の価値よりもわが身を大事にする
老子は、名誉とか財産とか心配ごとを最初に大切にして、わが身を後に考えていることに警笛を鳴らしています。
そして自分の心身を大切に出来る人が本当のリーダーになれるし、他人軸で生きる人には大きな仕事を任せられないとも言っています。
人間の本質は外側でなく内側からしか感じられない
私は低学歴で、夫は高学歴でいわゆる「格差婚」です。でもなぜか一緒にいると楽しくて結婚を決めてしまいました。
そして私は夫の事をあだ名で呼んでいます。アニメのキャラクターのようなあだ名です。私はそういった私と夫の間にしかない、格差のないユニークな関係を築くことを大切にしました。
また夫の仕事は固い仕事ですが、私はいたってそれを忘れるかのような家庭を作ることに専念し、いかに夫を笑わすかに注力しました。
ユニークな関係を築くことで、社会では得られない、ニュートラルで自然体で心から笑える時間を作りたかったのです。
時々、育ちの違いでズレる価値観もあり、ぶつかる事もありましたが、私としてはそのような夫との関係性を築く努力をした自分に満足し、後悔はありません。
そしてこの老子の「寵辱には驚くが若し」で、私の選択は正しいとまでは思いませんが、それを認められるようになりました。
そして劣等感だらけだった自分自身に「良く頑張ったね」と言ってあげたいです。
夫も、仕事と全く関係のない私との会話で、プライベートを感じてくれたことと思います。
また、「老子」の思想は、血気盛んで未熟な若い頃の失敗や、様々な経験を経て、セカンドライフに反映できる、いわば人生の集大成を後押ししてくれる、そんな思想だと思います。
沢山経験をして振り返る時にこそ役に立つ、そんな思想かな、とも思ったりします。
50代からの第二の人生では、そんな「老子」で、癒されていけることと思います。