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自閉症で作家の東田直樹さんのオンライン講演に参加しました②


なんと、いきなりですが東田直樹さんご自身がnoteをやっておられることを今日偶然知りまして、シェアさせていただきます。

書籍も素晴らしいのですが、こちらならもっと身近に東田直樹さんの感性に触れることができるなんて本当に良い時代。noteを読まれて関心を寄せられた方は応援の気持ちも込めて書籍を購入されてはいかがでしょうか。人生において達観していらっしゃる方の言葉たちは説得力以上のものを感じて、悩んだ時にきっと何度でも読み返したくなりますよ。

さて、今日はこちらの記事の続きです。

東田直樹さんの講演の次の部として、お母様である東田美紀さんも登壇され、過去のお話を聞くことができました。当事者である東田直樹さんのお話はもちろん興味深かったのですが書籍も読み始めていたので、どちらかと言うとお二人の一緒にいる様子だったり美紀さんの子育てにおけるお話についてが気になっていました。

なんでしょう、美紀さんのお話を聞いていてちょっと人間のレベルが違う…!と思ってしまいました。まず二人でいる佇まいから素晴らしいんです。

直樹さんが予定外の行動を取られても、全く動じずずっと笑顔。直樹さんが美紀さんの持つ知育ドリルが気になってしまって(昔こういったものを練習させていましたという話をしていた)話の最中にドリルを解きだした時も、直樹さんがちょっと疲れてしまって別室にはけてしまった時も「ちょっと(ドリルを)やりたくなったみたいです。お待ちください」とか「疲れたようなのでわたしがお話しますね」と視聴者のわたしたちに朗らかに説明してくださいました。また、取り乱す様子があったり声をあげてしまう直樹さんの様子を見ても、終始穏やかで直樹さんのペースを大事にされて待つ姿がとても印象的で。画面越しで短い時間でも伝わるくらい温かくて完璧な対応でした。

わたしがそう思っていたら、やはり同じように障がいのあるお子さんを育てていらっしゃる親御さんの視聴者の方々からたくさん「美紀さんの直樹さんのタイミングを待つ姿に学びがありました」等のわたしと似た感想のコメントがいくつも来ていました。

本人が満足いくように待つ、って本当に理想的なんですがとても根気がいることでなかなか簡単ではないです。特に発達障害の子には「怒っても傷つくだけだから怒らない」と言われますが、同じことを何回もされるとこちらもまだまだ未熟なのでフラットな気持ちでいられません。そんなレベルのわたしなので、美紀さんのこれまでの取り組みや今の直樹さんに向ける態度が眩しく感じました。
美紀さんの経歴を講演の案内で見かけましたが「元看護師」とあって、納得。慈愛の看護の精神を持っている方だからそりゃレベルが違うわ…と。きっと今季のドラマ『ブラッシュアップライフ』で言うところの“人生○回目“ってやつですね

二十数年前の何も情報が得られないような時代に美紀さんが奮闘されてきたことが素晴らしいのは言うまでもないことなんですが、今のあの対応の完璧さはこれまでの苦労が創りあげてきたものなのかもしれないな、とも思いました。育児をしていると人に謝ることって増えますが、子どもに障害があるとさらに何倍もなると思います。謝って、それでも人に心ない態度や言葉を掛けられたかもしれない…そんな経験が美紀さんを強く優しい人にさらに磨き上げたのかもしれないな、なんて。

美紀さんのされた苦労がわたしの想像を遥かに超えたものだったでしょうが、その努力により直樹さんが自分の表現を見つけて作家になり「今の自分は幸せです」と言っている姿を隣で見ている…なんて幸せで素晴らしいんだろうと感動しました。

わたしも息子が「今の自分は幸せです」といっている場面の中にいたいです。
それが今のわたしの夢です。

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