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私の愛する沖縄 ①食べもの編
那覇の沖縄の海と食べものと歴史が大好きで10年以上、数か月に1度は沖縄に通っていた。正直、食に対する好奇心は人一倍あると思う。地元でも苦手な人の多い、やぎ刺し、やぎ汁もたまらなく好き。沖縄そばは県内をくまなく巡り、地元のタクシーの運転手さんに飲食関係の人と間違われたこともある。沖縄に行ったら、安心しておすすめできるお店をご紹介します。
(トップの写真は、新山そば(名護)のてびちそばとジューシー)
【沖縄の美味しい食べもの屋さん】
1.ジャッキーステーキハウス (那覇)
2.とらや (那覇)
3.首里そば (那覇)
4.うりずん (那覇)
5.おでん東大 (那覇)
6.新山そば (名護)
7.宮里そば (名護)
8.きしもと食堂 (本部町)
9.新垣ぜんざい屋 (本部町)
10.紀乃川 (本部町)
⑴那覇の美味しいお店
1.ジャッキーステーキハウス (ゆいレール 旭橋駅)
ジャッキー ステーキハウス、アメリカ軍占領下で生まれた沖縄食文化を象徴する老舗。ここも私の定番。 pic.twitter.com/XLJRYPniGZ
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) February 26, 2015
那覇のジャッキーステーキハウス、テンダーロインをミディアムレアで。いつも記憶に残るのは素朴な白いスープ。なぜか飲むたびに米軍統治下の沖縄を想像してせつなくなる。 pic.twitter.com/G984DuuNQv
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) June 25, 2017
私が人生で一番通ったステーキ屋さん。とりあえず沖縄に来たら必ず行く。人気店なのでランチタイムはおすすめしない。通し営業。開店時間の午前11時よりも少し前か午後3時以降に行くのがおすすめ。沖縄が1945年から1972年までアメリカに占領されていたことを実感させられる店構えと味。
2.とらや (ゆいレール 小禄駅)
那覇のとらや、すべてが洗練されている。この透明感が好き。伝統的な木灰そば。夢の中の出来事のように一瞬で食べ終えた。 pic.twitter.com/Qpw90c5wlF
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) June 25, 2017
那覇のとらや、この透明感がたまらない。空港から直行した。ここは木灰を水に入れてできた上澄みを使ってそばを作る貴重な木灰そばのお店。戦前からの手のかかる手法。上品なかつおだしに器は壺屋焼。もう好きな要素しかない。やっぱり沖縄が好きだ。 pic.twitter.com/CZNslLWqPb
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) July 14, 2016
こんなに綺麗な味の沖縄そばがあるだろうかと感動する。器は地元の壺屋焼なのが嬉しい。なにより麺が手間のかかる沖縄の伝統的な「木灰(もっかい)そば」。中細麺と平麺でいつも迷う。店主は中細麺推しだが、私は平麺が好き。那覇空港に近いので、ここで食べ納めをしてから空港に行くのもいい。
3.首里そば (ゆいレール 首里駅)
首里そば、パーフェクトでした。 pic.twitter.com/5ZM2SYIr1N
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) February 25, 2015
沖縄そばの最高到達点はここなのだと思い知らされる名店。あえて何も調べずに、まっさらな状態で、全身の感覚を味覚に集中させて、そばと向き合って欲しい。
4.うりずん (ゆいレール 安里駅)
那覇でニューヨーク、ウィーン、東京在住の3人で飲んだ。コロンビア大で現代アートを専攻する韓国人と辺野古で知り合った。彼女がオーストリア国営放送のプロデューサーを連れてきて、言語やシリア難民、人生について語り合った。とても不思議な夜。 pic.twitter.com/jGnNewV0Ki
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 9, 2016
那覇の居酒屋で琉球料理を楽しみながらお酒を飲むならここ。オリオンの生ビールで乾杯して海ぶどう、グルクンの唐揚げ、麩チャンプル。泡盛や古酒を飲みながらジーマミー豆腐、ドゥルワカシー、ミヌダル、イカスミ焼きそばなんて最高だ。
5.おでん東大 (ゆいレール 安里駅)
那覇のおでん東大、私にとっての聖地巡礼。美也子さんに会うために、今夜は那覇に来た。どこにいるより落ち着く。もう長い付き合いだ。こんなになんでも話せる相手はいない。お店に入った途端、あったかい言葉に包まれた。思わず涙が溢れそうになる。 pic.twitter.com/6JNLXqOLBI
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 6, 2016
おでん東大、カウンターで店主と話をするのが那覇の夜で一番の楽しみ。焼きてびちを食べずして東京に帰るわけにはいかない。美也子さんの仕事へのひたむきな姿勢にはいつも刺激を受ける。情に厚く、嘘がない。長い付き合いだ。今夜も気づけば午前4時。 pic.twitter.com/0ISJfvX1Qv
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) February 25, 2015
ちょっと新宿に行くつもりが、手ぶらで飛行機に乗って沖縄に行ったことがある。2月だと沖縄も寒い。店主の美也子さんが心配して上着を貸してくれた。それから付き合いも長くなった。那覇の夜はここのカウンターが私にとって最上の癒し。料理はどれも絶品。なにより店主の人柄がいい。焼きテビチは美也子さんが考案した名物。地元のオリオンビールよりも不思議とエビスが合う。
⑵名護・本部町の美味しいお店
6.新山そば (名護)
名護の新山食堂、私の大好きな沖縄そばの老舗。名物てびちそばではなく、今日はソーキそばとじゅうしいを頼んだ。すると女将さんが私のことを覚えていてくれて、てびちを別皿で出してくれた。ここで筑紫哲也の色紙を見るたびに感慨深い気持ちになる。 pic.twitter.com/vILffIW4Nu
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 7, 2016
名護を訪れたときは、必ずここに来る。創業100年以上の老舗。ここのそばには昆布が乗っている。江戸時代、薩摩藩は北海道の昆布を北前船で日本海の富山を経由して琉球へ運んだ。北前航路は別名「昆布ロード」とも呼ばれる。琉球を中継地として中国の福州へ昆布を輸出し、薩摩藩は莫大な富を得た。那覇に「昆布座」が設置されていたことを、琉球料理の大家・山本彩香さんから教えてもらったことがある。ここの昆布を見るたびにいつも琉球の歴史と文化を感じる。
7.宮里そば (名護)
名護の宮里そばでブランチ。豚骨、鰹節、昆布が三位一体となった見事なスープに感動。乗せられた昆布に江戸時代の北前船の名残りを感じる。北海道の昆布は富山を経て琉球、中国の福州へともたらされた。 pic.twitter.com/CxrrnekKEn
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) June 24, 2017
名護の老舗の沖縄そばは昆布が乗っているところがいい。豚骨、鰹節、昆布のダシが最高に美味しい。
8.きしもと食堂 (本部町)
本部町のきしもと食堂、沖縄そばの中心はここだと思う。最古の沖縄そば屋。首里そばとともに沖縄そば文化を代表する。メニューはそばとジューシーのみ。このシンプルさに伝統と洗練を感じる。かつおのダシが思いっきり旨い。東京にいても恋しくなる。 pic.twitter.com/7lqny3Vnlw
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 14, 2016
現存する最古の沖縄そば屋、きしもと食堂に来た。沖縄本島北部の本部町、渡久地港近くにある。まず衝撃を受けるのはガツンと旨い濃いめのかつおダシ。麺は昔ながらの木灰を使った手打ちの太麺。固めで独特の食感が楽しい。老舗だからといって大人しくまとまっていない。貪るように食べ終えてしまった。 pic.twitter.com/R7phfMSTry
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) June 23, 2018
私が一番好きな沖縄そば。現存する最古の沖縄そば屋だからではない。驚くほど美味しいからだ。とにかく、かつおダシが衝撃的に美味しい。麺も伝統的な木灰そばで少し固めの食感が楽しくて、いつも夢中で食べているうちになくなってしまう。辺鄙な場所にあり、那覇からはかなり遠い。私はいつもバスで行く。わざわざ行く価値のある沖縄そばの老舗。食後は、近所の新垣ぜんざい屋にもぜひ寄ろう。
9.新垣ぜんざい屋 (本部町)
新垣ぜんざい屋、きしもと食堂の斜向かいにある。メニューは氷ぜんざいのみ。シンプルで洗練された味の背景に地理と歴史を感じた。渡久地港という港のすぐそば。近くは世界遺産の今帰仁城跡。港から首里へ。きしもと食堂、首里そばが私の中で繋がる。 pic.twitter.com/HBBEziaUd8
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 14, 2016
小豆のシンプルな美味しさがいい。渡久地港から美しい海が楽しめる水納島に行ける。水納島の海水浴の帰りにきしもと食堂・新垣ぜんざい屋なんて最高の休日だ。今帰仁城跡を散策したあとに寄るのもいい。
10.紀乃川食堂 (本部町)
本部町の紀乃川、大好きな沖縄の食堂。最高のジーマーミー豆腐が食べられる。材料はピーナッツ。弱火でゆっくり煮詰めていく。長い時間、ひたすら混ぜ続けなくてはならない。すごく疲れるでしょう、と話しかけるとおばあは優しい笑顔で応えてくれた。 pic.twitter.com/lcS5zVI7L9
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 13, 2016
ここのジーマミ豆腐が一番好きだ。作るのにとても手間がかかる。おばあに「大変でしょう」と話かけたのはいい思い出。私の中では沖縄で一番美味しいトンカツ屋さんだと思っている。魚のマース煮も綺麗な味。ここはなにを食べても美味しい。山奥の冗談みたいにわかりにくいところにあるのでレンタカーかタクシーで行くのがオススメ。お店の方の人柄も味も素晴らしい。定期的に何度も訪れている。
<その他>
・キングタコス (金武町)
金武町のキングタコス、タコライス発祥の店パーラー千里の後継店。タコスにライスを合わせることで、安く米軍兵士と地元の人たちのお腹を満たすために考案された。ものすごい量。食べながら終わりの見えない二郎を連想した。近くはキャンプハンセン。 pic.twitter.com/VJAmjEr5ic
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 10, 2016
タコライス発祥のお店。とにかく量がものすごい。2階でゆっくり食べよう。アメリカ文化を苦しみながら体験できる。沖縄の食文化を考える上で重要なお店だ。
・栄福食堂 トニーそば(石垣島)
石垣島のトニーそば 栄福食堂、山羊汁が最高にうまい。昨日は山羊と戯れていた。そう思うと一層美味しく感じる。おばちゃんと話すと鳩間島の出身だという。島の人の話をすると皆知っていた。世間は狭い。ディープな店が好きな方には絶対のオススメ。 pic.twitter.com/uPqrpdS31x
— 諸岡浩太郎 (@memento_moreau) January 6, 2016
怪しげな雰囲気に満ちていて、マニアックな美味しさ。石垣島の奥深さを感じる。
居酒屋ではゆうなんぎい(那覇)もオススメ。まずはミミガー、ラフテー、フーチャンプルーを注文しよう。山羊料理さかえ(那覇)のやぎ刺し・やぎ汁、てんtoてん(那覇)の木灰すば、浜屋(北谷)の浜屋そばも印象に残る美味しさ。那覇空港で時間のあるときは空港食堂にも行ってみてください。
私の限られた経験に基づいて書いたものにすぎません。
沖縄旅行の参考になったら嬉しいです。
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