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大好きなものの話

こんばんは。
犬の写真しかアルバムにない私の話。

みなさん好きなものはあるだろうか。
わたしは今までなかったのだけど
少しずつ、一つずつ増えてきた。

色んなことを忘れて一息つけるコーヒー。
そこにあるだけで清らかな気持ちになる植物達。
夢が溢れるファンタジーの物語。
心が弾む大好きなバンドと
忘れちゃいけない大好きな犬たち。

うちには2匹の犬がいる。
全然犬種の違う子で一匹目は
ペットショップの売れ残りだった子。
吠えない噛まない暴れないのほんとに良い子。
ほんとに賢い穏やかな犬。もう10歳。
長生きして欲しいな。
もう一匹は保護団体から引き取った子犬。
生まれたけど育てられないって
親の飼い主から団体に引き取られた子犬。
やんちゃで暴れるしいたずら好きだけど
ほんとに可愛い子犬。
ほんとに二匹とも可愛すぎる。
どうしても犬ファーストになる私。

私の中では誰かと生活するということも
犬たちと一緒に二人とも二匹とも幸せに
生活できるかどうかがとても重要だ。
誰かだけが何かを我慢するなんて嫌だな、と。

我慢する、ではなく
相手のために自分が納得して折れる事ができる、
関係性になれることがベストだと思う。
納得できないことは納得いくまで話し合いたい。
なんならノートに書き出して
アジェンダとか用意した方が
効率の良い話し合いができると思ってる。
ちなみにこれはほんとにケンカの時にやると
とても嫌がられる(体験談、しかも3回)

感情的に怒る、泣く、ことが
無くなったかもしれないな、とふと思う。

昔はもっと感情的な人間で、
感情の起伏は抑えたいと思ってた。
仕事でもすぐ怒ってたしすぐ泣いてた。
どうしたらいいのか相談したのは
人生で唯一尊敬する上司。

『相手に心を乱される事を自分が許せるか、だよ。
僕は自分を他人に乱されるのは嫌だな。
それが尊敬できない相手なら尚更怒るなんて
しょうもないでしょう?』

たしかに。
すんなり腹落ち。
わたしは色んな人に乱されてるだけで
それってかっこ悪すぎるよね、って。

自分を俯瞰して見れる様になったおかげで
その上司がなんでステキかに気づいた。

相手が欲しい言葉を含めながら、
その人が考えて答えが出せる一歩手前で、
あとは君次第だよ、って自分の足でゴールさせる
ガイドラインの引き方の巧みさだな、と。
しかもそれを相手に悟られないうまさ。

そこからは私も意識して
話し方を変えてみた。
選ぶ言葉を変えてみた。
言葉を発するタイミングを変えてみた。
少なからずEQは高い方だったので
相手の欲しい言葉を察することができた。

相手が納得してくれる様になった。
怒らなくなったし
何でも受け入れられる様になった。
大事なのは
あなたはそう感じるんですね、なるほど!
と、受け入れることだった。
それが自分と同じだろうが違っていようが、
ただ相手はそう思う、って事だけを受け入れる。
その意見はただ、そこにあるだけ。

ただ、それはわたしの成長でもありながら
自分を見えなくしてしまった変容でもあった。

相手の欲しいもの、はわかるのに
自分の欲しいもの、は分からない欠乏感。

わたしは何を与えてくれる人と
一緒にいることが幸せなのだろうか
お返しに私は何を与えることができるのだろうか
与えられるものなんて何もないのではないだろうか
そもそも私は何を幸せと感じるのか

世の中どこへ行っても何をしても
ギブ・アンド・テイクだ。
そこには必ずメリットデメリットがあるし
与えて終わる事が美学でもある。

合理的に考えられる私は好きだし、
上手く話せるようになった事も良いことだと思う。
人に影響を与えられる人間になりたいと思うし、
無駄はなくして洗練されたものは美しいとも思う。

ちなみにあの上司の言葉は
自分の持っていきたい結果に
相手を自らの気付きに埋もれさせて誘導させてる、
と理解したのはもう少し後の話。

だけど私は
餌がもらえて喜んでいるだけでも
オヤツがもらえるかもと媚びているだけでも
散歩に行けるなら誰でもいい、と思っていても
欲求に素直でシンプルでわかりやすい
いつも全力でいつも一生懸命に振る舞う
暑かったら離れて
寒かったらくっついてくる
そんな二匹の犬たちが大好きだ。
シンプルでわかりやすいこの子たちが大好きだ。

ちなみに大好きなバンドも
シンプルな言葉で人の気持ちを歌う
でもちょっと言葉を選んで並べ方を変えて
複雑に見せながらシンプルな感情を歌う。
人間の良さも悪さもキレイに素直に歌う。
聞くと少しだけ、わたしの心が喜ぶのがわかる。
それが嬉しい。

好きなもの、
なりたい自分、
求めるもの、
感じて嬉しいもの、
全然違うのはなぜなんだろう。

コーヒーの苦味で全て忘れて
清らかになれた気分になれる部屋の緑を眺めながら
本当は夢を見たい子供みたいなわたし。
今日も一人と二匹で心の栄養に
大好きな音楽を聴きながら散歩に行こう。

好きなものは全部わたしに足りないもの、
わたしが求めてるものだと
気づけたわたしは成長している。








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