救国のスネジンカのトゥルーを迎え、私は声が出ませんでした(ネタバレ注意)

 今私は「救国のスネジンカ」のトゥルーエンドを迎えた直後にこの記事を書いています。気分はあまり良くはなく、喪失感でいっぱいです。
「こんなのって・・・・・・こんなのってないよ」


救国のスネジンカとは

 救国のスネジンカとは前作「溶鉄のマルフーシャ」の続編で、前作の主人公マルフーシャの妹スネジンカが主人公のゲームです。
 ディストピア世界で重税に苦しみ、他国との戦争が終わらない嫌な世界ですね。

 マルフーシャは前作での功績を讃えられ溶鉄部隊で英雄のごとく活躍していましたが、身体はボロボロでした。スネジンカはマルフーシャの特権で戦場には出ていませんが、マルフーシャが帰ってこなくなってからはマルフーシャを連れ戻すため民間軍事企業に就職し、マルフーシャと同じように戦場で戦います。

システム

 救国のスネジンカは前作溶鉄のマルフーシャと同じタワーディフェンスシューティングで、自軍の門を守るために攻めてきた機械兵を撃ちまくります。
 特徴は1日経過ごとにもらえる給料で自身を強化できる要素と、それにかかる税金ですね。給料は基本1日経過ごとに増えてきますが、急に税金が増えてごっそり給料をもってかれるんですよね。しかもこのときの文書の「これは前払いであり増税ではありません」とか「本来払うべき税なので増税ではありません」などのテキストがリアルすぎて笑えませんでした。どんなに働いても給料が増えず、その苛立ちを機械兵へ向けてぶちまけるのである意味ゲーム性はかみ合っているんですよね。

 前作との違いは細かい部分ありますが、基本は前作と一緒です。前作との違いは主に
・パラメータの一部変化
・集弾性のオンオフ
・リスクリターンのカード
あたりでしょうか。

・パラメータの一部変化
 攻撃力、連射力、マガジン容量、リロード速度はそのままで前作の弾丸速度と集弾性能が廃止され、代わりにプッシュバックパワーと青ガジェットクールタイムが追加されました。
 プッシュバックパワーは攻撃時相手を押し戻す力が強くなるのであると地味に便利(武器によっては最初からあるものもあるので優先度は低め)、青ガジェットクールタイムはAボタンで使用できる武器の再装填の待ち時間が短縮されます。

 ただやはり攻撃力、連射力が優先されるので追加されたこれらのパラメータは基本的に上げられることは少ないですね。
 ただ前作の弾丸速度と集弾性能に比べたらまだマシですが。

・集弾性のオンオフ
 前作では集弾性能を上げることで弾がバラつかなくなりましたが、自爆兵などはむしろバラついた方がむしろ好都合なので前作では基本上げられることはありませんでした。
 今作ではL2ボタンを押すだけでオンオフ可能なのでそこは便利になったと思います。集中して攻撃したいときはよく使っています。

・リスクリターンのカード
 強化の前にたまにリスクリターンのカードを選ぶ画面になり、そこではローリスクローリターンかハイリクスハイリターンの2択を選べます。
 それが良い結果ならいいですが、悪い結果の場合もあるのでローリスクローリターンで選んでます。ただ、敵の速度が上がるのはローリスクなのかは議論が残るところですね。

分岐

 今作も前作と同じようにマルチエンディング形式で、基本主人公の成績で物語が分岐します。溶鉄のマルフーシャでは最後の展開だけ変化しましたが、救国のスネジンカでは中盤ですでに分岐します。

 仕事の行き先を東部にするとノーマルエンド、北部にするとトゥルーエンドとなります。ノーマルエンドは主に仲間のキャラエンドになり、私はエクトルエンドでした。
 トゥルーエンドの条件は北部でリトライ3回以内ですが、意外と緩いと思いました。なんなら1回でもリトライしたらアウトと思っていたくらいですし。

感想

 今回トゥルーエンドを迎えたのですが、あまりに悲しいエンドで虚しかったです。
 姉を連れ戻すために革命軍に入り、最終戦で前作主人公のマルフーシャと戦う流れは王道ですが燃えました。
 マルフーシャを追い詰めますが、マルフーシャは今まで犠牲になった仲間を思い、止まることはできません。姉を止めるためにスネジンカは渡された銃をマルフーシャに向けます。
 非殺生弾だと思って撃った弾はマルフーシャを貫き、スネジンカは実の姉を手にかけてしまいます。
 連れ戻すはずなのに、気付けば自分は戦争を後押ししていた実の姉を殺してまで終戦を望む愛国者と世間では知られていました。世間では救国のスネジンカと呼ばれ、マルフーシャと同じようにプロパガンダとして利用されてしまいます。

 こんなのって・・・・・・こんなのってないよ。まさか救国という言葉がこんな皮肉を秘めているとは思いませんでした。
 敵国と戦う溶鉄部隊のマルフーシャと自国と戦う革命軍のスネジンカの対比がただただ悲しい。マルフーシャは戦意高揚のプロパガンダとして利用されて、スネジンカは革命のために愛国者として利用される。ただ己の利益のためにこの姉妹はただ搾取されて、誰も救われない。
 なんとなくわかっていたけど、姉を想う気持ちが結果としてマルフーシャに手をかけてしまうのが無情すぎる。

 唯一希望があるとしたらまだマルフーシャの死亡が確認されていないことですね。世間では死んだことになっていますが、仲間の見た感じだと重傷としか言っていないのでまだ死亡は確定していない。
 最終的にこの姉妹が普通の日常を取り戻すことを願います。

追記
 回想のエピローグを確認したらマルフーシャ生きてました。しかも前作の仲間も生存していたという。
 マルフーシャは仲間の犠牲もあって捨て身で戦っていたので、仲間が生きていたことはマルフーシャを僅かながら救ったと思います。

 しかし問題は革命軍の象徴にスネジンカがいることですね。きっと革命軍は姉の死を利用して上手くスネジンカをコントロールすることでしょう。
 政府と革命軍が対立する以上マルフーシャとスネジンカが対峙することは避けられないかもしれません。
 私はこの姉妹がパン屋を開いて平和に暮らす未来が見たい。それを夢見て続編を待ちたいと思います。

まとめ

 というわけで今回Switch版で救国のスネジンカを遊びました。
 今溶鉄のマルフーシャを遊ぶと意外ともっさりしている部分もあり、かなり前作から遊びやすくなっています。個人的に曲も良い感じで、メタルな曲調でかなり激しいものになっています。特にゲームが進むにつれて曲も激しくなるので「戦いも激化しているな」と感じられて良かったです。

 まだ2回しか遊んでいませんが、トゥルーまでいったので今回熱が冷めないうちに早めに記事を書きました。これからもエンディングを埋めるためにプレイしますが、大概救われないエンドなのでそれまで胃がもつだろうか。ではまた。

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