5.薬剤師ママが産まれた日から気を付けていること
それは、肌の状態です。
簡潔に言うと、肌の保湿です。
たまたま薬剤師として、小児に関わることが多く、興味もあったので色々勉強しました。学会にも参加し、最先端の情報を得た時期もありました。
特に小児の情報は、日々研究によってすぐ更新され、今までの常識が180度変わることもあるので、最先端の情報を常に入れるのは大変です。
そんななか、私がいつか妊娠して子供を授かった時に必ずやろうと思っていたこと。
それが保湿です。
語弊を恐れずに言うと、保湿することにデメリットはありません。
とりあえず保湿。とにかく保湿。何でも保湿。全身保湿。
特に赤ちゃんの時期に、肌が正常な状態に保たれていることがとても大切です。
肌が荒れていると、そこからさまざまな物質が身体に取り込まれます。
荒れている、と言うのは赤くなったり湿疹が出来ることはもちろん、乾燥状態もバリア機能は低下しています。
皮膚から吸収されることにより、アレルギー発症率が上がることが報告されています。
なので、常に肌を正常な状態に保つことがさまざまな予防になるのです。
そのために必要なものが保湿です。
沐浴後の保湿はもちろん、日中でも乾燥しているところがあればすぐ保湿剤をつけています。
肌トラブルの9割は保湿で改善される。と、私は思っているので、乾燥も湿疹も保湿します。そして、何もない綺麗な肌の所もしっかり保湿します。
保湿は予防です。乾燥したら保湿、ではなく、乾燥しないために常に保湿。です。
また、保湿剤はたっぷり塗ります。塗り過ぎでは?と思うくらいが適正量です。悩んだら多めに塗ります。
よく、化粧水の適正量は結構多い、なんて耳にすることがあると思いますが、保湿剤も同じです。
大抵の場合、塗る量が足りていないです。保湿剤が足りていない場合、乾燥を予防出来ないどころか逆効果になることがあります。
これは塗り薬全般に言えることですが、適正量以下で塗ることは、塗らない時より悪化させることがあります。
それは、塗る際の摩擦です。
ちょこっとをゴシゴシ塗ってしまうと、保湿剤の保湿効果による肌の回復より、塗る時の摩擦のダメージの方が大きくなってしまうのです。
なので、適量を優しく塗る。
利き手の人差し指は特に力が入りやすいです。力が入ると擦ってしまう。私は、全身の広いところは手のひら、細かい部分は薬指で塗るようにしています。
塗る、というより、置くイメージです。
また、湿疹ができた場合、早めに対応です。大抵、正常な肌から、赤くなってからポツポツが出始めます。
あれ?赤いな?くらいの時に対応すると、悪化しにくいです。一度酷くなると治るまでに時間がかかるので、悪化させないことがとても大切です。
赤くなっているところに重ねて保湿剤を塗り、それでもよくならなければ私はステロイドを使います。初期に使えば数回塗るだけで改善することも多いからです。
可能であれば使いたくない、そう思う気持ちもありますが、悪化してからだと長く塗ることになるので、早めに使うことが結局、使う薬の総量が少なく済むのです。
一番難しかったのが、新生児の頃の皮が剥けることです。乾燥との判別が難しかったです。
これは新生児では正常なことで、皮が剥けること自体は問題ありません。浮いてきても剥がさず、自然に落ちるのを待ちます。
これがぱっと見乾燥しているように見えてしまい、最初は焦りました。
ただ、皮が剥けているところも保湿して悪いことはないので、悩んだら保湿剤を塗っていました。剥がしてしまわないように気を付けながら塗りました。
そして、この徹底した保湿はずっと続けていくつもりです。1歳になっても、保育園に入っても、小学校にはいっても、中学校に入ってもずっと。
塗ってあげるのはいつか卒業するけど、その後も自分で保湿は続けるように伝えるつもりです。
面倒だけど、肌荒れを起こして治療する方がもっと面倒だから。
と、ここまで語ってきたものの、どうしてもしっかり細部まで毎日保湿剤を塗るのは結構ハードなので、実際はたまに手を抜いてしまうこともあります。
それでも、全身のチェックだけは欠かさず、肌の異常には少しでも早く気付いて対応出来るように心がけています。
何事も出来る範囲でやっていくことが大切だなと思います。