シリーズ「私の愛するラーメン」 ②偉大なる麺類5選
麺類が好きな人は多い。私もラーメンに限らず, パスタ, うどん, そば,どのジャンルも思い入れが強い。今回, 扱うのはラーメンの範疇には収まりきれない美味しい麺類だ。
文化が交差するところに, とびきり旨いものが生まれる。TBSの人生最高レストランでデヴィ夫人が紹介したのは南青山のイタリアレストラン「ダ・ニーノ」の「ピスタチオと車海老のリゾット」だった。シチリア料理。世界史の講師としては素晴らしい選択だと感心させられる。シチリア島は地中海交易の要所として, 古代ギリシア・ビザンツ・イスラーム・ノルマンなど様々な文化圏に支配されてきた。だから食文化も豊かになる。私もシチリア島を訪れたときには予定を越えて滞在し, 史跡をめぐり, 食べ回った。
今回, 紹介するのは東京にいて, 文化の交差を感じさせる, ラーメンの範疇には収まりきれない美味しい麺類だ。
⑴三軒茶屋の来来来
ちゃんぽんは大好きなジャンル。長崎を訪れると, 気になる名店を食べ歩かずにはいられない。ちゃんぽんのルーツは福建料理。美味しさの中に, 中国と日本の文化の交差がしっかりと感じられる。長崎だからこそ生まれた国際性溢れる料理だ。
【長崎で好きなちゃんぽん】
長崎中華街の江山楼本店。ここのちゃんぽんは濃厚でガツンと旨い。
来来来の料理はどれも最高だ。ここへ来たらまずはちゃんぽんを食べてほしい。
あまりの美味しさに食べるだけで心が引き締まる。学期最後の授業前など, 気合いを入れたいときには, ここへ聖地巡礼のように訪れていた。なにより魅力的なのがここの親父さん。強力な火力と向き合って鍋をふるい, 細かく味見を欠かさない。真剣にちゃんぽんを作る姿から実直な人柄が伝わってくる。
まずはビールと一口餃子を頼み, メインを待つ。個人的には皿うどん(太麺)が一番好き。何度か訪れて, ちゃんぽんを味わった後に試してみてほしい。
卓上には長崎のチョーコー醤油の小瓶がある。私もチョーコー醤油のフアンだ。
【オススメのそうめんの食べ方】
夏, そうめんを食べるとき, つゆはチョーコー醤油の「焼きあごだし」か「飛魚」をウィルキンソンの炭酸で割る。生姜, 大葉, 茗荷,炒り胡麻, 柚子胡椒と合わせれば, 爽やかでたまらなく美味しい。
2018年2月の心臓手術の前, 最後の晩餐めぐりの1軒は来来来だった。美味しかったです, と挨拶すると, 親父さんはしっかり私の目を見て, ありがとうございますと返事をしてくれた。
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